宝田恭子先生に聞く、歯と口の健康を保つためのQ&A
2023/06/03
歯と口のケアは一生のもの。口元のたるみ、知覚過敏、口内炎と、歯と口に関する悩みはいっぱい。年齢を重ねても健康をキープするためのQ&Aとは?歯科医師の宝田さんにズバリ答えていただきました。
- Q マスク取ったら口元がだるだる……。たるみを解消するには?
- Q 冷たい物を飲むとしみます
- Q 歳を取ってから、歯につまりやすくなった気が……。どうすればつまりにくくなる?
- Q 口さみしくてどうしても間食がやめられません
<教えてくれた人>
歯科医師 宝田恭子さん
宝田歯科医院院長。日本アンチエイジング歯科学会監事。67歳の現在も白く健康な歯と若々しさをキープ。
Q マスク取ったら口元がだるだる……。たるみを解消するには?
A 姿勢よくベロまわしをすれば実年齢10歳若見えできます!
口元のたるみ解消のために宝田さん自身も続けているのがベロまわし。「ベロをまわすことで口を取り囲む口輪筋が鍛えられ、口元のたるみが改善しやすくなります。唾液の分泌も促されるので歯周病や虫歯、口臭予防効果も」。
STEP1 舌で歯と歯肉をなでるようにまわす。3回でOK。
STEP2 反対側も同様に3回まわす。
Q 冷たい物を飲むとしみます
A 今、知覚過敏によいお薬があるので、かかりつけの歯科医に相談して!
知覚過敏は歯の表面のエナメル質が薄くなったり、歯茎が下がって神経が過敏になるのが原因。「現在、知覚過敏の薬が進化しているので歯科医に相談を。歯や歯茎を傷めないよう、強く磨きすぎないことも大事」。
Q 歳を取ってから、歯につまりやすくなった気が……。どうすればつまりにくくなる?
A 女性ホルモンの影響で、顔の骨→歯→ひざにガタがくるんです。ケアで遅らせることも。
歯に物がつまりやすくなるのは、加齢とともに歯を支える骨が衰え、歯がやせてくるから。「特に女性は女性ホルモンが減ってくると顔の骨、歯、ひざの順にガタが。よい姿勢でよくかんで刺激を与えれば、進行を遅らせられますよ」。
Q 口さみしくてどうしても間食がやめられません
A お茶や虫歯リスクの少ないおしゃぶりこんぶなどで乗り切って。
口さみしいときはお茶や水を飲んでしのぐのが◎。「何か食べたいならおしゃぶりこんぶやスティック野菜などお菓子以外のかみごたえのある物を選んで。どうしてもお菓子を食べたいなら食後に食べて間食を減らすこと」。
Q 口内炎がすぐできちゃう!
A 寝不足と多忙が主な原因。
口内炎は寝不足や多忙などで疲れがたまり、体調が悪いときにできがちに。「改善するには十分に睡眠を取って体を休めて。また歯並びの悪さから口内の同じ部分が刺激されて口内炎になりやすい場合も。歯科医に相談を」。
Q 歯の黄ばみはどうしたら治る?
A ホワイトニングが効果的。マウスピースを使って自宅でもできます。クリニックと相談して効果を確認しながらすすめて。
歯科医院でのホワイトニングがおすすめ。「人によっては1回で白くなる場合もあります。自費診療ですが1万円以下で受けられるクリニックも。専用マウスピースを作って自宅で行うホワイトニングも組み合わせると効果的」。
Q 口のネバネバや口臭をなくすには?
A 口呼吸が原因。鼻呼吸を意識して。
口のネバネバも口臭も口呼吸が大きな原因。「唾液で口の中がうるおっていればネバつきも口臭も生じにくいのですが、口呼吸になっていると口の中が乾いてどちらも生じやすくなります。鼻呼吸を心がけて。歯磨きを丁寧にすることも忘れずに」。
Q 40代から矯正しても意味ありますか?
A 遅すぎることはありません!歯並びがよくなるとケアしやすくなるのでおすすめ!
歯並びが悪いと食べかすがつまりやすく、磨き残しも生じやすいので歯周病や虫歯になりやすいというデメリットが。「矯正をするとこの問題が解消され歯周病や虫歯を防げます。口が閉じやすくなって唾液の分泌もアップ。矯正は見た目以外のメリットも大きいので40代からでも◎」。
約80万円~治療できる!
参照:『サンキュ!』2023年6月号「女の歯と口の悩み解決スペシャルLesson」より。掲載している情報は2023年4月現在のものです。イラスト/ツルモトマイ 構成/海老澤まり子 取材・文/和田美穂 編集/サンキュ!編集部