ほめないで育てる?「アドラー心理学」に学ぶ子育て
2021/11/15
チャイルドコーチングアドバイザー(R)の山名美穂です。
この記事では、有名な「アドラー心理学」に子育てのヒントをもらいます。
子供と親の「課題」を「分離」する
アドラー心理学には「課題の分離」があります。親子でも、大切な考え方だと思います。
例えば勉強。するかしないかは子どもの課題です。親が変わってやれる課題ではありません。
やりなさいと言う親の中に「いい学校に進学させたい」「できる母親として認められたい」という気持ちがあるのなら、それは課題ではなく、支配や見栄です。
だからといって、子どもの勉強に「我関せず」というわけにはいきませんよね。
上の場合、子どもの勉強に関する対処法はふたつあります。
1.子どもを信じて任せる
2.親子共通の課題として、一緒に問題解決を目指す
勉強が習慣化していなかったり、つまずいていたりする子には、2の対処法がいいかもしれません。
「横の関係」で「褒めない」「叱らない」
アドラーは全ての人間関係を「横の関係」にする事を提唱しています。親子も例外ではなく、「叱る」はもちろん「褒める」も主従関係に基づいた行為とみなします。
「叱る」・「褒める」は、どちらも上の立場からの評価。本質的には同じだと考えるのですね。
子どもが何か手伝ってくれた時、「ほめたい気持ち」と「もっとやるべきと批判する気持ち」が入り混じることってありますよね。
そういった場面で、意識的に親子を横の関係・対等な人間として見てみる。すると「人に何かをしてもらったら感謝する」という、シンプルな思考に立ち返ります。
自分を助けてくれた友達をほめたり、反対にそれが当然だと思ったりはしません。親切にしてもらったら、相手が友達でも子どもでも「ありがとう」です。
「横の関係」を「友達みたいな親子」と勘違いするのは問題ですが、少なくとも感謝に「縦の関係」は必要ありません。
「アドラー心理学」育児に上手く活かしたい
この記事はアドラー心理学の考えのピックアップと、ひとつの解釈に過ぎません。興味のある方は、ぜひ関連書籍をお読みください。
心理学、哲学、〇〇学、△△論……子育てのメソッドは歴史の長いものから新しい物までいろいろです。わたしは、どれかひとつに傾倒するのがいいとは思いません。その時の自分に役立つ情報を選びながら、育児をしていきましょう。
アドラー心理学の中にも、たくさんヒントが見つかるはずです!
○参考にした書籍…
片見一郎・古賀史健「嫌われる勇気 自己啓発の源流アドラーの教え」
小倉広「もしアドラーが上司だったら」
■この記事を書いたのは…山名美穂
文章大好き主婦ライター。男児の母。チャイルドコーチングアドバザー(R)。パーソナルコーチとして、子育て中のお母さんのコーチングも行っています。現在はNLPの考えを中心に子育て記事を書いています。