「失敗をお兄ちゃんのせいにしてしまう」小学生2年生男子への対応は?
2021/11/15
チャイルドコーチングアドバイザーの山名美穂です。
育児に悩めるお母さんのお話しをうかがっています。今回は「失敗をお兄ちゃんのせいにしてしまう」小学校2年生のお子さんのお話です。
注意されると「お兄ちゃんがやった」と言います
小4と小2の兄弟です。下の子が、失敗を兄のせいにします。明らかに下の子がやったとしか思えないことでも、自分だとは認めません。おもちゃを壊したなど、失敗自体は小さなことです。でも、それらを隠して見つかると「お兄ちゃんがやった」と人のせいにするのです。
先日は約束を破ったことと、兄のせいにしたこと、ふたつを一度に厳しく叱ってしまいました。間違うのはかまいません。素直に「ごめんなさい」と言える子になってほしいです。
子どもの「本音」を推しはかって、信じるこころを忘れない
お子さんが間違う→お母さんが指摘する→お子さんは兄のせいにする→お母さんがさらに指摘する……、そんな悪循環ができてるように感じます。でも案外、解決の糸口を見つけるのは難しくないんじゃないかな。
「子どもが本当に伝えたいことは?」発したことばが全てではない
母親が子どもに「勝手にしなさい!もう知らない!」と言ったとしても、本当にわが子を突き放したいわけじゃないですよね。それと同じで、お子さんの「お兄ちゃんのせい!」にも、別のメッセージがあるのだと思います。
かまって欲しい寂しさかもしれないし、別に話したいことがあってお母さんの気を惹きたいのかもしれない。本音はなんだろう?その視点を持って、コミュニケーションをとってください。
どんな主張も、一旦受け止める
お子さんは「自分ではない」と主張しています。誰がやったのかを明らかにする前に、「やっていない」というお子さんを受け止めてあげて欲しいです。お兄ちゃんを引き合いにださなくても「あなたは、やっていないのね」と声をかければOKです。
思考のクセを取り外し「本当にやっていないのかも」と考える
わたし達は過去の経験を通して、「これが起こったら、こうなるだろう」と無意識に予測して行動します。
今のお母さんは、壊れたおもちゃを発見すると「また、下のお子さんがやった、兄のせいにするに違いない」と反射的に判断してしまう。結果、始めから疑ってかかることになります。この思考のサイクルを、一回取り外しましょう。
おもちゃが壊れた理由は、下の子かもしれないし、お兄ちゃんかもしれない。実は夫かも?
寝ぼけた自分?いたずら好きの小人でもいるのかしら?……と、いろんな可能性を考えてみてください。
「今回は誰がやったのか分からない」という発想を挟むだけで、突発的な「またお兄ちゃんのせいにする!」を防げるはずです。
「子どもを信じること」で解決する
今回のお悩みは「お子さんを信じる」だけで、解決、少なくとも軽快すると感じます。
今、信じていないと言っているのではありません。とにかく一旦、どんな主張も受け止める習慣を持って欲しいのです。
下のお子さんがの「やっていない」と言ったら、一度受け入れる。信じる。また、上手くできないことがあっても「今日は」できなかっただけ。明日かそれ以降か、いずれは必ずできる。「失敗」と捉えず「成功への道の途中」と思ってください。それも子どもを信じることに他なりません。
「お母さんは聴いてくれる、自分は信頼されている」と感じられれば、お子さんは本音を話し出し、間違いも素直に申告できるようになるのではと思います。
*記事の内容は、相談者の承諾を得て掲載しています。
■この記事を書いたのは…山名美穂
チャイルドコーチングアドバイザー。育児に使えるコーチングやNLP情報を発信しています。その他マルチジャンルで執筆中。ウェブライティング歴は10年以上。文章大好き主婦。