子どもの返事がいつも「別に」…その理由と解決策
2021/11/15
チャイルドコーチングアドバイザーの山名美穂です。
ある年齢になると、子どもはなにを聴いても「別に」とか、「なんでもいい」・「分かんない」とかしか答えなくなりますよね。
これまでの親の関わりが、そうさせてしまっている部分もあるんです。
こんな会話をしていませんか?
日常で、下のような会話をしていないでしょうか。
親「将来、なにになりたいの?」
子「YouTuber!」
親「あなたにそんな才能はないよ」・「もっと安定した仕事につきなさい」
親「夜ごはんに、何食べたい?」
子「から揚げととんかつ!」
親「また?いつも揚げ物ばっかり。体に悪いよ」
子どもからしたら「じゃあ、聞かないでよ」って感じですよね。そして「別になんでもいい」と答えると「その態度はなに⁈」って怒られるという……。
「否定された」経験が積み重なると
些細な内容に思われるかもしれません。しかし上に書いたようなやりとりが続くと、子どもは
■大人は、自分の意見を聞いてくれない
■いつも否定される
■信用できない
と学びます。そして、本当の気持ちを表すのが怖くなるのです。当たり前ですよね、なにを言ってもNGを出されるのだから。
やがて、身を守りたい気持ちから「別に」「なんでもいい」「分からない」ばかり言うようになります。
それどころか「どうせ親が正解を決めるから」と、考えること自体やめてしまいかねません。
予防・解決策は「聴く」こと
上のような状態を予防・解決するために、親がすべきは「普段から子どもの話をよく聴く」ことです。その時、次の3つのポイントを押さえましょう。
■最後まで聴く
■真剣に耳を傾ける
■どんな意見も、一旦全て受け止める
「から揚げととんかつが食べたい」と言われたら、「から揚げもとんかつもいいねぇ」と受ければいいだけです。
「別に」を回避する質問
すでに自分の話をしなくなった子どもに、「学校どう?」などの漠然とした質問は有効ではありません。下のような内容で問いかけてください。
■今って、同じ班の〇〇ちゃんと、図書係やってるよね?
そう、「別に」「分からない」では答えにくい質問をするのです。
半ギレ状態で「違う!」と返ってくるだけかもしれません。しかし、学校で「同じ班の〇〇ちゃんと、図書係は『やっていない』」ことは分かります。
そして
■席替えをしたから、もう同じ班じゃない
■今は、生き物係をしている
など、追加情報が聞かれることも少なくありません。態度は反抗的でも、「別に」から一歩進んだのだから、怒りはこらえてくださいね。
「否定されない」と納得すれば、子どもはこころを開く
「話を聴く」は、子どもに「あなたに興味がありますよ」と伝える簡単な方法です。
親は自分に関心がある。そして、なにを言っても「否定されない」と感じられれば、子どもは本音を話し始めるはずです。
■この記事をかいたのは…山名美穂
チャイルドコーチングアドバイザー(R)、全米・日本NLP協会NLPプラクティショナー、LABプロファイル(R)プラクティショナー。Webライター、ストーリーライターとしても活動中。サンキュ!STYLEでは、主婦の身近なトピックをマルチジャンルで執筆しています。