大寒とは?2022年はいつ?小寒との違いや、大寒卵など旬な食べ物まで解説
2021/11/16
大寒とは、1年のうちで最も寒い時期です。
2021年の大寒は1月20日。2022年も同じく1月20日です。最低気温もこの時期に記録されることが多いようです。
今回は、大寒はいつ?大寒とは?という疑問にお答えし、さらに、「小寒」「立冬」との違いや食べ物、子どもとの過ごし方なども紹介します。
大寒はいつ?
国立天文台からの発表によると、2020年~2022年の大寒は、以下の通りです。
2020年1月20日(月)
2021年1月20日(水)
2022年1月20日(木)
毎年決まって1月20日が大寒というわけではありません。太陽の動きによって決められるため、1日程度前後することがあります。
また、2月3日頃までの約15日間を指して「大寒」ということもあります。
大寒とは?
大寒は「だいかん」と読み、「二十四節気」のひとつで、1年で最も寒い時期のことを言います。
二十四節気とは古くから中国で使われている暦で、1年を春夏秋冬の四つの季節に分け、さらにそれを6分割し、計24等分したものです。
「大寒」は、その二十四節気の24番目の節気で、冬の最後を締めくくる約半月が大寒となります。
図:二十四節気と地球、太陽の関係性
大寒が終わることを「寒の明け(かんのあけ)」と言い、最後の節気である大寒が過ぎると、1番目の節気である立春が巡ってきます。
まだまだ寒さが続く日にちですが、冬の極みは過ぎ去り、春への準備が進む季節といえるでしょう。
大寒の七十二候
古代中国で考案された季節を表す方式に「七十二候」があります。これは、二十四節気をさらに約5日ずつの3つに分けた期間のことです。
七十二候は初候・次候・末候の3つで構成されていて、二十四節気それぞれにあります。
季節ごとの気象や生き物、植物などの変化を短い言葉で表現したもので、季節の移り変わりがイメージしやすくなっています。
初候:款冬華(ふきのはなさく)
1月20日頃~1月24日頃。
蕗(ふき)の花が顔を出しはじめる季節です。
次候:水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
1月25日頃~1月29日頃。
寒さが厳しく、沢の水が厚くはりつめる季節です。
末候:鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)
1月30日頃~2月3日頃。
鶏が春の気配を感じて、卵を産みはじめる季節です。
小寒、立冬との違いは?
大寒は二十四節気の最後、24番目の節気で1年で最も寒さが厳しい時期です。
小寒は23番目の節気で初日を「寒の入り(かんのいり)」と言い、1年で最も寒い時期の始まりを意味します。
日付も大寒よりも早い2021年1月6日に訪れ、期間としての小寒は、次の節気である大寒の前日まで、つまり2021年1月6日~2021年1月19日までが小寒となります。
1年のうちで最も寒い時期の大寒と小寒を合わせて、「寒の内(かんのうち)」と呼びます。
立冬は、二十四節気の19番目の節気で、冬の始まりを意味しており、2021年の立冬は11月7日です。
季節の変わり目で昼夜の寒暖差が大きくなる時期です。
大寒を子どもに伝えるなら
子どもに大寒について聞かれた時は、こう答えてみましょう。
「1年の中で、1番寒くなる日だよ。毎年1月20日頃から始まって、2月3日頃まで寒さが続くと言われているんだよ。幼稚園や学校がお休みになる日ではないから、この時期は体に気を付けながら過ごそうね。」
大寒は英語で何という?
大寒は英語で「the coldest season」や「 the coldest days of winter」と表せます。
大寒の頃の食べ物は「大寒卵」
実は、大寒の日に食べると縁起が良いとされている食べ物があります。それが「大寒卵」です。
大寒卵とは、毎年1月20日頃、つまり大寒の日に生まれた卵のことを指します。
現代では、1年を通して同じ品質の卵を必要な分だけ手に入れることができますが、昔は冬の寒さで鶏が産む卵の量が減ることがありました。そのため、大寒の時期の卵は貴重でした。
また、寒さが厳しい環境下で生まれた卵には栄養が凝縮されています。このような背景から、「大寒卵を食べると、1年を健康に過ごせる」といわれるようになりました。
大寒卵か否かを決めるのは、産卵日です。スーパーなどの場合には産卵日が分からないケースもあるので、卵農家や生産者直売所を通じて購入する方法が確実でしょう。
それが難しい場合には、ネット販売で手に入れることも可能です。
寒の内にすることは?
二十四節気の小寒と大寒の期間のことを「寒の内(かんのうち)」と呼びます。その期間は約30日間です。
別名「寒中」とも呼ばれるこの期間に、寒さをいたわる手紙である「寒中見舞い」を出す風習があります。
冒頭は「寒中お見舞い申し上げます」とし、寒さが厳しい時期ですので相手の健康を気遣う言葉を添えるようにします。
この寒中見舞いは、年賀状を出す松の内(1月1日~1月7日。地域によっては15日まで)を過ぎてから送るものなので、自分が喪中のときに年賀状をくださった方への返信や、喪中の方へのご挨拶としても寒中見舞いを活用できるでしょう。
他にも、「寒稽古」や「寒中水泳」などをする風習もあります。寒さの厳しい時期に鍛錬すると心身共に向上するとされたためです。
大寒の頃の挨拶
大寒の時期に出す手紙や文書の冒頭に使う時候の挨拶、寒中見舞いの書き方を知っておくといざという時に便利です。
「~の候」等で用いられる時候の挨拶とは、その時々の季節感や気候の様子を表すものです。
時期にあった挨拶や言葉選びで手紙を出し、相手に好印象を抱いてもらえるとよいですね。
大寒の候とは?いつまで使える?
大寒の候には「1年で一番寒い時期になりました」と言う意味が込められています。
この時候の挨拶を使える期間は、大寒の期間です。2021年であれば、1月20日~2月3日まで使うことができます。
「大寒の候」のあとは、相手との関係性によって、続く言葉を変えるのがよいですね。
是非、下記の例文を参考にしてみてください。
プライベートの場合
大寒の候 皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
ビジネスの場合
大寒の候 貴社におかれましてはますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
寒中見舞い
寒中見舞いとは、寒い時期(寒中)に出す、お互いの近況報告を兼ねた季節の挨拶状です。
寒中見舞いを出す時期は、二十四節気の小寒と大寒の期間である寒中とされており、日付では1月8日頃~2月4日頃を指します。
季節の挨拶だけでなく、喪中の方へのご挨拶や故人宛の年賀状に対する返礼をする時にも活用されます。
また、相手が喪中とは知らず、年賀状を出してしまった場合のお詫びも寒中見舞いで行います。
下記の例文を参考に、相手との関係性やどのような状況かによって、内容を変えて出すようにしましょう。
プライベートの場合
寒中お見舞い申し上げます。
松の内を過ぎまして、また連日厳しい寒さが続いております。
今年はことのほか寒気が厳しいようで、風邪も流行っているようでございますね。
どうかくれぐれもご自愛のほど、お祈り申し上げます。
ビジネスの場合
寒中お見舞い申し上げます。
いつもなにかとお世話になりましてありがたく、御礼申し上げます。
大寒という言葉通りの、また一段と寒さ厳しい毎日でございます。
どうぞご自愛のほど、お祈り申し上げます。
喪中の場合
寒中お見舞い申し上げます。
寒さはこれからが本番ですが、皆様にはお変わりございませんか。
義父の喪中のため年始のご挨拶を差し控えさせていただきました。
旧年中にお知らせ申し上げるべきところ、年を越してしまいました非礼を深謝いたします。
寒い日が続きますが、風邪など召されませぬようお体を大切にお過ごしください。
大寒を感じる花
寒さが厳しい時期ですが、大寒の時期だからこそ見られる花があります。
椿(つばき)
開花時期は12月から4月で、冬から春にかけて開花するのが特徴です。
茶の湯が誕生してからは「茶花」として用いられるようになり、日本を代表する花の一つです。
蝋梅(ろうばい)
開花時期は12月中旬から2月。
10枚前後の薄黄色の透けるような花びらが重なり合うようにして葉のない枝に咲く蝋梅は、春の訪れを告げる花の一つです。
子どもと楽しむ大寒の過ごし方
大寒の日に子どもと楽しく過ごすアイデアをご紹介します。
節分を楽しんで福を呼び込む
節分である2月3日は大寒の最終日にあたります。
スーパーなどで手に入る節分用の炒り豆を活用して、悪いもの(鬼)を追い払い、良いもの(福)を呼び込む豆まきをして楽しみましょう。
身の回りの整理整頓をして春の訪れに備える
二十四節気の最後である大寒の次には、春の始まりを告げる節気である立春が巡ってきます。
春のエネルギーを取り込むために、いつも使っている場所を清める気持ちでお子さまと一緒に整理整頓をしましょう。そうすると、とても良い気分で、芽吹きの春を迎えられるのではないでしょうか。
まとめ
1年のうちで最も寒い時期にある大寒の日。
寒さに負けぬよう大寒卵を食べたり、春の訪れの準備として身の回りを整えたりして過ごしてみてはいかがでしょうか。