2022年の「節分」は2月3日!方角や恵方巻き、豆まき・鬼退治の正しい作法
2021/11/16
2022年の節分は2月3日(木)、方角(恵方)は、「北北西」。
節分とは本来、季節の節目である「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日のことを指し、1年に合計で4回あります。
現代では4回ある節分のうち、旧暦の1年の始まりである「立春」の前日のことを指す場合が一般的。
本日は「立春」の前日である2月3日頃の節分について、「節分とは何?」「なぜ豆まき、鬼退治をするの?」といった疑問にお答えするだけでなく、子どもと一緒に節分を楽しむ方法についてもご紹介します。
節分の日はいつ?
国立天文台からの発表によると、2020年~2022年の日本における節分は、以下のとおりです。
2020年2月3日(月)
2021年2月2日(水)
2022年2月3日(木)
立春の前日が節分です。立春は日にちが固定されておらず、毎年2月4日前後であるため、節分も同じく年によって変動します。
節分の恵方は?方角の決め方もご紹介
2022年の節分の方角(恵方)は、「北北西」です。
恵方巻を食べる方角は、その年の福徳を司る神様である歳徳神(としとくじん)のいる恵方と言われる方位です。
この方位は、その年の縁起の良い方位として、恵方巻を食べる方向を決めるだけではなく、その方面の初詣などにでかけると良いとされています。また、恵方にある神社などでお願いをすると願いが叶うとも言われます。
恵方は毎年変わりますが、調べ方は実はシンプルで、その年の西暦の下一桁でわかります。
このように、恵方はその年の干支の十干(じっかん)によって決められ、東、西、南、北、南という順番の周期となっており、5年で一巡しています。
節分とは?由来は?
節分とは本来、季節の節目である「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日のことを指し、1年に合計で4回あります。
そのなかでも新しい年が始まる立春の前日の「節分」が重要視されたと考えられています。その節分にはどのような由来があるのかをご紹介します。
節分の起源・由来
節分の起源は、疫病やその他の災難を追放するために行っていた古代中国の儀式です。
この儀式は、大晦日の夜に行われる年中行事のひとつで、「追儺(ついな)」や「鬼遣(おにやらい)」と呼ばれました。それが伝わった日本では706年に初めて行われ、次第に庶民に広まっていきました。
そして、現在の、2月3日頃に豆をまく節分になったのです。
節分は宗教行事なのか?
節分は、もともと宮中行事として行われていた儀式で、宗教行事ではありません。
本来の節分は宮中行事として平安時代の頃から行われてきたものが庶民に浸透し、庶民の間でも当たり前のように行われるようになった行事です。それからは、寺院では節分会(せちぶんえ・せつぶんえ)、神社では節分祭(せつぶんさい)と呼称されるようになり、地域の人たちが厄払いや無病息災を祈り訪れるようになっています。
なぜ節分に鬼退治をするの?
節分では鬼を退治するために豆まきを行うのが一般的です。起源はその昔、自分たちではどうすることもできない災害や病気、飢饉などの邪気を「鬼」と呼び、邪気を払う儀式として節分に「鬼退治」が行われていました。
それが現代に「豆まきをすると鬼は逃げていく」と受け継がれています。「鬼」と呼ばれる邪気を払うことで病気や災害などを逃れ、幸せな1年を過ごすという希望を持つことのできる日が節分なのです。
鬼の由来とは
節分の時に現れるとされる鬼。小さなお子さまにとってはとても怖い存在ですよね。
多くの昔話にも鬼は登場していますが、節分で伝えられている鬼は、目には見えない病気や、災害、飢餓などをもたらすものとされています。
鬼が角を持ち、虎のパンツを履く姿になったことには、北東にあたる方角である「鬼門」が由来しています。鬼門とは「邪気が集まる方角」であり、避けるべき方角とされています。
鬼門となる北東の方向を、「子・丑・寅・卯...」などで有名な「十二支」に照らし合わせると、「丑寅(うしとら)」の方角になります。その結果、「丑(うし」の角を持ち「寅(とら)」のパンツをはいた姿になったようです。
節分の鬼はどんな鬼がいるのか
節分の鬼は、見ることができず様々な災難を起こすものとしてとらえられていますが、具体的にはどのような種類の鬼がいるとされているのかをみていきましょう。
節分の鬼
・付喪神(つくもがみ)
小道具の精霊で、道具類を破棄されたことに腹を立てて出てくる鬼。
・百鬼夜行(ひゃっきやこう/ひゃっきやぎょう)
節分の深夜に群れ歩く鬼。
・銭貸し
節分の日に銭を貸してくれるものの、次の節分に返すことができなければ、恐ろしい出来事がやってくるとされる鬼。
他にも地域によって様々な鬼が言い伝えられているので、ご自身の地域の鬼を調べてみるのも面白いかもしれませんね。
節分の豆まき
節分の豆まきに使われる、炒った大豆を枡に入れた豆は「福豆」と呼ばれています。豆まきは、鬼を退治するために行うものとして様々な説があります。
豆を投げつけられると鬼が痛がって逃げていくという説や、豆には毒があり鬼の毒を消すことができるという説など。
また、鬼を追い払うのに使用する豆は、穀霊が宿ると言われている大豆を使用し、その大豆を炒ることで、「魔の目を射る」ことができる、という説もあります。
豆まきでは、ご存じの通り「鬼は外」で家の内側から外に向かって豆を投げ、「福は内」で家の中に豆を投げます。
豆まきを行うのは、鬼がやってくると言われている夜が最適です。1年に1度、大きな声で鬼払いをしてみましょう。
豆まきの意味と方角の決め方
節分に豆まきをすることで、「鬼を追い払い、福を呼び寄せることができる」と言われています。
豆まきを行う方角は特に決められてはいませんが、家の奥から始めて最後は玄関まで鬼を追い出すように行うのが良いとされています。
また、節分で現れる鬼はどこから起こるのかわからない病気や災いなどのことを言う説だけでなく、自分自身の持つ欲望や悪い心が災いという鬼になってしまうとも言われています。
その欲望や悪い心を戒める形で「鬼は外、福は内」と叫びながら豆をまくと、様々な形の鬼を払うことができるようになります。
節分の豆の数は何粒?
豆まきをした後は、自分の年齢にプラス1つ追加した数を食べる風習があります。
なぜ、節分の豆まきのあとに豆を食べるのか。その理由は、無病息災と厄払いの意味を込めて、鬼を払うためです。
それだけでなく、福豆を食べることによって、幸せを引き起こすことができるとも言い伝えられています。
節分の風習は?一日の流れを解説
節分の起源や由来、日にちのあれこれを理解したところで、次に気になるのが「節分の日は何をするのか?」ですよね。
豆まきなど、今まで当たり前のように行ってきた節分の行事は、正しい方法なのか?を今一度チェックしてみましょう。
一日の大まかな流れ
昔からの風習として、節分では豆をまき、豆と恵方巻を食べます。地域によってはイワシ料理を食べたり、節分そばを食べるところもあります。
また、玄関先にイワシなどを飾るなどの風習もありますが、基本は無病息災を願って家族で過ごすのが節分の日の過ごし方です。
【節分の日の一の日の流れ】
1.日暮れまでに福豆と恵方巻の準備を行う。
2.鬼が玄関から入ってくるのを防ぐために、ヒイラギの小枝にイワシの頭を刺したものを飾る。
3.夕飯に恵方巻をその年の恵方を向いて無言で食べる。
4.午後8時から10時頃までに豆まきを行う。
5.豆まきを終えたら玄関や窓などはしっかりと締め、自分の年齢より1つ多い数の福豆を食べる。
これで節分の1日は終了となります。
節分に食べるものは?
節分は「豆まき」をしたり「恵方巻」を食べるなど、いつもとは違う1日となります。
節分という昔からの風習を大切にして、商売繁盛・無病息災などを祈り、願いも叶えられる日にできたらいいですよね。
ここからは、節分の日におすすめの食事、またその食べ方をご紹介します。
恵方巻
節分で恵方巻を食べる理由は、商売繁盛や無病息災、家内安全を願い、その願いを叶えるためです。
恵方巻の風習が全国的に広がってからは、スーパーなどでも販売され、「節分といえば恵方巻き」というくらい、当たり前の行事となりました。
そんな恵方巻の由来は諸説ありますが、江戸時代末期、大阪の船場で商売繁盛を祈願するものとして始まったといわれています。その後、恵方巻は「七福神にちなみ7種類の具を太巻きにし、恵方と言われるその年の吉方位を向き、無言で丸かぶりすると願いを叶えることができる」とも言われるようになりました。
太巻きを1本そのまま丸かじりするのは、「縁を切らない」という縁起にちなんだものです。
節分いわし
西日本では、節分に「節分いわし」を食べます。
なぜ節分でいわしを食べるのかというと、鬼はいわしを焼いた時に出る匂いや煙が苦手であり、いわしを食べれば鬼を寄せ付けないと言われているからです。
奈良県大和高原エリアでは、め巻というイワシをアラメで巻いたものを食べる習慣があります。
また、鰯(いわし)は食べるだけでなく、ヒイラギの枝にイワシの頭を差した「柊鰯(ひいらぎいわし)」を玄関先に飾るという風習が平安時代頃からあります。
ヒイラギは、とげとげした葉が鬼の目を刺す、悪霊を寄せ付けないと考えられています。
節分そば
節分では恵方巻を食べる人がほとんどだと思いますが、地域によっては「そば」を食べる風習もあります。
江戸時代の頃には、節分が「年越しの日」とされていました。
二十四節気最後の「大寒」が終わり「立春」に入る節分は、冬から春へ年の改まる日と考えられていたためです。そのため、明治半ばまでは、この節分に食べるそばを「年越しそば」といい、年の暮れに食べる「晦日そば」とは区別されていたようです。主に長野県や島根県の出雲地方では「節分そば」を食べる風習が残っています。
なお、「節分そば」として特定の具材を入れる決まりはなく、節分に食べるそばを「節分そば」としています。
子どもと楽しむ節分の過ごし方
子どもと節分の日をさらに楽しい一日とするために、おすすめの過ごし方をご紹介します。
簡単5ステップ!鬼のお面を製作してみよう
豆まきにも大活躍する「鬼のお面」の作り方を紹介します。
就学前の小さなお子さまでも、簡単に楽しみながら作ることができるので、ぜひ親子でチャレンジしてみてください。
材料は、色画用紙と輪ゴムがあればOKです。はさみやカッター、両面テープ(セロハンテープ)も準備しましょう。
作り方
1.画用紙を顔の大きさに合わせてカットします。
2.顔のパーツ(目、鼻、口、角、きば、まゆげ)を色画用紙で作ります。
3.1の画用紙に、2で作成したパーツを両面テープで貼り付けていきます。
4.目の部分に穴をあけます。
5.輪ゴムは画用紙を長方形の形に切ったものを2つにおり、お面の本体に取り付けて輪ゴムを通します。
これで完成です!小さなお子さま、工作の苦手なお子さまでも楽しくあっという間に完成させることができますよ。
豆まきで余った豆を使った「ポリポリおやつ豆」を食べよう
節分の豆まきで使用した豆は残ってしまいがちですよね。
「そのまま捨ててしまうのは縁起が悪そう」「捨てるのはもったいないけれど、どう活用すればよいのかもわからない」という人のために、おやつ感覚で豆を楽しむことができる「ぽりぽりおやつ豆」をご紹介します。
砂糖と水を入れて加熱し、とろっとしてきたら豆を投入。火を消して砂糖が固まったら完成です。これだけで、豆に砂糖がコーティングされて甘いおやつに大変身します!
まとめ
節分の起源や一日の過ごし方、節分に登場する鬼の由来などを紹介していきました。
節分の日を、家族が健康で元気に過ごすことができるように祈る機会にしてみてはいかがでしょうか。
お子さまと一緒に楽しむ節分は、正しい作法を取り入れながらも、お子さまにとって楽しい時間となるように年齢に応じてアレンジして過ごしてみてくださいね。