「モンテッソーリ教育」とは?家庭で取り組む方法やおすすめの教具、口コミも紹介
2022/07/01
「モンテッソーリ教育」は、プロ棋士の藤井聡太さんやGoogleの共同創業者であるラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン、Amazonの創業者ジェフ・ベゾスなどが受けたとして知られる注目の教育法です。日本では幼児教育の世界で導入されることが多く、さまざまな幼稚園や保育園がモンテッソーリ教育を取り入れています。
実は、人気のモンテッソーリ教育はコツを掴めば家庭でも取り組むことが可能。今回は、子どもが主人公の教育法、モンテッソーリ教育についてその内容や家庭で取り組む方法、口コミまで幅広く解説します。
モンテッソーリ教育とは
モンテッソーリ教育とは、生まれてから大人になるまでを幼年期、児童期、思春期、成年期の4つに分け、それぞれの発達段階に応じた環境を整えることでよりよい発達を促す、イタリア発祥の教育法です。
創始者マリア・モンテッソーリが見出した知的障害児の発達を促すメソッドがもとになっており、1907年に自身が監督・指導する保育施設「子どもの家」での実践を通して、健常児の教育法として完成しました。その後、モンテッソーリ教育の魅力のとりこになった教育者によってまたたくまに世界中に広がり、今日では110以上の国がモンテッソーリ教育を実践しています。
日本では小学校から学習指導要領にのっとった教育が行われるため、幼年期に焦点を当ててモンテッソーリ教育が取り入れられています。モンテッソーリは幼年期について「人生を生き抜くために必要な8割の力が備わる最重要期」といっています。
創始者は、女性医学博士マリア・モンテッソーリ
モンテッソーリ教育の創始者マリア・モンテッソーリは、当時では珍しい女性の医学博士です。ローマ大学医学部を首席で卒業した優秀な人物で、教育に対するあふれるほどの愛と情熱を持ちあわせていました。
大学卒業後には知的障害児の教育を担当し、実験心理学、教育学、哲学、生物学などの幅広い学問をもとに治療教育と実験を積み重ね、やがてモンテッソーリ教育法を生み出します。教師の育成にも積極的に取り組み、多くの著書を残しました。
晩年には子どもの生命の尊重と平和を訴える活動を行い、幼児教育を通して世界平和を実現するべく奔走します。マリア・モンテッソーリはノーベル平和賞に3度ノミネートされたほか、フランスやオランダでは勲章を受章し、イタリアではその肖像画が紙幣に使われたこともあります。
モンテッソーリ教育の「敏感期」とは
モンテッソーリは、子どもたちの発達の原動力は誰もが持っている自分を成長させようとする力「自己教育力」であると考えました。
自己教育力によって、子どもたちはある特定の時期になると、ある特定のことがらに強い感受性を示すようになります。つまり、子どもたちは自分の発達段階に応じて、自分に必要な課題を選び取るのです。
これがモンテッソーリのいう「敏感期」です。敏感期には大きく分けると次のようなものがあります。
言語の敏感期(0歳~6歳)
母国語を吸収しわかる単語の数を増やします。
・聞く敏感期(0歳~)
・話す敏感期(2歳~)
・書く、読む敏感期(3歳~)
感覚の敏感期(0歳~6歳)
視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚を刺激して脳の発達を促します。
運動の敏感期(0歳~6歳)
さまざまな動きを試し、自分の意志で体を動かす練習をします。
秩序の敏感期(生後6ヶ月~3歳)
順番、場所、習慣、所有物などにこだわりが生まれます。
数の敏感期(4歳~6歳)
ものを数えたり数字を読んだりし始めます。
これらの敏感期には、そのことがらについての子どもの興味関心が非常に強くなります。同じ行動が強い衝動を持って繰り返されることもあるため、相手をする大人は疲れてしまうこともあるでしょう。
一見困った行動に見えても、それは子どもが学び成長している証拠!このような行動があらわれる時期や理由を知っておけば、大人の側でも心構えをしておくことが可能です。なお、個人差があるため、年齢はあくまでも目安として捉えてください。
モンテッソーリ教育の内容
モンテッソーリ教育の軸となる「幼年期」。幼年期はさらに前期と後期に分けられます。前期は「吸収する精神(無意識)」の時期、後期は「意識の芽生え」の時期とも呼ばれます。
どちらの時期においても、大人は一方的に教え込むのではなく、子どもを正しく理解して、その時期にふさわしい環境を用意し、子どもと環境を結び付けるように援助することが大切です。
また、モンテッソーリ教育では子どもの発達を促すために、「教具」という独自のおもちゃを用意します。そして、教具を操作をして遊ぶことを「お仕事」と呼びます。見守る大人は子どもたちのお仕事がうまくいくようにサポートするのが務めといえます。
幼年期(前期)
0歳から3歳頃を指す幼年期(前期)には、子どもの自己教育力を発揮させるために次の7つの活動ができる教育環境を用意します。
〇粗大運動の活動
歩いたり階段を上ったり下りたりする体全体を使った運動
〇微細運動
握る、落とす、叩くなどの手や指を使った運動
〇日常生活の練習
服の着脱や観葉植物の世話など
〇言語教育
子どもの敏感期に従って母国語を段階的に獲得
〇感覚教育
興味のあるおもちゃを自ら選び、触れて操作する
〇音楽
聴く、歌う、踊る、楽器を鳴らすなどの体験を通して表現を楽しむ
〇美術
絵を描いたり粘土をこねたりしながら目と手の供応動作を身に付け、表現を楽しむ
幼年期(後期)
3歳から6歳までを指す幼年期(後期)には、子どもの自己教育力を発揮させるために次の5つの活動ができる教育環境を用意します。
〇日常生活の練習
コップに水を注ぐ、掃除をするなどの日常動作を通して運動能力の完成を目指す
〇感覚教育
セットにする、分類する、段階づけるなどの操作を通して観察力や思考力の発達を促す
〇言語教育
絵カードやひらがなカードなどを使いながら母国語の習得を目指す
〇算数教育
数の敏感期の訪れにあわせておもちゃを操作しながら数を数えたり計算したりする
〇文化教育
小学校の理科や社会にあたる分野について幅広く学ぶ
モンテッソーリ教育のメリット・デメリット
モンテッソーリ教育には次のようなメリット、デメリットがあると考えられています。
メリットは自発的に動けるようになること
モンテッソーリ教育では子どもが主体であり、大人は援助に徹します。自発性を尊重した教育のため、モンテッソーリ教育を受けた子どもは自分で考えて主体的に行動できるようになるでしょう。
ほかにも活動内容から得るものとして、手先が器用になったり、集中力が養われたり、片付けが上手になったりするということが挙げられます。
また、モンテッソーリ教育を行っている園は少人数編成の縦割り保育をしているところがほとんどなので、異年齢の子どもと交流できます。これは、特に兄弟のいない子どもにとってはメリットといえるかもしれません。
デメリットは個別活動が多いこと
モンテッソーリ教育では一人ひとりの発達段階にふさわしい活動が行われるため、おのずと個別活動が多くなります。そのため、友達とのふれあいの時間が短くなる場合があるでしょう。
また、これはデメリットというよりはひとつの特徴と捉えてほしいのですが、モンテッソーリ教育では興味関心のあることがらを好きなだけ集中してやらせます。
基本的に時間の区切りをつけず、暗記や反復練習を積極的にさせることもありません。小学校受験をさせたい場合には物足りないと考える家庭もあるでしょう。
後悔?危ない?モンテッソーリ教育の口コミまとめ
モンテッソーリ教育に関する口コミを探してみると、こんなものがありました。
・モンテッソーリの教具を買ったら気に入ったみたいで返してくれない!
・落ち着きのない子だったのに、参観日にはひとりで黙々と作業してました
・トライ&エラーを何度も試し、楽しそう
子どもたちが黙々と「お仕事」に取り組む様子に感動する肯定的な口コミが目立ちます。
一方で次のような口コミも少数ありました。
・モンテッソーリの幼稚園に慣れると、小学校で決まった時間割に合わせるのが苦痛みたい
・僕はモンテッソーリの幼稚園に通ってました。のびのびとして大好きでした。だけど小学校に入ると締め付けが強くて苦しかった
・モンテッソーリ教育をうたっているが、考え方がモンテッソーリではない園がある
モンテッソーリの幼稚園を卒園した後で、小学校のルールに慣れるまでに難しさを感じる子どもがなかにはいるようです。
しかし「小学校に入れば厳しいルールに従うことになるのだから、幼児期だけでものびのびと過ごさせてあげたい」という意見も同時に見られました。
また、モンテッソーリ教育を行っている幼稚園や保育園のなかには、モンテッソーリの考え方が行きわたっていない園もときにあるようです。入園を検討するときにはしっかり見学して、自分の目で見て確認するようにしましょう。
手作りで教具(おもちゃ)を用意!家庭でのモンテッソーリ教育のやり方
モンテッソーリ教育には、コツをつかめば家庭でも取り組むことができます。ここからは家庭でモンテッソーリ教育を実践するときのやり方を紹介します。
【年齢別】手作りできる教具を使ったお仕事
家庭でモンテッソーリ教育に取り組むためには、まず教具を準備しなくてはなりません。しかし、専用の教具は高額なものが多いため、購入をためらってしまう方もいるでしょう。そのような場合は、ひとまず手作りの教具でチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
ここからは手作りできる教具を使ったおすすめの「お仕事」を年齢別に紹介します。教具は忙しいお母さんでも簡単に作れるものを選んだので、ぜひ試してみてくださいね。
また、手作りではないですが市販のティッシュボックスをそのまま利用した「ティッシュ出し」もおすすめです。0歳児でもできて、つまむ力、引っ張る力を養えます。0歳児と暮らしているとティッシュを使うことも多いので、出したティッシュはそのまま家事などに使うとよいでしょう。
もう少し大きい子向けの手作り教具も書籍などで紹介されているので、興味のある方は探してみてくださいね。
【1歳】ストロー落とし
1歳の子どもは何かを挿したり入れたりすることが大好きです。この時期にはストロー落としのお仕事を納得するまでさせてあげましょう。
100均で売っているストロー付きのビンとプラスチックのストローを使えば、簡単にストロー落としを作れます。落とすときの「トン」という音にも子どもが惹きつけられるので、ストローは3分の1程度に短く切っておきましょう。ストローはまとめてタッパーや小さいお皿に入れて準備しておきます。
ストローでなくても細長くて穴に入るものなら何でも使えるので、ストローに飽きてきたら他の素材で試してみるのもよいですね。
【2歳】シール貼り
2歳の子どもは手指や手首を動かすことが上手になります。この時期にはシール貼りのお仕事を用意してあげましょう。
シールは100均の事務用品コーナーに売っているシンプルな丸いシールを使います。1枚ずつになるようにバラバラに切ったら小さなお皿やタッパーなどに入れておきます。あとは紙にりんごの樹やみかんの樹を描き、シールを貼る場所には色鉛筆などで赤や黄色の色を塗っておきましょう。紙はコピーしておけば何度でも使え、イラストはアレンジすることもできます。
大切なのは、初めから終わりまで一人で取り組めるように設定することです。散らかさずにすむように、シールの台紙を捨てるためのゴミ入れも用意しておきましょう。
【3歳】洗濯バサミでライオン作り
3歳の子どもは全身のバランスが取れて身の回りのさまざまなことができるようになります。この時期には洗濯バサミのライオン作りにチャレンジしてみませんか?
作り方は簡単!厚紙や段ボールに紙を貼ったものを丸く切り取り、マジックでライオンの顔を描きます。あとは洗濯バサミを用意して、子どもにライオンのたてがみを作ってもらいましょう。ライオンの顔の周りに洗濯バサミを付けていくだけですが、子どもにとっては簡単ではありません。初めは手元を見せながらゆっくりとお手本を見せてあげるとよいでしょう。
こちらもライオンの代わりにハリネズミにしたり、いろいろなアレンジを考えて楽しんでみてください。
環境(部屋)づくり・用意するもの
モンテッソーリ教育に取り組むときには、部屋づくりはとても重要です。
刺激になるようなテレビ、ゲーム、ポスター、ぬいぐるみなどはなるべく取り払い、お仕事に集中できる環境を整えましょう。ひと部屋準備するのが難しければ部屋の角に専用のスペースをレイアウトします。
ただし、小さな子どもほど目から入る刺激にとらわれがちなので、目に入る部分はすっきりさせておくことが大切です。
最低限必要なもの
・教具
・机
・椅子
・棚(教具を収納する)
モンテッソーリ教育を始めるには、教具、机、椅子、棚(教具を収納する)が最低限必要です。教具は自分で作るか購入し、いくつか準備します。そして、子どもが自分で出し入れできるように背の低い棚に収納するようにしましょう。
机と椅子は、子どもがお仕事に取り組みやすいように、子どもサイズのものを用意します。椅子は高すぎず低すぎず、座ったときに足が軽く床に付く高さがよいでしょう。机は壁側に向けます。
家庭で実践するときの注意点
家庭でモンテッソーリ教育に取り組むには、親が教師の代わりをしなければなりません。ここでは日本モンテッソーリ教育綜合研究所が紹介する「モンテッソーリ教師の実践上の心得12条」を紹介します。
これを全て実践するには、家事をしながら片手間に子どもの相手をするわけにはいきません。モンテッソーリ教育に取り組む時間を自分なりに設定し、家事の手を止めて子ども都の活動に正面から向かい合うようにしましょう。
モンテッソーリ教師の実践上の心得12条
モンテッソーリ教育を受けられる幼稚園・保育園
モンテッソーリ教育を導入している個性的な幼稚園、保育園を3つ紹介します。
【東京】モンテッソーリ学芸大学子どもの家
「モンテッソーリ学芸大学子どもの家」は、東京都目黒区にある認証保育園です。モンテッソーリ教育はもちろんのこと、栄養・季節感・安全性に配慮した愛情たっぷりの給食や食育への取り組みもこの園の特徴です。
モンテッソーリが子どもの気持ちを代弁した「ひとりでするのを手伝ってね」という言葉にもとづき、愛情を持って子どもを手助けします。
【大阪】大阪信愛学院幼稚園
「大阪信愛学院幼稚園」は1975年からモンテッソーリ教育を導入した歴史ある幼稚園です。預かり時間内に英語のレッスンが組み込まれているほか、預かり時間後には体操やサッカーなどの教室も開かれます。
キリスト教の教えにもとづいて聖書のお話や朝夕のお祈りなどが行われるのもこの園の特徴です。延長保育やスクールバスも充実しています。
【福岡】エミールこども園
「エミールこども園」は福岡県福岡市にある幼保連携型認定こども園です。園の名前は18世紀の思想家ルソーの著書『エミール』から取られており「自然に還れ」というルソーの考えを大切にしています。モンテッソーリ教育を行っているほか、健康な体作りにも力を入れています。
1年を通して室内では裸足・薄着で過ごし、外遊びや散歩など体を動かす機会も充分に取っているのが特徴です。
モンテッソーリ教育を受けた有名人・芸能人
モンテッソーリ教育を受けた有名人としては、プロ棋士の藤井聡太さんが有名です。ほかにもGoogleの共同創業者であるラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンや、『アンネの日記』の著者として知られるアンネ・フランクがいます。
また、モンテッソーリ教育を受けた経歴を持つAmazonの創業者ジェフ・ベゾスは、自らの体験を活かしてモンテッソーリ教育を踏襲したプリスクール(幼稚園入園前の子どもが通う教育機関)を2020年に開校しました。この「ベゾス・アカデミー」は恵まれない子供たちが無料で通えるプリスクールで、ジェフ・ベゾスが全額出資しています。
モンテッソーリ教育をもっと詳しく知りたい方へ
最後に、モンテッソーリ教育についてもっと詳しく知りたい方に向けて、学びを深めるための方法をいくつか紹介します。
本を読んだり映画を見たりする
マリア・モンテッソーリがモンテッソーリ教育を完成させて以来、多くの教育者が世界中でモンテッソーリ教育を実践してきました。そんななか、新しい指導者に向けて多くの解説本が販売されています。
今回は、モンテッソーリ教育についての理解が深まる本に加えて、モンテッソーリ教育の魅力を伝える映画も合わせて紹介します。
おすすめの本①『「自分でできる子」が育つモンテッソーリの紙あそび』
家庭でモンテッソーリ教育に取り組むための紙遊びを紹介しています。はさみ・のり・とじ針と毛糸などの道具を使って紙であそぶ「お仕事」を紹介しており、4歳以上の子でも取り組める内容です。
型紙がついているので忙しい親でも取り組みやすいでしょう。親がどのように準備し見守るべきか、実践的なアドバイスも掲載されています。
おすすめの本②『子どもの才能を伸ばす最高の方法 モンテッソーリ・メソッド』
東京都の原宿にある「モンテッソーリ原宿子供の家」は、モンテッソーリ教育を約45年続けてきた歴史ある保育施設です。この本では「モンテッソーリ原宿子供の家」の教師が自身の豊富な経験にもとづいてモンテッソーリ教育について解説しています。
家庭でできるモンテッソーリ・メソッドや小学校以降の取り組み方についても触れています。
おすすめの本③『発達障害児のためのモンテッソーリ教育』
こちらは発達障害の子の持つ特性や困り感について解説するとともに、持っている個性や力を最大限発揮できるようにするにはどうすればよいのかを解説した本です。我が子の発達が気になる方や、発達障害の子どもに携わる仕事をしている方におすすめしたい1冊です。
おすすめの本④『幼児の秘密』
『幼児の秘密』はモンテッソーリ教育を生み出したマリア・モンテッソーリ自身が晩年に書いた作品です。モンテッソーリ教育の基本となる「敏感期」「正常化」の考え方を学べます。あまり実践的な内容ではないものの、マリア・モンテッソーリの愛あふれる精神に触れることができる感動の書です。
おすすめの映画①『モンテッソーリ 子どもの家』
『モンテッソーリ 子どもの家』は、フランス最古のモンテッソーリ学校に通う2歳半から6歳の子どもたちを2年3ヶ月にわたって観察したドキュメンタリー映画です。
水差しの中身を測ったり、お料理やアイロンがけなどの作業をしたり、生き生きと「お仕事」に没頭する子どもたちを観察した作品。子どもたちののびのびとした姿や成長の過程に訪れる決定的瞬間をとらえた珠玉の名作です。
モンテッソーリ教育の資格を取得する
独学で学ぶうちにモンテッソーリ教育の魅力のとりこになり、教師として働きたいと思うようになるかもしれません。そんなときには「日本モンテッソーリ」協会での資格取得を考えてみてはいかがでしょうか?
日本モンテッソーリ協会では、教員資格を東京、京都、広島、福岡、長崎の5か所で取得することができます。お近くに教員養成所がない場合は、「日本モンテッソーリ教育綜合研究所」で教師養成通信教育講座を受講するのもひとつの手です。
魅力いっぱいのモンテッソーリ教育を家庭にも取り入れよう
モンテッソーリ教育は子どもが自ら伸びる力を信じ、周りの大人がそれを見守りながら必要に応じて手助けするという教育法です。プロ棋士の藤井聡太やAmazonの創業者ジェフ・ベゾスなど、多くの著名人が経験してきた教育法であり、今世界的にも注目が集まっています。
主体性や集中力などが養われる「モンテッソーリ教育」。コツを掴めば家でも行えるので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
参考書籍・サイト
マリーア・モンテッソーリ(2003)『幼児の秘密』国土社
1.環境の整備 2.教具・教材をはっきり正確に提示する~子どもが仕事をはじめるとき 3.子どもが環境との交流をもち始めるまでは積極的に、交流が始まったら消極的に接する 4.物を探している子どもや、助けの必要な子どもの忍耐の限度を見守る 5.原則として、呼ばれたところに必ず行く 6.子どもに誘われたときは、子どもの要求を、言葉で直接表現されない要求までも含めて、よく聞いてやる 7. 仕事をしている子どもを尊重する 8.間違いはあからさまに訂正しない 9. 休息している子どもには、無理に仕事をさせない 10.作業を拒否する子どもや理解しない子どもは、忍耐強く誘いつづける 11.教師は自分を探す子どもに存在を感じさせる 12. 教師は、仕事を終えた子どものところに姿を現す