頭を抱えているビジネスマン

比較されたらもうオシマイ!?夫が「妻とは終わった」と決意する意外な理由

2022/12/26

夫婦でいれば、ときには相手に対して「もうこの関係は終わりだ……」と感じてしまうことは少なからずあるでしょう。しかし、ときには「そんなことで!?」と思わずにはいられないケースもあるんだとか。

夫の心がポッキリ折れる瞬間について、「恋人・夫婦仲相談所」の所長を務める三松真由美さんに教えてもらいました。

会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、We...

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男性目線で考える夫婦関係の終わりを感じる瞬間

結婚生活は天国気分も地獄気分も味わうことができる“成長の場”だと達観している夫婦はどのくらいいるでしょう。

なかなかその域に到達するのはむずかしいものです。

結婚後、思い出すだけで目の前が暗くなる最悪な出来事に遭遇することはありませんでしたか?

金欠やら、浮気やら、子どものしつけやら、姑バトルやら……大抵のひどい思い出は時間が癒してくれるので、離婚までは到達しません(どちらかが諦めてずーっと我慢している場合もありますが)。

しかしときに、ポッキリと心が折れてしまって、課題解決に立ち向かうことができなくなってしまうこともあります。つまり、我慢の限界点です。

世の中の夫が「もう終わりだ」と心折れてしまう瞬間とはどんなときなのか、なぜ終わりと感じたのかを男性目線で考えてみましょう。

不倫、DVは言うまでもなく心が折れる瞬間

metamorworks/gettyimages

言うまでもないことかもしれませんが、性別問わず「夫婦関係が終わった」と決意させるのはパートナーの不倫発覚やDV被害です。

ただし男性の場合、不倫に関しては「男性の不倫は性欲や遊びのあらわれだが、女性の不倫は“本気”のあらわれ」という古典的な「不倫観」のままの人も少なくないので、ただ自分以外の男性といっしょにいる姿を見ただけで「妻がほかの男に惹かれている=その男を本気で愛している=俺は必要ないんだ。俺の負けだ。屈辱だ。プライドズタズタだ」とばかりに、心がポッキリと折れるケースもあります。

またDVに関しても「男は男性らしく、女は女性らしく」のような古典的な価値観を持っている人ほど、女性からのDVに心がポッキリと折れてしまう傾向があります。

男性から女性へのDVは、すでに課題が顕在化し、世間には様々な支援策もあります。しかし、女性から男性へのDVは世の中的にも認知が進んでいないのが現状。被害にあった男性が周囲に相談しても信じてもらえなかったり、バカにされたり、そもそも恥ずかしくて相談ができない、という場合も少なくありません。

筆者はよく、テレビや雑誌メディアの方から「DVを受けている男性を取材させてほしい」と依頼を受けます。該当者に話を振ると「恥ずかしいから絶対に嫌」という回答しかもらったことがありません。

DVを受けたというショックに加え、被害者が孤立してしまうことが、妻のDVにより夫の心が折れてしまいやすい原因と言えるでしょう。

妻に「年収」で比較されると夫は心が折れる!?

男はラップトップを開き、家のリビングルームで動作します
kuppa_rock/gettyimages

不倫、DVで心が折れるのはわかります。しかし、妻からすれば「なぜそんなことで!?」と思ってしまうようなケースもあります。

それは「年収」での比較。

日本で共働き家庭の数が専業主婦家庭の数を上回ったのは1992年のことです。そこから既に30年ほどたっていますが、いまだに「夫の稼ぎだけで一家を養うのが理想」「妻を働かせるのは夫に甲斐性がないからだ」のような、古典的な価値観を持っている男性が少なからずいます。

そういう価値観の方にとっては「高年収=勝ち組」の意識が強く、周囲の既婚男性が「いくら稼いでいるのか」をとても気にする傾向があります。年収の多寡がそのまま人間の格につながると考えるこのタイプは、「妻が自分の年収についてどう思っているか(=妻が自分の“価値“をどう思っているか)」も、大変気にしています。

もし、妻がうっかり「隣の旦那さんは外資系にお勤めで、ネットで調べたら年収1,200万円ですって。うらやましいわ」などと発言しようものなら、敏感に反応します。

夫にとっては妻が「うらやましい」と思っているのは「年収」ではなく、俺の倍の年収を稼いでくるハイスペックな「お隣の旦那様」であるように感じてしまうからです。さらに、年収の低い自分は「お隣の旦那様よりも価値のない存在だ」と妻から見られているとショックを受けます。トドメとばかりに「うちは稼ぎが悪い」「もっと頑張ってきてよ」などと口にされようものなら、心がポッキリと折れてしまう可能性があります。

「夫の稼ぎ」に関する話は、女性が思っている以上に、男性にとって深刻な話題です。

妻にとっては軽いジョークが、夫にとっては一番触れてほしくない所を突かれる致命傷にもなります。この手の話題を出すときには、夫の心を折らないように、くれぐれも注意してください。

夫婦のトラブルにも「傾向と対策」で備えを!

ほかにも妻が夫より自分の実家を重要視する、家庭の決め事に夫の意見をシャットアウトする……などありますが、今回は代表的なケースをご紹介しました。

夫婦間で発生したトラブルに際して「まだ大丈夫、解決できる」と思うのか「もう、終わりだ、役所から離婚届をもらってこよう」と思うかどうかは、その原因やプロセスにおいて、男女で意外と違いがあります。

女性が思っているよりも繊細な男性は多く、心が折れやすいのです。言うまでもなく、夫婦間のトラブルを発生させない、もし発生したら小さなうちに火消しをする。あとに残さないよう都度スッキリさせるのが大事です。

課題に直面してしまっても、夫の心が一気に折れてしまわないよう、相手の思考や認識の傾向を、あらかじめしっかり押さえてください。「傾向と対策」は受験勉強のみならず、夫婦円満化にも活きてきます。


◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。

三松真由美さん最新刊「夫とだけ、感じません」発売中

出典:Amazon

 
 

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