かわいい小さなアジア 18 ヶ月/1 年古い幼児男の子の子供全体のチェリー トマトを食べるフォークを使用しての高い椅子に座って

子どもと高齢者の誤飲事故どう防ぐ?ぶどう、プチトマト、お餅に注意!

2021/01/01

年末年始は、日常とは異なるシーンも多く、子どもや高齢者の誤飲や誤嚥(ごえん)にいつも以上の注意が必要です。誤飲・誤嚥トラブルの防ぎ方と、もし起きてしまったときはどのように対処をしたらいいのか、大川こども&内科クリニック院長 大川洋二先生にお話を伺いました。

※誤飲とは食べ物以外のものを誤って口から摂取すること、誤嚥(ごえん)とは飲み込んだものが食道ではなく気管にはいってしまうことです。

子どもの誤飲・誤嚥、何歳くらいで起きやすいの?

証言ベビーガール
ziggy_mars/gettyimages
ハイハイができる&離乳食が始まる頃が危ない

子どもの誤飲・誤嚥が起きやすい時期には、2つあります。まず、8〜9カ月くらいのハイハイを始めた頃です。小さい物を手でつまめるようになり、舐めて味を確認するという発達段階にあるので、床に落ちているものをなんでも口に入れてしまいます。たとえば、飼っているペットのうんちを口に入れてしまったと受診されるケースが、年に1〜2回あります。赤ちゃんがハイハイを始めたら、床も含めて、お部屋のなかをきれいに整えておくことが大切です。

離乳食を食べる赤ちゃん
kuppa_rock/gettyimages

次に注意が必要な時期は、離乳食を始めた頃です。粒の大きなぶどうやプチトマト、ひと口サイズのゼリー、お団子、あめ玉、ソーセージなどを子どもの手に届くところに置いておくと、勝手に口に入れてしまい喉につまらせてしまいます。子どもの手が届くところに、こうした食べ物を置かないこと、そして与える際には一口サイズ以下(1/4サイズ)に切り分けるようにしましょう。
母子健康手帳には、子どもの口に入るサイズ(39ミリ)がわかる誤飲チェッカーが付いていますし、子どもの口腔サイズを模した誤飲チェッカーが市販されています。こうしたものも活用して、子どもの誤飲を防いでいきましょう。

年末年始の誤飲事故、どんなシーンで注意が必要?

シニア食べる餅
sakai000/gettyimages
祖父母の膝に乗っている子どもから目を離さない

お正月になるとお餅を食べる家庭も多いと思いますが、お餅を喉に詰まらせての窒息事故は、お年寄りに起きやすいので注意が必要です。高齢者は、飲み込む力が衰えていることに加えて、唾液の分泌量も少なくなっています。若い頃のように大きなサイズのまま食べると、飲み込むことができずに事故を起こしてしまいます。
また、子どもにお餅を食べさせる時は小さくちぎって一口ずつ口にいれてあげてください。あるいは、子どもにはお餅は食べさせないと決めることもいいですね。

年末年始に家族で集まるときに注意したいのは、子どもが祖父母の膝の上に乗っているときです。おじいちゃん、おばあちゃんが話すことに夢中になっていると、膝の上の子どもが、テーブルの上の食べ物を勝手に食べていても気づきません。誤飲や窒息事故につながりやすいので、祖父母が子どもを膝に乗せているときは、子どもの手が届く範囲に食べ物を置かないように気をつけましょう。あるいは、小さく切ってある食べ物のみを目の前に置くようにしてください。

そしてクリスマスやお正月のプレゼントにも注意が必要です。おもちゃには小さいパーツやボタン電池が付いているものがありますから、子どもが口に入れないように注意をする必要があります。特に事故が多いのは、
コイン型の玩具や、おままごと用の野菜などです。おもちゃを選ぶ際には、口に入らないサイズのパーツでできているものを選ぶと安全です。

誤飲・誤嚥トラブルが起きたときの対処法は?

病院で待っている救急車
y-studio/gettyimages
口の中にあるときは手で出す。それより奥は医療機関へ!

子どもが誤飲をしてしまったら、食べ物が口の中にあるときは手で取り出します。しかし食べ物が見えていたとしても、喉近くにある場合は、手を入れると食べ物をかえって押し込んでしまうリスクがあるので、絶対に手でとろうとするのはやめましょう。食べ物が見えているけれど、子どもの顔色が悪くない場合には救急車を呼び、医療機関で誤飲した物をとってもらいます。

もし唇などの皮膚や粘膜が青紫色(チアノーゼ)になっていたら、1歳児未満の乳児では、胸部突き上げ法と背部叩打法を交互に繰り返します。1歳以上の幼児では、胸部突き上げ法を行います。(http://kodomo-qq.jp/jiko/index.php?pname=jiko_chissoku 『こどもの事故と対策』 日本小児科学会 にわかりやすく解説されています)。
これらの方法を行うことで詰まっていたものが取り除けた場合(呼吸が戻った場合)でも、念のため医療機関を受診するようにしましょう。

そして意外なものとしては、ピーナッツなどのナッツ類を誤嚥した場合も注意が必要です。ナッツ類が誤って気道に入ってしまうと、時間の経過とともにふやけて体積が増え、脂分が染み出して肺炎の原因にはることもあります。最初は激しく咳き込みますが、咳込みが収まったからといっても安心せず、子どもの体調に変化がないか注意深く見守る必要があります。
ナッツ類が気道に入っていないかチェックする方法としては、胸の動きが左右対象かを確認します。誤嚥して入ってしまったほうの肺は、呼吸をしてもあまり膨らみません)。

高齢者が誤嚥をしてしまったら、呼びかけに反応がある場合には、胸部突き上げ法と背部叩打法を行います。しかし呼びかけに反応がない場合には、すぐに心肺蘇生を行います。同時に、他の人は救急車の手配をしましょう。(東京消防庁 https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/stop/stop-old03.html や、日本医師会・救急蘇生法 https://www.med.or.jp/99/kido.html のホームページに詳しく紹介されています)

年末年始は誤飲・誤嚥が起こりやすい期間です。子どもやお年寄りの誤飲・誤嚥に気をつけてを楽しく過ごしていきましょう。

<監修者 プロフィール>
大川洋二さん
大川こども&内科クリニック院長
東京医科歯科大学医学部臨床教授
東京医科歯科大学医学部卒業。東京大学医科学研究所内科講師などを経て、2000年、大川こども&内科クリニックを開設。クリニックの2階では、「うさぎのママ」という病児保育施設も運営。医学博士。小児科専門医。全国病児保育協議会会長。内閣府子ども子育て会議専門委員。著書に『事例から考える安全対策ハンドブック 第一版』(全国病児保育協議会 安全対策委員会)など多数

構成/サンキュ!編集部 取材・文/渡邉由希

 
 

PICK UP ピックアップ

TOPICS 人気トピックス

RECOMMEND