物価高や消費税アップも何のその、毎年少しずつ貯蓄ペースを上げ続け、昨年はついに年収の3割、300万円弱を貯蓄したtokotokoさん。さらに総貯蓄額も2000万円を突破し、新たな目標に向かって舵取りを進めています。
そのきっかけになったのは、薄くて軽くて安い、"あるモノ"でした…!
5年以内に住宅ローン完済、総貯蓄額は3000万に…そのワケは
「このまま行くと5年後は住宅ローンも完済し、総貯蓄額も3000万円までふえている予定です!」と教えてくれたtokotokoさん。これは、占いでも希望でもなく、今までの貯蓄ペースから算出した、かなり実現性の高い予測値。もちろん、無理はせず、いつもの暮らしをいつものように楽しんだうえでの金額です。
「将来の見通しがつくようになったことで、気持ちが驚くほど安定して、生活をより楽しめるようになりました」とtokotokoさんは続けます。
そのかたわらにあったのは、すでにボロボロ(?)の超薄手の家計用ノートでした。
「これだけ薄ければ、書き込む量も少ないはず、というのが使うきっかけ。思った通り、自分にとって必要なことだけでOKでした」。
フルタイムで働き、家計管理は極力シンプルにすませたかったtokotokoさんにとって必要だったのは、日単位でいつ、何を何個いくらで買ったのかではなく、今月〇〇費は結局いくら使ったのかという数字だけ。今まで何冊もの家計簿を試し、ときにはPCで自作したものを使っていた時期もあったそうですが、なかなかピンとこなかったといいます。
「自分の好きなようにカスタマイズして書き込めるこのノートなら、手間も時間もいらず、あとで知りたい情報だけを残すことができるんです。私にはこれでじゅうぶん。”今、いくらあるか””何にいくら使ったか”が分かって家計が”見える化”したことで、全体のバランスが把握でき、貯蓄ペースなどを組み立てられるようになりました」
家計簿に抱いていた「節約」のイメージを捨てたら貯まった!?
tokotokoさんの言う通り、ノートはなぐり書き文字で雑に書かれています。そして、自分が必要ないと感じたコーナーは見事にスキップ、代わりに毎月、総貯金額を書きこんでいて、完全に自分仕様にしているのがわかります。
しかも、書き込みは職場の昼休みに行うため、ふだんは通勤バックの中に入っており、ダメージもかなり激しい状態。じつは、日記をはじめ”何をやっても続かなかった”というtokotokoさんが、今までの失敗を踏まえて、あえて雑に扱うようにしているのだとか。
「筋金入りのめんどうくさがりなので…。家計簿をしっかりつけよう、キレイな字でかわいく書こうとすると手が止まってしまうんです。汚れたり、折れたりするだけで急にやる気が失せたこともありました。ボロボロのノートに、ふだんチラシの裏にメモを取るくらいの感覚でいたら、案の上続けられました(笑)」

それだけではありません、家計がスリム化し、つけるほどに貯蓄額がアップしていったのは、何よりもtokotokoさんがそれまで家計簿に抱いていたイメージをすべて捨てたことでした。
「家計簿って、どうしても節約のためにつけるものだと思いがちですよね。私も以前はそうでした。でも、お金の使い方って結局はその人の生き方だと思うようになり、家計簿はその記録だと気づきました。大げさかもしれませんが、お金の流れを把握することで、自分は(家族は)一生を通してどれだけのお金が必要なのか、そのためには家計をどう動かしていくかが明確になっていったんです。貯めるのが目的ではなく、その先にあるもの、つまり、生きたお金を使うことが大事なのだと。すると、必要なものとそうでないものが見えてきて、むやみに焦ったり、小手先で動くこともなくなりました」
家計簿を通じて「生きたお金の使い方」を実感

tokotokoさん家では、夫婦で早期リタイアして第二の人生を謳歌するのが以前からの夢でした。ノートを通して収入と支出の割合から先々の見通しがついたことで、いつまではこのペースで働くなど、今後の人生の指針が見えてきたと言います。
「子どももまだ小さいので、だいぶ先になりそうですが、動くべきタイミングがわかった今、自分がやるべきことに全力で取り組めるようになりました。人って目標がしっかり定まると、よけいなことに惑わなくなるみたいです。以前は、”ただ買いたい、持ちたい”と理由なく買い物をしていたことも多かったけれど、今は、しっかりとした理由なしに買うことがなくなりました。結果、むだな出費が激減し、その分貯蓄にまわせました。無理したり、がまんしたわけでもなく、本当に自然な流れで生活がシンプルになっただけ。外食ひとつとっても、数か月に一度、ずっと行きたかったお店に予約して出向き、回らない寿司やA5ランク牛の焼き肉を楽しむぶん、”つい”寄り道的に外食することは、ほぼなくなりました。結果的にそちらのほうが、ずっと出費を抑えられるんです」
さらに貯蓄がふえるにしたがって、tokotokoさん自身も「心に余裕」がふえたと感じる機会も多いよう。
「家族に何かあったとき、貯蓄があるのはもちろん、先の見通しが立った状態であれば、落ちついて対応できるはず。先のことをむやみに怖がるのではなく、家族にベストな方法を見つけられる力がついた気もします」
ほかにも、ノートをつけるようになって変わったのは…。
「夫といい関係が築けるようになったことでしょうか(照れ笑い)。以前は、お金の面であまり信頼されていなかったので、監査のような感じで抜き打ちチェックをされていました。それがすごく嫌で……。でも、貯蓄もふえて家計も安定している今は何も言ってこないし、全面的に信頼されているのを感じます。欲しいものができたときも、なぜ必要なのかを説明したら、”これがあれば、家事ももっと効率的になって家族みんながラクできるね”と共感してくれました。まさに、これが生きたお金の使い方なのだなと実感しています」(tokotokoさん)
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