予想を裏切る結果がてんこもり…!年収200~1000万円台の収入と貯蓄の関係
2020/06/27
みんなが気になる収入と貯蓄の関係を徹底調査。すると、驚きの結果が……!なんと、貯蓄額は収入の高い・低いに関係ないことがわかりました。他にも驚きの結果がもりだくさん。なぜそのような現象が起こるのか、詳しい話をお金のプロに聞きました。
<教えてくれた人>
加谷珪一さん
経済評論家。経営コンサルティング、資金運用アドバイスのほかメディアでも活躍。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)がベストセラーに。自身も億単位の資産を運用する個人投資家。
世帯年収200万円以上~300万円未満
なんと年150万円以上貯めてる人が14.3%もいる!
Q.年間いくら貯蓄していますか?
年収が低くてもしっかり貯めていて、暮らしの満足度も高め。年収に関係なく、やりくりしだいで貯蓄が殖やせることが明らかになりました。
お金のプロからアドバイス
■年収300万円でも、時間にゆとりがあれば豊かと言えます。
「仕事に追われてびっしり働いているのか、勤務に余裕があるのかで、年収300万円の価値が異なります。時間的にも精神的にも拘束感がゆるければ、年収が低くても気持ちや暮らしにゆとりがあると言えます」
■これからは、お金や物がなくても工夫しだいで楽しく暮らせる時代!
「これからは、物は所有するのではなくシェアする時代。シェアなら少ない出費で物やサービスを利用できます。余分な物を持たないコンパクトな暮らしは、ムダなお金を使わないのでこの年収層にオススメ」
世帯年収300万円以上~500万円未満
「人並みの」年収といわれる層。3割の世帯が「うっすら」貯めている
Q.人並みの年収というといくらくらいだと感じますか?
アンケートで最も「人並み」といわれる層。貯蓄額は3割が年10万~50万円とやや低め。工夫しだいでもっと貯まる伸びしろあり。
お金のプロからアドバイス
■給料アップを期待するより、得意分野でプチ稼ぎしたほうが早い!
「子育て、家事、PTAやご近所づきあいなど、多種多様なことをこなせる主婦はノウハウのかたまり。料理、片づけ、ハンドメイドなど得意なことをお金につなげる工夫をしてみましょう」
■キャッシュレス(電子マネー)をどんどん活用してみて
「今後はキャッシュレス化がさらに加速。電子マネーを利用する際にポイントをつければ、お得なお金の使い方ができます。しかも利用明細が出るので、それを家計簿代わりにして節約に役立てましょう」
世帯年収500万円以上~700万円未満
貯蓄額にバラつきあり。しかも暮らしの満足度は一番低い!
Q.今の暮らしにとても満足していると答えた人の割合
※全員に、「とても満足している」「まあ満足している」「どちらでもない」「やや不満である」「かなり不満である」の5段階で質問。
貯蓄額が0円~年150万円以上までまんべんなく分布。貯蓄額の差が出やすい層。しかも「今の暮らしにとても満足」の回答数が最低に!
お金のプロからアドバイス
■家族は運命共同体。夫婦でお金の話をしないと貯まらない!
「夫婦は、『家庭』という会社の共同経営者。家庭を支えるお金の情報を共有しないのは、経営者として大きなリスクです。夫婦でオープンに、どんどんお金の話をすることが、貯める近道になりますよ」
■固定費を〝固定”と思わない。まずは保険の見直しから!
「固定費の金額は変えられないと思わず、見直すことが大事。例えば保険も、どんなときに、いくらあると安心かをよく考えて見直しを。固定費を減らした分を〝自分年金〞として老後のために貯めましょう」
世帯年収700万円以上~1000万円未満
高収入なのに「赤字」「貯蓄ゼロ」の人が全体の7.2%も!
Q.年間いくら貯蓄していますか?
年150万円以上貯めている世帯が3割強と最も多い一方で、赤字~年50万円未満がなんと22.6%も。高収入でも貯まらない世帯が存在!
お金のプロからアドバイス
■実は、「年収1000万円家庭」がいちばんヤバい!
「年収1000万円になると桁が1つ増えるせいか、気持ちが大きくなってよけいな出費に走りがち。税引き後の手取りはそれほど増えないので、ちょっとぜいたくすると一気に家計が苦しくなります」
■「見栄」と「青天井」に注意して、よけいな出費をセーブ
「見栄のためにお金を使ったり、習い事や教育費など子どもに無制限にお金をかけると、お金が貯まるどころか、赤字に転落する危険性が。実は年収が多い世帯ほど油断は禁物です」
参照:『サンキュ!』7月号「みんなの収入と貯蓄大調査、結果発表!」より。掲載している情報は19年5月現在のものです。取材・文/村越克子 編集/サンキュ!編集部
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