世帯で月に1万5千円を超えていたら見直しの余地あり!生命保険の新常識とは!?
2020/12/12
先行き見えない昨今、押さえておきたいのはやっぱりお金のこと。なかでも気になるのは生命保険、いくらかければいいの?ずばり、生命・医療保険は最低限の保障にとどめて、浮いたお金を貯蓄に回すのが正解なんです!
<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 平野雅章さん
全国ファイナンシャルプランナー相談協会代表理事。横浜FP事務所代表。3000件超の個人相談経験を持つ。
いざというときに頼りになるのは現金!
コロナ禍による減収不安がある今、「万一のときしか使えない保険より、何にでも使える現金の備えが大事」と話すのは、ファイナンシャルプランナーの平野雅章さん。「貯蓄型保険以外に、医療や生命保険として世帯合計で月1.5万円以上の保険料を払っているなら、見直しの余地ありです」。(平野さん、以下同)
「もしも」のために、苦しくなっては本末転倒。ムダなかけすぎを貯蓄に回し、備えを厚くしよう!
むずかしく考えなくてOK!図解でわかる!保険の仕組み
入るべき生命保険は、下の図にある3つだけ。「子どもがいる場合、死亡保障は『収入保障保険』がベスト。働けなくなるリスクに備える『就業不能保険』、治療の長期化に備える『がん保険』が優先順位の高い保険です」。
死亡保険
残された家族の"月々の生活費"を補塡することが大切!
「収入保障保険は、毎月10万円ずつなど年金形式で受け取れるので、生活費の補塡に使いやすい。ただし公的な遺族年金もあるので、かけすぎはムダ。適正な保障額をシミュレーションサイトやFPに相談するなどして確認を」。
医療・疾病保険
医療費の大部分は「高額療養費制度」でカバーできる。
「どれほど医療費がかさんでも健康保険の治療は"高額療養費制度"を使えば、一般的な収入の人は月9万円ほどの負担ですむので、ある程度貯蓄があれば医療保険は不要。貯蓄が少なく、医療保険に加入する場合も入院1日5000円の給付で充分です」。
貯蓄型保険
超低金利の今は、iDeCoやつみたてNISAを活用しよう!
「ほとんどの貯蓄型保険は加入時の金利で固定されるので、超低金利の今は不利。老後資金はiDeCoに加入したほうが節税分を確実に貯蓄に回せます。すでに加入している貯蓄型保険の保険料が負担なら、保障額の減額を検討するのも○」。
加入すべき3つはコレ!
【収入保障保険】
優先度:★★★★★
死亡後、遺族が契約満期まで毎月保険金を受け取れる。非喫煙者なら保険料もより割安に。
【就業不能保険】
優先度:★★★★☆
病気やケガで働けないとき、一定の条件下で給付。「傷病手当金」のない自営業者はマスト。
【がん保険】
優先度:★★★☆☆
抗がん剤は通院での治療が主流に。選ぶなら入院給付より治療給付が手厚いタイプを。
保険料は1世帯当たり合計1万円前後!
保険料は数社から見積もりを取って比較を。「就業不能保険は、収入保障保険の特約を使うと、保険料が抑えられるので、おすすめ。夫の保障額は、妻の収入によって増減を」。
【加入する保険と保険料、保障額の目安】
夫 収入保障保険
(給付月額10万円)に就業不能特約をつけ月5500円。がん保険2000円。
妻 収入保障保険
(給付月額5万円)に就業不能特約をつけ月2000円。がん保険2000円。
※40代夫婦、子ども2人。夫(会社員・年収約500万円)、妻(パート・年収約100万円)のケースを想定。
参照:『サンキュ!』2020年12月号「年収に関係なく貯まる人vs貯まらない人」より。掲載している情報は2020年10月現在のものです。編集/サンキュ!編集部
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