「スポーツの日」とは?2022年はいつ?名称変更の経緯や楽しみ方まで
2022/02/25
スポーツの日は、10月の第2月曜日と定められている国民の祝日。
以前までは、毎年10月10日の「体育の日」として親しまれてきました。しかし、2000年に日付が変更され、2020年には「スポーツの日」へと名称が変わっています。
今回はスポーツの日はいつ?どんな意味がある?といった疑問だけでなく、現在のスポーツの日になるまでの経緯や子どもとの楽しみ方まで紹介します。
スポーツの日はいつ?
スポーツの日は、毎年10月の第2月曜日です。
2020年と2021年は、東京五輪・パラ五輪の開催及び延期に伴い、特別措置として次のように日付が変更となっています。
2020年7月24日(金)
2021年7月23日(金)
東京五輪は、当初2020年に開催される予定でした。そこで2020年は、例外的に東京五輪の開会式と同じ日付へ変更となっています。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で東京五輪は1年延期となり、2020年と同様に2021年のスポーツの日も開会式当日と同じ日付へ変更となりました。
2022年以降のスポーツの日は、従来通りの10月第2月曜日となります。
2022年10月10日(月)
例外的な日付の変更が2年続きましたが、本来のスポーツの日がいつであるか正しく理解しておきましょう。
スポーツの日とは?
スポーツの日の趣旨や子どもへの伝え方、英語での表現方法を紹介します。
スポーツの日の意味
スポーツの日には「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」といった意味が込められています。
従来の体育の日は「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」という趣旨でした。
それぞれの意味/趣旨を比較すると、スポーツの日では「他者を尊重する精神を培う」といった文言が追加されています。
スポーツの日を子どもに伝えるなら
スポーツの日について子どもに聞かれたら、次のように答えてみましょう。
「みんなが元気でいられるように、体を動かして楽しむ日だよ。2020年と2021年はオリンピックの影響で日にちが変わったけど、毎年10月の第2月曜日と決められているんだ。ボール遊びや追いかけっこをして、一緒に楽しく体を動かそうね。」
スポーツの日は英語でなんという?
スポーツの日は英語で「Sports Day」といいます。それぞれの英単語をつなげているだけなので、非常にシンプルですね。
他にも「Health Sports Day」や「National Sports Day」という表現も可能です。
健康を意味する「Health」や、国が定める祝日の英語表記(National Holiday)にも使われる「National」を用いた表現となっています。
現在のスポーツの日になるまでの経緯
現在のスポーツの日になるまでには、大きく3つの過程(体育の日の制定・10月第2月曜日への日付変更・スポーツの日への名称変更)がありました。
1966年:体育の日が祝日として制定される
スポーツの日へと名称が変わる前に親しまれてきた「体育の日」が制定されたのは1966年のこと。具体的には、1966年6月25日に「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」によって体育の日が定められました。
当初は10月10日が体育の日として定められていました。この日付けになったのは前回の東京五輪が関係しています。1964年(昭和39年)に開催された東京五輪の開会式が10月10日であったため、体育の日は10月10日に制定されたのです。
2000年:10月10日から10月第2月曜日に日付が変更される
1966年に制定された体育の日は、2000年に10月10日から10月第2月曜日へと日付が変わっています。日付が変更となったのは、1998年に制定された「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」が関係しています。
一般的に「ハッピーマンデー制度」の導入といわれるこの法改正では、国民の祝日の一部を固定日から特定週の月曜日に移動して3連休化しました。この法改正は、国民が休暇活動を楽しむ機会を拡大することで、豊かでゆとりのある生活の実現を目的としています。
体育の日のほかには、成人の日が1月15日から1月第2月曜日へと変更されました。
また2003年には、海の日が7月20日から7月第3月曜へ、敬老の日が9月15日から9月第3月曜日へと変更になっています。
2020年:体育の日からスポーツの日へ名称が変更される
10月10日の祝日として33年、10月第2月曜日の祝日として19年間親しまれてきた体育の日は、2020年にスポーツの日へと名称が変更されました。
学校教育のイメージの強い「体育」から、世界的に認識されている「スポーツ」に変えたようです。
これは、2018年6月20日に公布された「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」が関係しています。この法律は平成32年の1月1日から施行となったため、2020年より体育の日はスポーツの日へと変わったのです。
名称変更に伴い、この祝日に込められる意義も改正され、新たに「他者を尊重する精神を培う」といった文言が追加されました。
2020年・2021年は「海の日」「スポーツの日」「山の日」が移動
東京五輪・パラ五輪の円滑な運営を実現するために、2020年と2021年は海の日・スポーツの日・山の日が移動となりました。
具体的には、次のように日付が変更でした。
海の日(趣旨:海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う)
例年:7月第3月曜日
2020年:7月23日
2021年:7月22日
スポーツの日
例年:10月第2月曜日
2020年:7月24日
2021年:7月23日
山の日(趣旨:山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する)
例年:8月11日
2020年:8月10日
2021年:8月8日
海の日はオリンピック開会式の前日、スポーツの日はオリンピック開会式当日、山の日はオリンピック閉会式当日となるように移動となりました。
スポーツの日を子どもと楽しく過ごすアイデア
スポーツの日にはどんな過ごし方をしたらよいのでしょうか。小さな子どもを持つ方に向けて、スポーツの日を楽しく過ごすアイデアを5つ紹介します。
マット運動(〜1歳)
0歳〜1歳の子どもがいる方には、マット運動がおすすめです。次のようにさまざまな遊び方ができるので、子どもが気に入るものを探してみてくださいね。
トンネルくぐり:親が足でトンネルを作り、その下を子どもがハイハイでくぐる
山登り:丸めたマットの上にもう1枚のマットをかぶせて山を作り、登り下りする
マット歩き:間隔を空けて複数枚のマットを並べ、その上だけを歩くルールで遊ぶ
マット運動は室内でおこなえるため、天気が悪い日にも子どもと一緒に楽しめます。
ただ、マットから落ちるとケガをしてしまうかもしれません。子どもが転んだときに支えられるよう、常に近くで見守ってあげてくださいね。
ボール遊び(2〜3歳)
複数人が一緒になっておこなうボール遊びには、さまざまな楽しみ方があります。
ボールころがし:親と子どもが向かい合って座り、ボールをころがす
ボール渡し:親と子どもがボールを渡し合う(座った状態でも立った状態でもOK)
玉入れ:かごなどの容器を親が持ち、そのなかに入るようボールを投げる
ボールをなかなかうまく扱えない場合は、子どもと一緒にころがしてあげてみてください。
子どもを抱えるようにして座ると、ボールの扱い方を同じ視点で見ることができます。繰り返し遊んでいると少しずつ慣れてくるはずですよ。
追いかけっこ(3〜4歳)
安定して走ったり飛び跳ねたりできるようになる3〜4歳の子どもとは、追いかけっこをするとよいでしょう。全身の筋肉を使っておこなう追いかけっこでは、反射神経や空間認識能力などさまざまな運動能力の向上が期待できます。
親が鬼となって追いかけると、子どもは大喜びで逃げ回るものです。通常の追いかけっこに慣れてきたら、紙テープや紐を使ってしっぽ取りをするのもよいですね。
だるまさんがころんだ(4〜5歳)
鬼の動きを予測して走り回るだるまさんがころんだは、多くの人に昔から楽しまれている定番の遊びです。現在子どもを持つ方でも、小さな頃に遊んだことがある方が大半なのではないでしょうか。
だるまさんがころんだでは、脚力を強くしたり判断力を養ったりできます。
最初は遊び方をうまく理解してくれないことがあるので、まずはお父さんやお母さんがお手本を見せてあげるとよいでしょう。
フィットネスゲーム(5〜6歳)
5〜6歳の子どもとは、一緒にフィットネスゲームをプレイしてみてはいかがでしょうか。どちらかというとインドア派な子どもでも、ゲームを使えば楽しく体を動かせるはずです。
外出する必要がないため、雨や雪が降った日にも運動を楽しめます。プレイ中に周囲の物と干渉しないように、広いスペースを確保して遊んでくださいね。
まとめ
体育の日から名称が変更して制定されたスポーツの日。スポーツを通じて他者を尊重する精神を培うとともに、活力ある社会の実現を願う祝日です。
この日に込められた意味や現在のスポーツの日になった経緯を知って、年に1回の祝日をよりいっそう楽しんでみてはいかがでしょうか。