七五三で親は何を着ればいい?専門家が父母のマナーを解説
2018/11/02
子どもに何を着せようかと一生懸命になっていたら、自分たちは何を着るんだっけ……と慌てないようにしたいですね。そこで、ママとパパの七五三の洋服について冠婚葬祭アドバイザーの中山みゆきさんに教えてもらいました。
和装、洋装どちらがいい?
パパは洋装をおすすめしますが、ママは和装、洋装、どちらでもよいでしょう。
子どもが主役ですので、ポイントは
・子どもより目立たないこと!
・両親のそれぞれのバランスを考えること!
の2点です。
ママが着物を着る場合、何を着る?
無地の着物や江戸小紋に黒の羽織あるいは、訪問着や色無地、付け下げです。訪問着とは、昼間の礼装となる女性用和服で未婚・既婚に関係なくいろいろな場面で着用されます。
色無地とは、柄のない黒以外の無地の着物、付け下げとは、訪問着を簡略化した染めの着物です。
せっかくの七五三のお祝いですから、着物にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。お子さんが大きくなって、七五三の写真を見たとき、ママが着物を着てくれたなあと感動してくれるかもしれませんね。最近の傾向として着物姿のママも多くなっているようです。
ママがスーツを着る場合、気をつけることは
わかりやすいのが、入学式のイメージ。お出かけスタイル、きちっと感が出るものです。色は特別にNGなものはありません。新しく購入されるなら小学校の入学式にも使えるものがよいでしょう。
ただ礼服、黒のスーツは中に着るシャツ、ブラウスによっては喪服のイメージになりがちなので、インナーには明るめのものを選んでください。バッグや小物でカバーしてもよいでしょう。
ワンピースを着る場合は
ワンピースはスーツよりも格が下がりますが、もちろんOKです。スーツと同様、入学式のイメージで選ぶとよいでしょう。スカート丈が極端に短いものは避けて、フォーマルなものを選ぶと間違いありません。ワンピースは季節によっては、カーディガンなどはおり物で調節できるので便利ですね。
パパは何を着たらいい?
ママが和装でも、パパの服装は洋装でも大丈夫です。ふだん着慣れたビジネススーツなどネクタイを着用して、きちっとフォーマル感を出すこと。黒、紺、濃いグレーのカラーがおすすめです。また、ネクタイで雰囲気を変えて着こなすのもOK。略礼服、いわゆるブラックスーツでも構いませんが、最近の傾向としては少ないようです。
少しラフなジャケットとスラックスもおすすめです。ただしネクタイはきちんと着用してください。七五三は無事成長したことに感謝し、これからの将来の幸福と長寿をお祈りする大事な儀式。フォーマルスタイルが求められます。
もし、パパが和装ならママも和装にして、格を合わせることが大事です。
七五三でNGな親の服装は?
パパは清潔感が大切です。ママは上品で華やかさがあり、落ち着いたものを選んでください。カジュアルすぎるもの、ジーンズ素材のものは避けましょう。
ママは装飾品をジャラジャラつけない、肌の露出の多い服装は避けてください。化粧も派手すぎないように。とにかく子どもより派手に装わないことです。
たまに目にするのですが、写真は前撮りしているので、七五三当日に簡単にお参りして、近所のファミレスで食事をするご家族。子どもはきれいな服を着ているのに、両親はふだん着。しかもサンダル、スリッパばき! これは、周囲を見渡しても明らかに浮いていて、なんだか違和感があります。
着物をレンタルする場合、気をつけることは?
パパが着物をレンタルする場合は、目立たない色目のものを選びます。ただでさえ、父親の着物姿は目立ちます。なるべく派手にならないようにしましょう。格も子どもより下げます。例えば紋なしの羽織はかまで、地味めな色の着物です。母親の着物の場合も同様に考えましょう。
まとめ
ついつい子どもの服装ばかりに気を取られ、自分たちの服装については後回しになりがちですが、子どもとアンバランスにならないよう気をつけたいですね。パパもママもきちんとフォーマルな装いをしていると、写真も素敵な思い出になりますね。
教えてくれたのは・・・中山みゆきさん
冠婚葬祭アドバイザー。All Aboutで冠婚葬祭サイトの運用に携わる。現在は、その知識を生かして冠婚葬祭関連のアドバイス活動を重ね、「思いやり」の心を大切にした情報を発信中。
取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)