家族でマレーシア移住。多様性を尊重する大切さを実感 ~連鎖『はじめよう!フェムテック』

2023/08/15

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀さんと東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
ライフスタイル・プロデューサー、企業コンサルタント。大学卒業後、レタスクラブの編集や部ハースト婦人画報社を経て、1995年~2022年までは、ベネッセコーポレーション発行のメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち・ねこのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務め、2023年に独立。31歳の長女一人。

●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった32歳。

<ゲスト>
●村山彩さん Aya Murayam
アスリートフードマイスター、健康管理士一般指導員。1978年生まれ。体を壊したことをきっかけに健康管理に目覚め、野菜ソムリエとアスリートフードマイスターの資格取得。セミナー講師、イベント、スポーツクライミング銀メダリスト野中生萌選手など、アスリートの食事をサポート。レシピメニュー開発、レストランへのアドバイス、メディアでの連載など幅広く活躍する。 出産前は自身もライアスリートで、トライアスロンの大会での優勝経験もある。出産後、健康を心の面からもサポートしたい思いから、大学で心理学を専攻し学位を取得。昨年から、7歳女の子、4歳男の子とともに、一家でマレーシアのペナン島へ移住している。

HP: http://ayamurayama.jp/
インスタ: aya_murayama_

まだまだ認知度の低い「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートしたこの番組。ゲストは、 アスリートフードマイスター、健康管理士一般指導員の村山彩さんです。「今回は村山さんがマレーシアへ移住することを決意した理由やライフプランについてお伺いします。今後、国内外を問わず、拠点を変えようと考えているかたに、たくさんのヒントがあると思います」(伊久美)

マレーシア・ペナン島に移住した目的は?

■東島アナ「前回に続いて、ゲストはアスリートフードマイスターで健康管理士一般指導員の村山彩さんです。今回はライフスタイルについて伺っていきます。村山さんは現在45歳で、7歳の女の子、4歳の男の子のママでもいらっしゃいます。2022年6月から、ご家族でマレーシアの北東にあるペナン島にお住まいです。最近、移住という選択されるかたも増えてきましたが、なぜマレーシアを選ばれたのでしょうか」

■村山「いくつか理由はあるのですが、子どもたちの視野を広げることが目的です。日本では当たり前なことも、世界に出ればそうではないこと。そして、もちろん英語や外国語教育のためでもありますが、学んだ言語を使って何をするかも大切だと考えています。マレーシアは典型的な多民族国家でマレー系、中国系、インド系など、多種多様な文化や宗教が存在していて、お互いの異なる価値観や生活スタイルを理解して認めあう寛容性、多様性を大切にしているところを感じてほしいと思いました。また、自分自身も親としてコンフォートゾーンから抜け出し、成長&挑戦をしたいと思いました」

■東島アナ「視野を広げることが大きな目的だったということですが、教育のためとはいえ、海外で暮らすことで心配事はありませんでしたか」

■村山「不安がなかったといえば嘘になりますが、日本にいた時も違う悩みはあったので、悩みはどこにいてもあるものかなぁと思っています」

■伊久美「そういう捉え方ができるのは素敵ですね。実際、移住してみていかがですか?」

■村山「楽天的な性格もあるかもしれませんが、とても幸せです!ペナン島は生活費や家賃、学費が日本と比べるととてもリーズナブルです。また、ご近所のかたも子どもたちに親切にしてくれて、過ごしやすいです」

■伊久美「幸せそうな感じが伝わってきて、こちらまでうれしくなってしまいます。お子さんたちも楽しんでいらっしゃいますか」

■村山「はい。お弁当ひとつにしても、他民族国家なのでいろいろな国の料理があって楽しいようです。また、お祭りもたくさんあるので喜んでいますね」

新天地では、ブレない自分軸が求められる!

■東島アナ「村山さんご自身は、マレーシアに移住してから精神面の変化ってありますか?」

■村山「日本はすべてが整っているなぁと感じます。こちらは、例えば、バスが時間通りには来なかったり買ったものが壊れていたり、そういうことが日常茶飯事です。“まぁ、いいっかぁ”と、期待しないことで気が楽になって細かいことを気にしなくなりました。一方、時間通りにバスが来なかったらどうするかを受け身ではなく、しっかり考えておくようになりました」

■伊久美「そこがポイントですね。“まぁ、いいっかぁ”という感じがうらやましい反面、同時に自立しなくてはならないというのはありますよね。海外で生活をすると、自分で考える力がつくようになるという話をよく耳にします」

■村山「自分が主張しなくても、相手がこちらの意図を自然に汲み取ってくれるということは、ほぼないですからね」

■東島アナ「拠点を移すという点は、伊久美さんもご経験済みですね」

■伊久美「私は海外ではありませんが、この3月に長く勤めていた会社を卒業して独立。以後、北海道と東京を行き来しながら、いろいろな仕事を始めたところです。確かに視野は広がりましたが、視野が広がれば広がるほど、自分の軸がしっかりしていないといけないということを痛感しています」

■村山「おっしゃるとおりです。本当にマレーシアに来て、自分の軸がしっかりしていないと、どうにもこうにも前へ進めないと感じています。自分がいる環境の中で、最大限に人生を楽しみながら、進んでいきたいと強く思っています」

■東島アナ「元々、村山さんは、思考の切り替えがスムーズにできるタイプだったのですか」

■村山「どちらかというと、切り替えは苦手なほうだったと思います。今は、“やるしかない”という環境なので。」

■伊久美「“やるしかない”って大きいし、重要ですよね」

■東島アナ「もう一つ村山さんにお伺いしたいのは、日本ではフェムテックを始め、女性がより生きやすい社会づくり、社会進出というのがキーワードになってきているところですが、この点について村山さんのお考えはいかがでしょうか」

■村山「実際、フェムテックという言葉をよく耳にするようになりましたし、女性の悩みが可視化されやすくなって、とてもいいことだと思います。 一方、女性だけでなく男性の悩みも可視化されて、お互いのことをよく知って理解し、尊重し合える社会になればいいなぁと思っています」

■伊久美「マレーシアの多様性についてのお話とも重なりますね。ありがとうございました」

合言葉は「はじめよう!フェムテック!」

●次回は、元フジテレビ・美術デザイナーの桐山三千代さんをゲストにお迎えします。

【番組インフォメーション】 『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 

 
 

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