親子「グランピング」の魅力とおすすめグランピング施設8選

2019/10/29

キャンプに行ってみたいけど、子どもを連れて行くのは少々不安……。夏休み前に「この夏こそは」と思っていたのに、夏が終わって、気がつけば季節は秋……。そんなかたにおすすめしたいのが「グランピング」。

アウトドアナビゲーターの渡部郁子さんに、グランピング体験の魅力について、そしてファミリーに人気のグランピング施設を紹介してもらいます。

グランピングとは?

新しいキャンプのスタイルとしてすっかりおなじみとなった「グランピング」。この数年で、国内にグランピング施設は数多く広がりました。グランピングとは、「グラマラス」と「キャンピング」の2つの言葉をかけ合わせた造語で、「今までに体験したことのないキャンプ」という意味で使います。

高級感のある大きなテントや、豪華な夕食、ラグジュアリーなひとときを過ごすアクティビティなど、グランピングには想像以上の「感動ポイント」「非日常体験」が含まれています。

また、季節に左右されがちなキャンプでありながら、快適な滞在を可能にする設備が整っているため、キャンプ初心者でも安心して体験できるのがポイントです。

グランピングの料理事情

写真は「GRAXるり渓」の料理イメージ

グランピングのプランは基本的に「手ぶら」で参加できます。グリルなどの機材はもちろん、料理の材料もセットになったものが用意されています。食材は高品質、こだわりの品をそろえているところが多く、高級感のある価格設定です。

食材を自分で調理するところもあれば、シェフが目の前で調理するプライベートプランなどもあります。ステーキや魚介類、新鮮な野菜などを、スキレットやダッチオーブン、ふたつきグリルなどを使って調理すると、驚くほどおいしい料理が完成します。料理方法が書かれたレシピなどを用意しているところが多いので、失敗の心配もありません。

グランピングのテント事情

サイトが広く、開放的なつくりになっているところもグランピングの魅力です。プライベートな空間が確保され、子どもが走り回ったり騒いだりしても、まわりを気にする心配がありません。

テントの場合、大きな布製のタイプが一般的。屋根が高く広くて快適です。テント内の空間が広いため、冬は寒さが気になりますが、ホットカーペットなど暖房を用意しているところも多いので事前に確認しましょう。ほかにも、球状の透明テントや、空中テントなど、今までのテントの概念を超えるテントも増えています。子どもたちも「泊まってみたい!」と喜ぶはず。

トレーラー、コテージという選択肢も!

写真はパームガーデン舞洲のエアストリーム内イメージ

トレーラーハウスやコテージで楽しむグランピングは、別荘感覚でプライベートな時間を過ごすことができます。コテージは複数のベッドルームがあり、複数家族で利用や、三世代での利用にもおすすめ。

キャンピングトレーラーとして人気の「エアストリーム」は、インスタ映え間違いなしのおしゃれな内装が魅力。トレーラー内にキッチン、ダイニング、寝室、シャワールームやトイレがあり、季節を問わず快適に過ごせます。

グランピングのアクティビティ事情

写真は伊勢志摩エバーグレイズのカヌー体験イメージ

敷地内に遊園地や自然公園など、さまざまな施設を併設し、豊富な体験アクティビティを用意しているところもあります。水辺に近い場所やプールがあるなら、カヌーやカヤック、SUPなどのアクティビティ、山や高原ならマウンテンバイクやアウトドアクッキング、天体望遠鏡で星空観察など。里山で、畑の収穫体験が可能な場所もあります。

おすすめのグランピングスポット8選

全国にグランピングスポットが続々登場しています。首都圏を中心に、ファミリーにおすすめのグランピング施設を、新旧あわせてピックアップしてみました。

おすすめグランピング1:都会の農園(東京・お台場)

宿泊はできませんが、日帰りのキャンプ場でグランピングが楽しめるスポットです。お台場のショッピングビル「ダイバーシティ東京」の屋上にあり、貸農園がついたBBQ場です。農園でハーブや野菜の収穫体験をしたり、全国から集めたおいしい食材を味わうバーベキューなど、都会にいながらグランピング気分を楽しめるのが魅力です。

おすすめグランピング2:オーパーク おごせ(埼玉・越生)

2019年8月にオープンしたばかりのグランピング施設。もともとあったキャンプ場と日帰り温泉施設をリニューアルして、さまざまな宿泊体験を提供するグランピング施設になりました。豊かな自然に囲まれながら、グランピングキャビン、テント、フロートドームテント、ドームキャビンなどで宿泊を楽しむことができ、施設内に日帰り温泉とプール、レストランがあります。

おすすめグランピング3:ザ・ファーム(千葉・香取市)

里山の畑を中心にした敷地内で、野菜の収穫やキャンプを楽しめる、農園グランピング施設。常設のグランピングサイトには、水遊びができる小川やアスレチックコーナーがあり、子どもたちに大人気。広々としたテントサイトは、キャンプ上級者にも人気があり、コテージなら三世代のグランピングも楽しめます。敷地内にカフェ、日帰り温泉施設が併設されています。

おすすめグランピング4:北軽井沢スイートグラス(群馬・北軽井沢)

年間を通して人気のキャンプ場。暖炉のあるコテージはグランピングに最適です。自然豊かな緑に囲まれた場内に、アスレチックや広場、トランポリンなどの遊び場があるほか、近隣には、本格アスレチック体験ができる「フォレストアドベンチャー」があります。豊富な料理メニューは選ぶのに迷うほど。季節ごとにさまざまなイベントがあり、何度も通いたくなるしかけが満載です。

おすすめグランピング5:森と星のキャンプヴィレッジ(栃木・茂木)

サーキットに併設されたキャンプ場。グランピング用のコットンテントやコテージが人気です。敷地内には、モ―タ―スポーツを楽しめるエリアのほか、森の迷路、ジップライン、アスレチックに遊園地、さらに、クラフト自然体験や農業体験など、さまざまなアクティビティが用意されています。

おすすめグランピング6:伊勢志摩エバーグレイズ(三重・伊勢志摩)

日本でグランピングをいち早く取り入れたのがここ。アメリカンアウトドアリゾートをコンセプトに、とっておきのアウトドア体験を提案しています。プライベートラグーンの前にたたずむサファリテントにはカヌーがついているので、いつでも思いたったときに、ラグーンに漕ぎ出すことができます。季節のイベントも多彩で、大人から子どもまで、幅広い年齢層から支持されています。

おすすめグランピング7:パームガーデン舞洲(大阪・舞洲)

大阪、舞洲にあるグランピング施設。キャンピングトレーラー「エアストリーム」を多く取りそろえています。大阪ベイエリアなので、電車やバスでアクセス可能。エアストリームはシャワー完備、トレーラーハウスはホテル並みのバス・トイレ完備で、水まわりも安心です。

おすすめグランピング8:GRAXるり渓(京都・るり渓)

京都るり渓温泉にあるグランピング施設。豊かな自然の中で思いっきりアウトドア体験を楽しみつつ、快適な滞在が可能。コットンテントのほか、1棟貸切のヴィラや、温泉宿泊施設を併設。宿泊者は、敷地内にある「るり渓温泉」を無料で利用できるほか、星空観察施設や、一年を通して開催するイルミネーションショーなどを楽しむことができます。

まずはグランピングから初めてみては?

各地にさまざまなグランピング施設が登場しています。自然の中にいながら、快適な滞在を約束してくれるグランピング施設は、アウトドア初心者におすすめです。

まずはグランピングでアウトドアを体験してみてから、キャンプに目覚めるというかたも多いですよ。キャンプに行きたいけどなかなか勇気が出ない、そんなかたはまず「グランピング」で自然の中に出かけてみませんか?


◆監修・執筆/渡部郁子
アウトドアナビゲーター、温泉ソムリエ。JFNラジオ「JOYFUL LIFE」ほか、山と温泉と音楽をテーマに「人生を豊かにする情報」をさまざまなメディアで発信中。子どもにやさしい温泉や山、フェス情報など、子どもと一緒に楽しむアウトドアスタイルを提案している。

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