話題の護身見守りデバイス“omamolink(オマモリンク)”とは? ~連載『はじめよう!フェムテック』

2023/12/15

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀さんと東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
ライフスタイル・プロデューサー、企業コンサルタント。大学卒業後、『レタスクラブ』編集部、ハースト婦人画報社を経て、1995年~2022年までは、ベネッセコーポレーション発行のメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち・ねこのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務め、2023年に独立。31歳の長女一人。

●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった32歳。

<ゲスト>
●石川加奈子さん  Kanako Ishikawa
grigry (グリグリー) 代表取締役社長。早稲田大学法学部を卒業後、内閣官房内閣情報調査室で情報収集分析業務に従事。2013年にアメリカへ渡り、グローバルレジリエンス研究所の総務開発部長を務める。2015年に帰国後、コンサルタントとして独立。2019年春にMBAを取得し、同年7月に株式会社grigryを設立する。https://www.grigry.com/

まだまだ認知度の低い「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートしたこの番組。今回のゲストは、株式会社grigry 代表取締役社長の石川加奈子さんです 。

「日本版CIAといわれる内閣官房内閣情報調査室や、アメリカのシンクタンクで、危機管理の教育と研究をされてきた石川さん。日々の安全が危ぶまれる昨今、輝かしい経歴をおもちの石川さんが開発し、満を持して発表された護身見守りデバイスについて、詳しく教えていただこうと思います」(伊久美)

omamolinkで、自分と大切な人、社会を危険から守りたい

■東島アナ「ゲストは、株式会社grigry 代表取締役社長の石川加奈子さんです。危機管理のプロというべき、華麗な経歴をお持ちの石川さんにお伺いしたいテーマは “安全” です。石川さんは、お守り型の護身見守りデバイス “omamolink (オマモリンク) ” を開発されたそうですが、どういうものなのでしょう」

■石川「こちらにお持ちしたのですが、サイズは縦6cm、幅4cm、厚さ2cm、重さ36gです。自分にとってのお守りとして、カスタムしていただけるようになっています」

■東島アナ「とっても軽いですが、どのような機能があるのでしょう」

■石川「omamolinkは、体調が悪くなったり、突然襲われたり、何かしら身の危険を感じた時に、簡単な動作で護身機能が作動するデバイスです。3つ機能がありまして、まず皆さんにもおなじみの防犯ブザー機能、次に証拠を残すための自動録音機能、そして自分が今、この場所でピンチであることを、自分の大切な人 (緊急連絡先) に知らせるためのSOS発信機能が備わっています」

■東島アナ「すごいですね! どのように操作すればよいのでしょう」

■石川「omamolinkはボタンを押すだけでなく、振動でも起動させることができます。多くのかたはスマートフォンをお持ちなので、連絡したり、録音をしたりしようと思えばできるのですが、とっさの時には、スマートフォンを起動する暇もなければ取り出すこともできない状況だと思います。omamolinkは、“いかにすぐに使えるか” というところに特化、注力してつくりましたので、バッグの中にさえ入れておいていただければ、何かがあった時に、バッグを振るだけで、起動するようになっています」

■伊久美「取り出さずに、バッグごと振ればよいのであれば、いざというときに安心ですよね。自動録音機能は、どんな目的があるのでしょう」

■石川「自動録音は、主に証拠を残すためです。“私はノーといっている” という証拠を残しておくと、後々、泣き寝入りをせずに済みます」

■東島アナ「そして、万が一の事が起こってしまった場合の発信機能というのは、どうなっているのでしょう」

■石川「SOS発信機能は、自分の危機を見守る人に知らせて助けを呼べる機能です。こちらはSOSを出すと、事前に登録しておいた緊急連絡先、“みまもりびと”に通知と自分の位置情報が届きます。そのため、みまもりびとは、自分の大事な人が困っていることや居場所を知ることができ、その人を守るための行動ができるのです」

■伊久美「社会性もあり、今の時代にマッチした万能なお守りですね! 位置情報が送れるとは画期的です」

■石川「そうなのです! 今、この3つの機能が揃っているのは “omamolink” だけです」

自身の経験に基づき開発された、最強の護身見守りデバイス

■東島アナ「omamolinkを開発されようと思われたのは、何かきっかけがあったのでしょうか」

■石川「はい、きっかけは私の原体験です。実は私自身、学生時代や20代の頃に、いわゆる性暴力の被害に遭った経験があります。被害に遭われたかたは皆さん、まさか自分が性被害を受けるとは思わずに生活されていたと思います。私自身もそうでした。「もしもの時」のことをイメージしていなかったので、突然の出来事に頭が真っ白になってしまい、声を出すことも逃げることもできませんでした。よく “大声を出しなさい” “逃げなさい” と言われますが、その場になったら、本当に何もできないものです。その時にomamolinkがあれば、自分自身を救えただろうと思いますし、今後、辛い目に合うかもしれない人を助けられると思ったのです」

■伊久美「笑顔で話してくださいましたが、本当にお辛い経験だったと思います。トラウマになって、そのことについて語らないかたも多い中で、勇気を出し、しかも皆さんのことを考えて開発されたことは、本当に素晴らしいです。話してくださって、ありがとうございます。年齢や性別を問わず、いろいろなかたに、使っていただきたいですね」

■石川「そうですね。性暴力だけではなく、身の危険はいろいろなところに潜んでいると思います。急な命に関わる体調不良なども、発見が早ければ助かる可能性もありますので、ご高齢のかたや障害をお持ちのかたにも使っていただきたいと思っています。最近は、カスタマーハラスメント対策として、ホテルや訪問医療看護、訪問介護の現場でも使っていただいています」

■伊久美「小さな小さなomamolinkが、老若男女の間で大活躍ですね!」

■石川「はい。現在、6歳のお子さんから90歳のかたまでご利用いただいています」

■東島アナ「これだけ機能が揃っている上に、プライバシーの面にも配慮されているというのは、大きなポイントですね」

■石川「ありがとうございます。みまもりびとは、SOS通知を受け取った時にしか、相手の位置情報を知ることができないようになっています」

■東島アナ「“オマモリンク”と、カタカナでも検索するとすぐに出てくるので、皆さん、チェックしてみてくださいね」 https://www.omamolink.net/

合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」

●次回も、株式会社grigry代表取締役社長の石川加奈子さんをゲストにお迎えします。

【番組インフォメーション】 『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 

 
 

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