小さな子どもベビーカーでいっしょに!「親子ラン」の楽しみ方・魅力

2018/02/28

手軽な運動不足解消、息抜きやリフレッシュ効果があり、体力維持のトレーニングとしても最適なランニング。一方で、子どもが生まれてからなかなかランニングできない、子どもを預けてまでマラソン大会に出づらい……とお悩みのママもいるでしょう。そんな方におすすめしたいのが、ファミリーで楽しめるランニング「親子ラン」。

大会への出場経験もあるアウトドアナビゲーターの渡部郁子さんに、「親子ラン」の楽しみかたや魅力について解説してもらいました。

アウトドアナビゲーターの渡部郁子です。登山の体力維持のために始めたジョギングが思いのほか気持ちよくて、各地のマラソン大会などに出るようになり、マラソンを楽しんできました。子どもが生まれるまでは、夫婦で一緒にジョギングしたり、一緒にマラソン大会に出たりしていたのですが、子どもが生まれてからは、夫婦どちらかが子どもを見ている間に走るようになり、一緒に走る楽しみがなくなってしまいました。

「それではなんだかつまらない!」ということで、最近はまた家族一緒にランニングを楽しんでいます。ファミリーで楽しめる「親子ラン」の魅力をお伝えします。

子どもも大満足!ランニング用ベビーカーで「親子ラン」

スウェーデンのブランド「THULE」のランニング用ベビーカーを発見したときは驚きました。子どもを乗せて一緒にランニングできるベビーカーがあるなんて! それまで、ごく普通のベビーカーで皇居ランに挑戦したこともあり、そのときは、なかなか思うように走れないうえ、息子はガタガタするベビーカーの中で不満顔。

「うまくいかないなあ」と思っていたのですが、ランニング用ベビーカーに息子を乗せて走ってみたところ、ベビーカーの操作性のよさに驚くとともに、息子も乗り心地がよかったようで、その新鮮なスピード感に興奮している様子でした。

それからというもの、ランニング用ベビーカーで親子ランを楽しんでいます。操作性に優れているので、坂道や未舗装道路も、ベビーカーを押すのに苦労しません。

子どもと2人のときも、夫婦で一緒に走るときも、ベビーカーに乗っている息子はたいてい、快適な乗り心地に気持ちよくなるのか、走っているうちに眠ってしまいます。

欧米ではすでに一般的な「バギーラン」

健康意識の高いアメリカやヨーロッパではすでに一般的な「バギーラン」。2016年に当時4歳の息子と、アメリカ・オレゴン州の大自然を1週間かけてめぐったとき、各都市の大きな公園では必ず、ランニングベビーカーを押している女性や男性の姿を見かけました。

私がTHULEのランニング用ベビーカーに出合ったのは、2014年。それからというもの、登山道や河川敷、皇居周辺やキャンプ場、マラソン大会など、各地で親子ランを楽しんできました。

まだ日本では、バギーランを楽しんでいるママ・パパをあまり見かけません。息子の乗るランニング用ベビーカーを見て、「それすごくいいね!」と興味を持って話しかけてくれる人も多いのですが、それと同程度に、私がベビーカーを押して走っている様子に「危険ではないのか?」とまゆをひそめる人もいます。

欧米のように、育児期間中も、もっと自由に、もっと楽しくいろんなことができるようになったらいいのに。これからもっと、バギーランを楽しむ人が増えてきたらいいのに。そう心から願っています。

ランニング用ベビーカーの安全性は?

私が愛用しているランニング用ベビーカーは、THULEの「アーバングライド」です。大きなチューブ式のタイヤと、後輪のサスペンションが、未舗装の道でも子どもに快適な乗り心地をもたらしてくれます。

ランニング中でも子どもが気にせず眠れる、フルリクライニングシート、厳しい安全基準をもとに作られた5点固定式ハーネスで、子どもをしっかり守ります。積載可能重量は34kg、荷物を含めた重量ではありますが、子どもがかなり大きくなるまで使えます。

ランニング用ベビーカーを使える場所は?

ランナーやサイクリストが多い大きな公園や、大きな川の河川敷など、多くの人が走っていても邪魔にならない、広い道路で使うことをおすすめします。広大なキャンプ場や、ちょっとした山道にも使えます。ランニング以外にも、アウトドアで荷物を運ぶときに重宝します。キャンプやフェスで、子どもも荷物も運べるので便利です。

ベビーカーで出場できるマラソン大会は?

海外ではすでに、「ベビーカーを押しながら走るハーフマラソン」のギネス記録があるほど。日本でも、ベビーカーで出場できるマラソン大会が少しずつ増えてきました。

ユナイテッド・グアムマラソン

バギーランの本場、アメリカでは、ベビーカーで出場できるマラソン大会がたくさんあります。なかでもおすすめは、毎年4月に行われる「ユナイテッド・グアムマラソン」。グアムは、成田から飛行機で3時間半と比較的近く、時差も少ないので、体力的に心配な小さな子どもでも行きやすい場所。

ベビーカーで参加する以外にも、5kmの部は年齢制限がないため、小さなお子さんもエントリーして、親子一緒に走ることが可能です。もちろん、マラソンだけでなくビーチやマリンスポーツを楽しめるのも魅力です。

さっぽろトリム&ラン

トリムとは、事前にゴール予想タイムを申告し、予想タイムと実際のゴールタイムが近い人から順位を決めるというもの。ベビーカーや仮装チーム、ペット連れなど、さまざまなスタイルで出場可能なマラソン大会です。2018年も6月の開催が決定していますが、トリム部門の距離が変更になる可能性があるとのこと。

ぐんまマラソン

毎年11月に開催される「ぐんまマラソン」。2017年の大会では、4.2kmのリバーサイドジョギングコースのみベビーカーの参加が可能(ただし参加費が必要)でした。2018年の大会詳細は3月中旬に決定する予定です。

海洋博公園全国トリムマラソン大会

沖縄で1月に行われるトリムマラソン大会。約3.5kmの「ファミリーエンジョイ公園コース」のみ、ベビーカーでの参加も可能(ただし、子どもも参加申し込みが必要)です。

子どもがいるけど走りたい、子どもと一緒に走ってみたい、というかたは、ぜひ一度、ランニング用ベビーカーの操作性と走り心地を確かめてみてくださいね。さあ、あなたも一緒に、ベビーカーで親子ランを始めてみませんか?

◆監修・執筆/アウトドアナビゲーター・温泉ソムリエ 渡部郁子
アウトドアナビゲーター、温泉ソムリエ。JFNラジオ「JOYFUL LIFE」ほか、山と温泉と音楽をテーマに「人生を豊かにする情報」をさまざまなメディアで発信中。子どもにやさしい温泉や山、フェス情報など、子どもと一緒に楽しむアウトドアスタイルを提案している。

公式ホームページ:http://www.watanabeikuko.jimdo.com/

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