【専門家が紹介】冬でも楽しめるおすすめのアウトドアスポット
2019/01/30
アウトドアには、四季折々の楽しみ方があります。夏に見せる風景と冬に見せる風景が全く違うように、夏と冬では、楽しみ方もひと味違います。
冬は冬の良さがある、冬ならではの楽しみが広がるアウトドアスポットを、アウトドアナビゲーターの渡部郁子さんに解説してもらいます。
じつは冬も楽しい「キャンプ場」
夏は人気でなかなか予約が取れないキャンプ場も、冬なら比較的予約が取りやすい時期。防寒設備が整っている施設でグランピングを楽しんでみたり、コテージなどを利用して特別な時間を楽しむなど、冬のゆったりとしたキャンプを体験してみませんか?
また、キャンピングカーを利用するキャンプも冬がおすすめ。FFヒーターなど暖房器具を備えたキャンピングカーなら、寒さを気にすることなく、冬の大自然を楽しめます。
冬におすすめなキャンプ場「北軽井沢スウィートグラス」
暖炉を楽しむコテージやツリーハウス、雪の上でのテント体験など、冬のキャンプを存分に楽しめるキャンプ場。スノーシュー体験や冬のアニマルハンター体験、究極の秘湯入浴と夕食、朝食付きプラン「星の約束」など、様々なプログラムが満載です。子どもも大人も特別な冬体験を楽しめるでしょう。
冬に最適なキャンピングカーはレンタルでも体験可能
雪用タイヤと暖房設備を備えた大型キャンピングカーなら、冬の寒さも気になりません。行先を決めずに気ままな旅を楽しんだり、雪を求めてスキー場を巡ったり、おいしい海の幸を味わいにでかけたり。自由な旅を味わえるのがキャンピングカーの魅力です。レンタルなら気軽にキャンピングカーを体験できます。
冬にしか見られない絶景を楽しむのもおすすめ!
冬にしか見られない様々な自然現象があります。たとえば、滝が凍りついて迫力ある氷の塊が透き通るように青く美しい姿を見せる「氷瀑(ひょうばく)」。特に厳冬期、ある一時期しか姿を見せないからこそ、その美しさを見る経験はとても貴重です。
また、特定の場所でしか見ることができない現象もあります。たとえば蔵王の山々に現れる「樹氷」。豪雪、強風などの様々な自然条件がそろわないと現れないため、非常に貴重な光景です。
ほかにも、北海道、知床地域で見られる「流氷」、茨城県の大子町を流れる久慈川に現れる「シガ」など、珍しい現象を探しに出かけるのも冬ならではの楽しみです。
「氷瀑」が見られるおすすめスポットは?
岐阜県、奥飛騨温泉郷にある平湯大滝は、平湯温泉スキー場の横から続く登山道を20分ほど歩いたところにあります。
2月の厳冬期には「平湯大滝結氷まつり」が開催され、美しい「氷瀑」のライトアップを鑑賞することができます。滝が凍るほどの極寒の地ですが、温泉地からアクセスしやすい場所にあり、年間を通して多くの観光客が訪れます。
「樹氷」を見るなら蔵王へ!
山形県、蔵王温泉スキー場の山頂部で見られる樹氷は、別名「スノーモンスター」とも呼ばれ、その奇異な風景が世界的に知られています。
温泉街からロープウェーに乗って、山頂付近に降り立つと、ひとつひとつ、形の違うモンスターたちに出会うことができます。
樹氷が一番大きく育つのは2月ごろですが、12月中旬から3月初旬まで開催される「蔵王樹氷まつり」期間中はライトアップが行われます。
見られたらラッキー!?川面に流れる「氷花(シガ)」
栃木県、大子町を流れる久慈川で、寒さの厳しい朝に、気象条件がそろったときだけ出現する、川面に流れる氷のことを「氷花(シガ)」と呼びます。
シガの出現は、年に数回あるかないか、1度も出現しない年もあるほどです。川面に氷が浮かび上がり、朝日にきらきらと輝きながら流れるその美しさをひと目見ようと、シガの出現予測にあわせて訪れる人が増えています。
「流氷」を見るなら、知床方面がおすすめ
冬の北海道は、驚きの連続です。ダイナミックな冬の美しさに、寒さを忘れてしまうこと間違いなし。流氷を見るなら、知床方面がおすすめです。
網走や紋別から出向する流氷砕氷船で、流氷クルーズを楽しんだり、流氷とともに訪れる動物を観察したり、流氷の上を歩いてみたり、ドライスーツで流氷の下にもぐってみたりすることができます。
各地で開催される冬ならではのイベントも!
冬を楽しむイベントが各地で開催されています。代表的ものが、北海道の「さっぽろ雪まつり」。毎年2月上旬に開催される冬の風物詩としておなじみです。
メイン会場には、氷や雪で作られた大雪像がならび、夜になるとライトアップやプロジェクションマッピングで彩られます。
夜の幻想的な風景といえば、山形県の「上杉雪灯篭まつり」、青森県の「弘前城雪燈籠まつり」など、雪灯籠を使ったイベントや、栃木県の「湯西川温泉かまくら祭」のように、ミニかまくらに明かりをともして美しい風景を作りだすイベントなどがあります。
いずれも期間が短いことから、しっかり予定を立てて見に行くことが必要です。だからこそ、そのときに出会った美しい風景は、きっといつまでも家族の思い出に残ることでしょう。
つい家にこもりがちになってしまう冬ですが、一歩外に出れば楽しいことが盛りだくさん。冬ならではの楽しみを見つけて、すてきな思い出作りをしてみては。
◆監修・執筆/渡部郁子
アウトドアナビゲーター、温泉ソムリエ。JFNラジオ「JOYFUL LIFE」ほか、山と温泉と音楽をテーマに「人生を豊かにする情報」を様々なメディアで発信中。子どもにやさしい温泉や山、フェス情報など、子どもといっしょに楽しむアウトドアスタイルを提案しています。