苦手なママ友とストレスなく付き合うにはどうすればいい?
2019/05/29
子育てをするうえで避けて通れないのがママ友づきあい。気の合うママ友であれば親子ともどもストレスなく過ごせますが、そうはいかないのが人間関係の難しいところ。苦手だけど距離を置くわけにもいかないママ友とうまくつきあうには、どうすればいいのでしょうか?心理カウンセラーでコラムニストの大間秀章さんに、解説してもらいます。
相手との接し方や見方を変えるだけで対人ストレスは軽減される
特定のママ友といるとストレスを感じてしまう…。でもそんな苦手と感じてしまう相手とも、接し方や見方をちょっと変えるだけで、対人ストレスというのは軽減できるのです。
今回は「苦手な相手と適度に距離を置く、なるべく接点をもなたいようにする」といった回避型のアプローチではなく、自分のマインドをチェンジすることで苦手なママ友への意識や関係性を変え、結果的にストレスを減らす方法についてお話します。
アプローチ1:苦手なママ友の多面性を見るようにする
「コインの形はどんな形をしていますか?」と聞かれたらきっと多くの方が「円。または丸」と答えるのではないでしょうか。でもコインをテーブルに置いた状態で真横から見ると細長い長方形にも見えますね。コインは円、または丸だとばかり思っていたけれども、じつは四角でもある。
これと同じように、他人を見る際にも一点だけを見て評価したり印象を持つのではなく、角度を変えてみると相手の意外な一面を知ることができたりもします。苦手なママ友だからといってその苦手な部分だけを色眼鏡で見ていては、風船を膨らませるように苦手意識だけをどんどんと膨らませるだけ。ストレスを自ら増産するだけです。
どんな人もみな必ず多面性を持っています。相手の意外な一面を見たり知ったりすると、簡単に印象や評価というのはガラリと変わったりもします。それに自分では嫌だとかアラだと思っていることの中に、案外その人の人間的魅力が隠れている、なんてこともあるかもしれません。
例えば、何事も自分中心で動きたいママ友がいたとします。ふつうであれば「なんて横柄な人!」と怒りたくなるところですが、少し見方を変えて「率先して物事を決めてくれる人」と捉えるように意識を変えれば、途端に頼りがいのあるママ友に見えてくるかもしれません。
アプローチ2:相手の自己重要感を満たしてあげる
どんな人も「自分はその場において重要な存在であると思われたい」「他人より優れてたい」という欲求を持っています。これを “自己重要感”といいます。
この誰しもが持っている自己重要感という欲求をプラスに活用をして、苦手なママ友との関係性を変えてみるのはどうでしょう。
具体的には相手に対して関心を示してあげることです。そして相手の得意なことやもっとも気にかけていること。大事にしていること。ライフスタイル、生き方などもいいかもしれません。そのようなことを心から認め、口に出して伝えてみてください。お世辞や機嫌取り、媚びるということではなく、相手の存在感を心から認めてあげるということです。
苦手な相手だからこそ最初は癪にさわるかもしれません。でも癪にさわるということは裏を返せば、あなた自身にも相手より上に立ちたいという優劣意識がある証拠でもあります。でも思い切って勇気を出してやってみましょう。
対人関係は鏡に映った自分の姿のようなもので、苦手なママ友の自分に対する態度というのは、自分の苦手なママ友への態度の表れでもあります 。相手の自己重要感を満たしてあげる態度を取れば、苦手なママ友の態度も変わっていくはずです。
アプローチ3:自分から率先して自己開示をしてみる
苦手なママ友に対してどれくらい心を開いて自己を開示できていますか?苦手だからこそ「話したくもない」「関わりたくもない」と、感情ばかりが先行して嫌っていてはストレスは継続をしていくだけです。苦手なママ友には自分から率先して心を開き、自己を開示してみましょう。
自己開示といっても話す内容が大事で、自慢話をしてみてもしょうがないです。そこでおススメなのが自分のミスしたことや失敗談などを話してみる、ということです。それも暗く湿っぽい感じではなくて、あっけらかんとした明るい感じで。他人の不幸は蜜の味ではありませんが、他人のミスした話や失敗話というのは人の興味をそそりやすく、また開示した相手に対して好感を持ちやすくなります。
分かりやすい例でいうと、トーク番組でタレントが自分の失敗談やしくじった系の話をしているのを聞くと、その人物に対しては嫌悪感は湧かず、なぜか逆に好感や親近感が持てたりしませんか?(もちろんトーク力も影響をしてきますが)
また、自分のミスや失敗談などを開示して話すということは、すでにお伝えした、相手の意外な一面を知ることになりますから、印象や評価が変わりやすくなる。加えて「他人より優れていたい」という欲求を満たすことにもなりますので、トリプル効果です。