超簡単なのに、しかもオシャレで美味しい!パリジェンヌのパーティーおつまみ

2019/09/09

フランス人は、ホームパーティーが大好き。みんな気軽に友人や家族としょっちゅう集まっています。ホームパーティーで登場するアペリティフ(食事の前に食前酒を飲みながら楽しむ時間)などに登場するおいしくて簡単で素敵なおつまみを紹介します。

フランスではしょっちゅう誰かの家でパーティーが開催されます。「パーティー」と言うとなんだかとっても華やかなイメージですが、そういうものばかりではなく(もちろんオシャレで華やかな豪華バージョンのパーティーもありますが)、日々友達と集まることは全て「パーティー」、つまり「飲み会」ですね。

外食するとけっこう高くついてしまうので、みんなで集まるときは誰かの家というパターンが圧倒的に多いんです。

おもてなし側のホストも一緒に楽しむのが基本

フランス人たちは、パーティー慣れしているからなのか、男性でも女性でも、ちょっとしたおつまみを作るのが本当に上手。

どんなレシピなのか聞いてみると、たいしたことはしておらず、超簡単なのに、しかもオシャレで美味しいという、いいことづくし。彼らにとって「手間がかからず簡単」というのはとても重要なポイントのようです。

なぜなら、フランス人のパーティー、自分の家に招待した人つまり「ホスト」役の人も、みんなと一緒に飲み食いしながらワイワイ楽しむのが基本だから。

日本だと、招いた側のホスト役の人は、お客さまにおもてなしをするためにキッチンにこもって一生懸命用意をしたり、ということも少なくないですよね。

でも、フランスではこれをしないんです。もちろんおもてなしはしてくれるけど、ず〜っとキッチンにこもってなくてはいけないような複雑なことはしない。だから実はとてもオシャレに見えるフランス料理もシンプルで簡単で参考になるものが多いのです♪

バゲットにのせて焼くだけ『バゲットトースト』

料理上手なフランス人男子が前日の残り物だけで即席で作ってくれたのが1本丸々のバゲットを縦に半分に切って作ってくれた「オープンサンド」。写真手前が薄く切ったカマンベールチーズ、みじん切りにしたトマト、オリーブオイルと胡椒をかけたもの。

もうひとつには、シェーブル(ヤギのチーズ)にハチミツと胡椒をかけたもの。
これをちょっとチーズが溶けるくらいまでオーブントースターで焼いただけ。

とてもシンプルなのに見た目のオシャレ感がすごいです。そしてみんな手でつまんでパクパク食べられるので大人数パーティーのおつまみにも最適。

チーズ大国おフランスなので、「ヤギのチーズ」というちょっと日本ではレアなものも登場していますが、これはもうチーズならなんでもよいのです。

そして上にのせるものも自由に何をのせてもOK。トマトのみじん切り以外にも、パプリカなど野菜の残りでちょっぴり彩りを加えられるものもよさそうですね。ちょっとしたアクセントにアンチョビをみじん切りにしたものなど、家にある残りもので使えそうなものならなんでもよいのです。

そして、シェーブルバージョンには「ハチミツ」が加わっていますが、チーズにはあんがい甘いものを合わせるとおいしいのもポイント。

フランスでは、ジャムやフルーツと一緒にチーズを食べる習慣もあるくらいなので、ちょっぴりハチミツをたらしたり、りんごや洋ナシのみじん切りをのせてみても、ほんのり甘さが加わってオシャレな味になりますよ!

缶ごと使うのがポイント『オイルサーディン』

二つ目はおつまみにはもちろんだけど、ご飯と一緒にいただいても立派なおかずになってしまうくらいおいしい『オイルサーディン』焼き。

フランスではオイルサーディンは超定番の缶詰で、オリーブオイル漬けだけではなくレモン風味、唐辛子風味、プロヴァンス風味など色々なバージョンがスーパーなどで売られています。

日本でもフランスほどではないけれど、オイルサーディンの缶詰は簡単に手に入りますよね♪日本産のものでも、もちろんよいですし、輸入食品店に売っている外国のものでもなんでもOKです。

そのまま生で食べても美味しいオイルサーディン缶ですが(ちなみに、生で食べる場合はバゲットの薄切りの上にのっけたりしてこれも手軽なおつまみになります)、ほんのちょっとだけ一手間加えていきましょう。

缶を開けたらオリーブオイルを半分ほど捨ててしまい、小さじ1くらいの醤油と酒(料理酒でも白ワインでもOK)を加え、焼き色がつくように200度くらいのオーブンで15分ほど焼きます。

もともと生でも食べられるものなので、この焼き加減はお好みで。オーブンはもちろん、オーブントースターなどでももちろん大丈夫です!

醤油と酒だけじゃなく、パン粉をまぶして焼くとちょっぴり洋風に。パン粉なしだとご飯と合う和風に。
缶ごとお皿に乗せて焼き上がりの熱々にレモンを絞ってお好みで一味唐辛子をかけてみるのもおいしいですよ。そのまま食べてもパンやご飯にのせても、色々と楽しめます。

1人に1缶ずつ出せば、りっぱな前菜にもなるので、我が家ではヘビーローテーションで登場する定番おつまみです。

パイシートで『クルクルロール』

みっつめはパイシートを使って、これまたなんでもクルクルして焼くだけという簡単なおつまみ。

初めて友人の家で教えてもらったときは最もシンプルなバージョン「ハム&チーズ」のみ。広げたパイシートにハムとピザ用のとろけるチーズをのせてクルクル巻いて輪切りにしたものをオーブンで焼く(200度で15分くらい)だけです。

こちらもパイシートの部分さえ火が通ればいいので、焼き加減は自分の家のオーブンやトースターの様子を見ながら調節してくださいね。

この『クルクルロール』もひとつめのオープンサンドのようになんでも応用できます。ピザやパスタ用のバジルペーストを加えたり、彩りのためにサラダ菜を巻き込んでみたり、モッツァレラチーズの薄切りやドライトマトを入れてもgood。なんとなくピザのトッピングに使うものを考えてみるとアイディアが簡単に浮かびます。

この『クルクルロール』は子どもたちにも大好評。誰でも簡単にできるので、子どもたちと一緒に作ってみてもいいですよね!

フランス流バカンスは何もしない?!【連載】パリのママンの整え方

Have a try!

□おしゃれに見えそうなチーズを買ってみる
□パイシートで何かおつまみを作ってみる
□「ホームパーティ」と称して友人を家に呼んでみる

撮影・取材・文/とのまりこ
パリ在住16年フォトエッセイスト。『ほぼ日刊イトイ新聞』などウェブでの連載のほか『カフェと雑貨が好きな人のための パリのお散歩ガイド』(翔泳社)など著書多数。フランス雑貨のお店『ぼわっと』を構えパリと東京を行ったり来たりしながら2歳になる男の子「寝ないモンスター」の子育てに奮闘中。

 
 

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