1枚4,900円のTシャツは高い?安い?ピープルツリーの商品でエシカルファッションについて考えてみた

2020/06/16

サンキュ!STYLEライターのdanngoです。
先日、ネットショップで4,900円のロゴ入りTシャツを購入しました。

高級ブランドではありません。それでこの値段は高すぎる気がしますよね。
もちろん、ちゃんとした理由があるのです。

ファストファッションにひそむワナ

多くの主婦層に人気のファッションアイテムといえば、流行を反映して短期間で商品が入れかわる「ファストファッション」や安く買える「プチプラファッション」のもの。

バブル期を知る昭和生まれの私にとって、洋服はそれなりの品質のものなら万単位、安くて千円台、数百円で買える服など粗悪品、というイメージでした。初めてファストファッションの服を見たときは「こんなお菓子を買うような気分で服を買えるとは」と驚いたものです。

洋服が安くなったのは、製造や流通の過程を見直したから。ですがそれだけではありません。人件費も削られているのだといわれています。

2013年にバングラデシュで起こった、ビル崩壊事故をご存知でしょうか。ファッション史上最悪の事故といわれるこの事故は、「ラナ・プラザ」という違法な建て増しをしたビルで起こりました。

犠牲者の多くは、そのビルの縫製工場で働いていた若い女性。彼女たちは過酷な労働条件のなか、低賃金での労働を余儀なくさせられていたのです。

エシカルファッション「ピープルツリー」

近年、ファッション業界ではエコでエシカル(倫理的)、サステナブル(持続可能)な商品づくりをめざす動きが強まっています。

「ピープルツリー(People Tree)」は、発展途上国の労働者にとって不利ではないフェアトレードの商品を販売するショップです。取り扱われているのは、オーガニックコットンなどの天然素材を使い伝統的な手法で手織りされた商品。ナチュラルでゆったりとしたシルエットのかわいい服がそろいます。

今回、数ある商品のなかから夏に着回しがききそうなロゴ入りTシャツを選びました。

ロゴに込められたメッセージ

前身頃に大きくプリントされたロゴは、「All You Need is Less」。

私は「あなたが必要とするすべてはより少なく」と思いきり直訳してしまいましたが、公式サイトによると、「"より少なく"こそが必要だ」というメッセージなのだそうです。

どちらにしろ、「多くのものは必要ない」ということを暗にいっていることが伝わります。セールで安い服を大量に買ってしまったときなどに聞くと、耳が痛いですね。

オーガニックコットンとフェアトレード

Tシャツについているタグも、素敵です。
オーガニックコットンを使っていることとフェアトレード商品であることが示されています。

オーガニックコットンとは、有機農法で栽培されたコットンのこと。ピープルツリーの公式サイトで解説されていますが、化学合成した肥料や農薬を3年以上使っていない農地で栽培されたものしか、オーガニックコットンと呼ぶことはできません。

オーガニックコットンは、有機農法により育てられたコットンのこと。 落葉剤や農薬を使った通常の栽培方法からオーガニック農法に切り替えても、それらの科学物質の影響が栽培地からなくなるまでに3年かかります。化学合成した肥料や農薬を3年以上使っていない農地で栽培されたコットンを、初めてオーガニックコットンと呼ぶことができます。

裏には、インドの工場でつくられたことが書いてあります。この工場の商品は以前にも買ったことがあり、そのときも品質は文句なしでした。

また、有害な農薬や化学肥料を使用していないことが明記されています。通常、綿花の栽培には多くの農薬や化学肥料、水を使うため環境への負荷が大きいといわれています。大量の農薬などを使用することで生態系が破壊され、生産者の健康被害も増えているそうです。

オーガニックコットンをの商品を選ぶということは、生産者を守ることにもつながるのですね。

着心地のよいビッグシルエット

ピープルツリーのロゴ入りTシャツは、ビッグシルエットのものが充実しています。着ると肌ざわりがさらっとしており、体にはりつくこともなく美しいラインを保ちます。

驚いたのは、まるで何も着ていないかのような軽さ。天の羽衣をまとっているような気分になります。丁寧に手づくりされているからでしょうか。この夏、おおいに活躍しそうな予感です。

今回は、ピープルツリーで購入したオーガニックコットンのTシャツをご紹介しました。私は今後も、少し金額が高くなっても、フェアトレードのアイテムを購入すると思います。
4,900円のTシャツを高いと感じるか安いと感じるかは、あなたしだい。この記事を読んでエシカルファッションに興味を持ったかたは、ぜひ一度調べてみてくださいね。

◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。

※ご紹介した内容は個人の感想です。
※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※記事内の商品価格は、表記がない限り消費税抜きの価格です。

 
 

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