マスクからの嫌な口臭は「ドライマウス」が原因かも⁉原因と対処法

2021/06/05

口からのトラブルを予防するための歯医者で、サンキュ!STYLEライターの野尻真里です。

マスクをしていると感じる口の嫌な臭い、実は“ドライマウス”が原因かもしれません。ドライマウスとは、口の中が慢性的に乾燥した状態のこと。現在、ドライマウスの人が増えています。

ある海外の研究では人口の20~46%はドライマウスだとされています。
(Leo M.Sreebny and Arjan Vissink,Dry Mouth,the Malevolent Symptom(Hoboken,NJ:Wiley-Blackwell,2010),12,fig.1.2.2.)

しかし、実際はドライマウスを悩んで病院に来られる患者さんは多くありません。それは何故かというと、自分で気づいていない人が多いからです。

ドライマウスだと口臭などトラブルの原因に

ドライマウスになると、口の中が乾燥するためヨダレの流れが悪くなります。
ヨダレには、抗菌作用があったり、口の中の菌を洗い流す自浄作用があるため、ヨダレが少なくなると口臭の原因になってしまいます。

また、菌が洗い流されないと、虫歯菌や歯周病菌が繁殖しやすい環境に。その結果、虫歯や歯周病は進行しやすくなるのです。

ドライマウスのチェックをしよう!

前述したとおり、ドライマウスは自分では気づいていないことが多いです。以下のことに当てはまる人はドライマウスの可能性が高いのでチェックしてみてください。

・常に口の中に乾燥感があり、すぐに水分を取りたくなる
・常用している薬、サプリメントがある
・気づくと口が開いている
・慢性的な鼻疾患がある
・ストレスが溜まっている
・接客など常に会話する仕事である(必ずしも全員ではない)
・夜中に喉が渇いて目が覚める
・食事の時に口の中がパサパサして食べにくさを感じる時がある

当てはまる数が多い人程、ドライマウスは深刻かもしれません。

生活習慣でドライマウスを防ぐには⁉

・まずは規則正しい生活
ヨダレを出す命令を出すのは自律神経なので、自律神経のバランスを整えることは大切です。起床、就寝、食事の時間をなるべく揃えて下さい。

・カフェイン入りの飲み物とお酒は控えめにしましょう
カフェインは、コーヒー、紅茶だけではなく緑茶や栄養ドリンク、コーラにも入っています。利尿作用で体の水分が減ってしまうため、ほどほどの量を心がけましょう。

・よく噛んで食事をする
食事の際に沢山咀嚼することで唾液腺や自律神経が刺激されてヨダレが多く分泌されます。水で流すように食べるのは逆効果なので注意してください。

・部屋の中を加湿する
部屋の中が乾燥した状態だと口の中も乾燥しやすくなります。
マスクをして就寝するのも良いと思います。

ドライマウスに効果的なマッサージ

耳の前、上の歯の奥歯あたりの位置に耳下腺があるため、指でクルクルと優しく回して刺激してください。

顎の骨の内側の柔らかい所には顎下腺があります。
耳下あたりから顎先までゆっくりと5秒程ずつ押して刺激しましょう。

顎先の内側には、舌下腺があります。こちらも5秒程押して刺激してください。舌を外側から持ち上げるイメージです。

口の乾燥が気になった方は実践してみてください

今日から気を付けられること、改善できることをまとめました。
困った際はお近くの歯科医院で相談してみて下さい。

◆この記事を書いたのは…野尻真里
お口からのトラブルを予防するための歯医者さん。ママさん向けの予防歯科セミナーなどを開催し、健康な歯を保つための情報をお届けしています。

※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

 
 

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