【イラストで解説】男性の浴衣着付けと帯結びの手順とコツ
2018/07/31
夏祭りや花火大会で、ママや子どもたちは浴衣を着ているのに、一緒にいるパパだけはTシャツ&短パン……という光景は少なくありません。
男性の浴衣の着付けは、実は女性よりもずっと簡単!この夏はパパの浴衣も用意して、家族そろって浴衣姿でお出かけを楽しみましょう。
男性の着付けに必要なもの
まずは、着付けに必要な一式をそろえましょう。
□ 浴衣・・・既製品なら、身長から30cmほど引いたサイズの身丈がおすすめ
□ 角帯(かくおび)・・・男性用の細い帯
□ 肌着・・・VネックのTシャツ・ステテコなど
□ 腰ひも・・・男性用の腰ひもは女性用よりもやや長め
□ 下駄・・・四角い形をしたものが一般的
男性の浴衣は、黒やネイビー、グレーなど落ち着いた色が多く柄もシンプルなので、着る人を選びません。浴衣初心者のパパでも、意外と抵抗なく着られますよ。
男性の浴衣の着付け方
男性の浴衣の着付けは、女性よりもとっても簡単です。必要な物がそろったら、さっそく着付けにトライしてみましょう!
1.肌着を身につけたら浴衣を羽織ります
2.体の正面で左右の衿先を持ち、前に引いて浴衣を腰に沿わせます
3.浴衣を腰に沿わせたまま、下前(右手側)をゆっくり左腰骨あたりに巻き付けます
4.上前(左手側)も、ゆっくり巻き付けます
5.上前の衿先を右手でしっかり押さえたまま、左手で上半身のたるみを取ります
6.腰ひもの長さ半分のところを持ち、右腰骨にあてます。右手はそのまま、左手で腰ひもを左腰骨まで持っていきましょう
7.腰ひもを後ろで交差させ、一度ギュッと締めます
8.腰ひもを前に持ってきたら2回からげます
9.ひもを交差させ、余った部分を腰ひもに挟み込みます
10.腰ひもに両手の指を入れ、背中の中心から脇に向かって指を流すようにしてしわを取ります
11.最後に両脇に親指をあて、グイッと前へ押し出すようにしてタックをとり、完成です
男性の浴衣の帯結びと代表的な「貝結び」の結び方
着付けが完成したら、続いては帯結び。男性の帯結びの中で、最も定番な「貝の口」の結び方をご紹介します。
1.帯の片方の端(「て先」と言います)を幅半分に折り、左腰骨に合わせます
※幅半分に折った「て先」は、山折り部分が下にくるようにしましょう
2.時計回りに胴に巻いていきます。右脇を過ぎたら、幅半分に折っていた帯を少しずつ開き、背中では帯が完全に開いた状態になるようにします
3.一巻きしたら手先は固定したまま、長い方の帯を引き締めます
4.さらに2回胴に巻き付けて、もう一度て先を固定して帯を締めます
5.右手はそのまま、左手で持っている「て先」をゆっくり右脇のほうまで引き出します
6.「たれ」は「て」よりも少し長くなるように折り返して、余った部分は内側に折りたたみます
7.「たれ」が長く余ってしまう場合、背中のほうまで持っていってから内側に入れ込みましょう
8.「て」を下にして「たれ」を上から重ねます
9.「たれ」が「て」の下を通るように結び、一度締めます。
10.ゆるみがないように、「て」を折り上げます
11.「たれ」を「て」に重ねるように下ろします
12.「て」をくるむようにして結び、「たれ」を引き抜きます
13.帯を時計回りにまわします
14.帯の前側に両手親指を入れ、一度グッと帯を下げます
15.貝の口の完成です
浴衣を着こなす男性は格好いい!
浴衣姿の男性は、凛々しくてとても素敵に見えます。また、浴衣に慣れてしまえば、洋服よりも着心地がよくラクに感じられるかもしれません。これまで浴衣とは縁遠かったパパにも、ぜひすすめてみてくださいね!
監修/着物屋くるり
スタイリッシュなコーディネートや品揃えが人気の着物ショップ。東京と大阪に店舗があり、オンラインショップも展開。
イラスト/町田李句
取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)