シミ汚れの中でも特に厄介な存在が「カレー」ではないでしょうか? 気づいたらシャツにはねていたり、子どもにいたっては思いっきりこぼすこともしばしば。簡単には落とせないイメージだけど・・・・・・。
今回は、家事アドバイザーの藤原千秋さんに、カレーの染み抜き方法について教えていただきました。基本的な落とし方から意外な方法まで、知っておくときっと役立ちますよ!
カレーのシミが落ちにくいのはなぜ?
シミにはいくつか種類があり、水に溶けやすい「水性」や、油に溶けやすい「油性」などに分けられます。しかし、カレーのシミは、そのどちらでもない「混合性」。複雑な性質なので、ほかのシミに比べても落ちにくいのです。
さらに、カレーにはターメリックという香辛料が含まれていることも、落ちにくい原因のひとつ。あの黄色いシミは、ターメリックがもつ強力な色素によるものです。服にカレーがついたときは、できるだけ急いで染み抜きをしましょう。
染み抜きする前に、洗濯表示を確認しよう
染み抜きの前に、まずはその衣類が水洗いできるかどうかを確認しましょう。水洗いできない素材の場合、無理に染み抜きをしようとすると生地にダメージを与えることもあるのでキケンです。
お気に入りの服やデリケート素材の服にシミがついた場合は、クリーニングなどプロにお任せしたほうが安心です。
カレーの染み抜きにチャレンジ!
水洗いできることが確認できたら、さっそく準備をして実際に染み抜きをしてみましょう。
<用意するもの>
■ 台所用洗剤
■ 布
1. 台所用洗剤をつけて軽く揉む
衣類の素材が綿またはポリエステルの場合は、シミがついた部分をつまみ、台所用洗剤を少量つけて揉みほぐします。
デリケート素材についたシミは、下にあて布を敷き、水で薄めた台所用洗剤を綿棒などで少しずつシミをたたき、あて布にシミを移しましょう。
2. 、衣類全体を濡らさないようにぬるま湯ですすぐ
汚れがゆるんだら、ぬるま湯で汚れ部分を素早くすすぎます。このとき、衣類全体を濡らさないように気をつけましょう。
3.シミが落ちたら全体を洗う
シミが十分に落ちたら、洗濯表示に従って衣類全体を洗います。
しつこく残ったシミは直射日光にさらす!
洗剤を揉み込んで洗っても、まだうっすら黄色いシミが残っている……。そんなときは、天気のいい日にシミがついた服を太陽光にさらしてみましょう。「シミと太陽に何の関係が?」と、ちょっと不思議に思いますよね。
実は、カレー粉に含まれているターメリックの色素「クルクミン」は、太陽の紫外線によって分解されやすいという性質を持っています。日光にあてるように干しておくだけで、あの黄色いシミが薄く目立たなくなるから驚き!
ただし、衣類によっては長時間日光にさらすと色あせてしまうこともあるので、陰干しを何度か繰り返すなど、様子をみながら行ってください。
まとめ
カレーのシミは一度ついてしまうと落ちにくく、本当にイヤ〜な存在。でも、今回ご紹介した方法を手早く行えば、きれいに落とせる可能性も十分にあります。シミを見つけたときは諦めず、ぜひトライしてみてください!
教えてくれたのは・・・藤原千秋さん
家事・掃除・住宅アドバイザー。大手住宅メーカー営業職を経て、2001年よりAll About「住まいを考える」ガイド。家事にまつわる記事のライター・アドバイザー・コラムニストとして、雑誌をはじめ数多くの媒体で活躍中。著・監修書に『この一冊ですべてがわかる!家事のきほん新事典』他。
取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)