食=健康=フェムテック。毎日、心身が喜ぶことを腹六分で楽しむ~連載「はじめよう!フェムテック」vol.14
2022/02/15
2021年10月26日(火)から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』(毎週火曜~木曜 午後7時53分~58分頃)。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀総編集長と東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた3回分の内容を、ギュッとまとめてお伝えします。
●パーソナリティー
伊久美亜紀 Aki Ikumi
大学卒業後、出版社3社の編集部を経て、1995年ベネッセコーポレーションに入社。『サンキュ!』編集長を長く勤め、現在はK&Fメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務める。バツイチ29歳の長女一人。
東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当する。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった31歳。
●ゲスト
マロンさん Maron
フードスタイリスト。1983年、 日本初のフードスタイリストとして独立。独自の感覚で“魅せる”ハイセンスなスタイリングを武器に雑誌、書籍、テレビ、ラジオなど、多くのメディアやイベント、講演会などで幅広く活躍。シェフでもない、料理家でもないオンリーワンな食のエンターテイナーとして、「おいしい料理」「食の楽しさ」「食=健=美」を広く提案し続けている。料理以外にも、歌の世界への造詣も深くライブ活動も。
まだまだ認知度の低い「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートした番組の第14週。ゲストは、フードスタイリストのマロンさんです。「マロンとは、知り合ってもう30年。一度もケンカをしたことがないし、仲良しですね。ちょっとした気遣いをスマートに表現したり、周りの人々が気分よくいられるような空気を自然につくることができる人で、いつも素晴らしいなぁと思っています。そして、ずっと見た目も気持ちも変わらず若くて、刺激を受けています」(伊久美)
【Talk 1】
■東島アナ「今夜、食のエンターテイナーであるマロンさんにお伺いしたいテーマは、“食とフェムテック”です。食と健康には深い関係がありますよね」
■マロン「食=健康でしょう。年齢を重ねていくと、より食は大切になっていくと思います」
■伊久美「おいしいものを食べると、幸せな気持ちになりますよね。そして、年を重ねるごとに、自分が口にする食材に、どんな健康効果があるのかも気になるようになりました。おうちで料理をするときに、心がけるべきアドバイスはありますか」
■マロン「食材の栄養素や効能については、今、ネットでかなり専門的な情報が得られるから、積極的に入手してメニューの参考にするといいと思います。あとは、“おいしそう!”とか“彩りが美しい”など、“見て楽しむ”という意識も忘れずに料理をしてほしいですね」
■東島アナ「料理の味だけでなく見た目もきれいだと、気分が上がりますよね。今、コロナ禍で健康志向が高まっていると思いますが、私は食べたいものが、必ずしも体にいいものではなかったり、ついつい食べ過ぎてしまうことが悩みです」
■マロン「人間関係と似ていて、食べ物は、腹八分ではなく六~七分くらいがちょうどいいと思います(笑)。食べた分を消費するためには、運動もしなくてはならないですし。何事もバランスを考えることが必要ですね」
■伊久美「マロンは、60代とは思えないくらい若々しくてスリムな体形を保っているから、説得力があるなぁ。でも、健康を考えながら食べるってなかなか難しい~」
■マロン「例えば、“りんごは医者いらず”と言われています。皮ごと食べると高い栄養価がありますから、僕は時々でもりんごを1個食べるようにしています。無理のない範囲で、積み重ねることが大事!」
■伊久美「急にハードルを上げると長続きしないから、毎日、自分が続けられそうなことから始めるっていいですよね」
【マロン Voice 1】
体と心の健康をつなぐのが食=幸せに生きること
人生は、まず健康ありき。元気であれば、やりたいことができる。そして、その健康を支えているのが食。僕は命の薬だと思っています。体に必要な栄養分を摂取するのはもちろんですが、料理を“見て楽しむ”ことを大切にすると、気分が上がり心の栄養になる。コロナ禍で、おうちで食事をする機会が増えていますから、積極的に体にいい食材や情報を取り入れて、毎日無理なく健康な暮らしを楽しみましょう。
【Talk 2】
■東島アナ「食を通じて、健康や美を考えているマロンさんですが、“女性の幸せ”について、どのようにお考えですか」
■マロン「パートナー、家族、友人など、大切な人と“分かち合う”ことだと思います。あとは、オンとオフの切り替えを意識して、バランスのいい生活を心がけることかな。伊久美ちゃんはどう?」
■伊久美「女性に限らないけれど、人の幸せは、“好き”と思える人、事、物などがあることだなぁと思う。愛だよね、愛!」
■マロン「僕は仕事が“好き”で、もう40年もこの仕事をしていますが、一度も辞めたいと思ったことがないなぁ。好きなことを続けていると、生きるバネになりますよ」
■伊久美「もちろん、“好き”でもイヤなことや大変なこともたくさんあるけれど、“好き”という気持ちのほうが大きければ乗り切れますね」
■東島アナ「“好き”が見つからないというかたも、結構いらっしゃると思いますが、どうしたら、自分の“好き”に気づけるでしょうか?」
■マロン「僕の特技なのかもしれないけれど、自分で自分の機嫌をとりながら生きているんですよ。そうすると何をしているときが楽しいのか明確になる。この話をすると、一瞬みんな笑うけれど、すぐに納得するんですよね~(笑)」
■東島アナ「このお話、まさにフェムテックですよね、伊久美さん!」
■伊久美「エゴイスティックということじゃなくて、まず自分を“好き”になるということが、幸せの始まり」
■マロン「自分を好きになると、他人にもやさしくなれますからね」
【マロン Voice 2】
自分自身の機嫌をとりながら生きれば毎日ハッピー
今、“自分の好きなことがわからない”人が多いと言われていますが、シンプルに、人でも物でも、ワクワクしたり、元気になったり、長時間過ごせることが、その人の“好き”ということだと思います。“好き”に触れながら生きれば、ご機嫌に過ごせるから幸せ。今は、この先、何が起こるかなかなか見えない時代。だからこそ、固定観念に縛られずに“好き”を見つけて、どんどんやりたいことにトライすべき!ではないでしょうか。
【Talk 3】
■東島アナ「職場の環境についてお伺いしたいのですが、フードスタイリストというと、現場は女性が多いのでしょうか」
■マロン「そうですね。雑誌やTVの料理番組も、ご覧になっているかたは女性が多いですし、応援してくださるファンのかたも50~70代の女性。歴代のアシスタントさんもみんな女性です。本当に、僕は女性に助けられて生きてきました」
■東島アナ「そんな環境のなかで、女性アシスタントさんに対して気遣われてきたことなどはありますか」
■マロン「撮影やイベントのときなど、アシスタントさんが調子悪そうだなぁと思ったら、休憩時間に“大丈夫?”って、ひと言声をかけます。それってマナーだと思っています」
■伊久美「マロンは、それがマナーだと理解しているけど、実際に声をかけることができる男性って多くないんですよ~。そして、女性も男性に不調を気にかけてほしいけど、大げさなことにはしたくない気持ちもあって、女性側も表現の加減が難しいと感じているんです」
■マロン「男性の性格によるのかもしれないけど、女性の不調に気づいたら、まず軽く“大丈夫?”って口にしてみるのがいいかもしれません。サラッとね!」
【マロン Voice 3】
女性の不調に対して、男性は気持ちを察するやさしさを!
仕事でも家庭でも、女性の持久力とか底力に男性は助けられていると思います。女性の体はデリケートで、波のように不調が訪れるでしょ。そのことを男性は理解して、調子が悪そうだと気づいたら、気遣う言葉を口にしてみることが大事。やさしさを示すことは、自分にとっても相手にとってもうれしいことですから。
合言葉は「はじめよう!フェムテック !!!」
●次週のゲストは、おさめスキンクリニック院長・皮膚科医の納さつきさんです。
【番組インフォメーション】
『はじめよう!フェムテック』は、毎週・火曜日~木曜日の19時53分~57分。火曜日:ニッポン放送をキーステーションに、全国19局ネット、水曜日・木曜日:ニッポン放送をキーステーションに全国27局ネット、で放送中。聴き逃したかたは、お住まいのエリアのradikoでもお聴きになれます!
●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは27年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/
●撮影/寿 友紀