カンガルーは全員左利き?実は動物にも“利き手”があった
2024/12/12
私たち人間が箸を持ったり、ハサミを使ったりするとき、左右どちらかの手のほうが器用に扱えるはずです。この「利き手」は、人間だけの特徴だと思っている人が多いのではないでしょうか。しかし実は動物たちにも「利き手」が存在します。それぞれの動物の利き手について詳しく見ていきましょう。
動物たちの意外な「利き手」事情
人間の場合は「右利き」が大多数で、「左利き」の人の割合は約10%といわれています。一方で犬の「利き手」の調査をイギリス・リンカーン大学の研究チームがおこなったところ、なんと58.3%が右利きという結果が出ました。残りの41.7%が左利きということになり、人間とは割合がかなり異なります。
また猫の「利き手」に関しては、オスとメスで違いが見られました。オスは左利き、メスは右利きの傾向が強いという研究があります。ちなみに興味深いことに、人間も猫と同じく男性のほうに左利きが多いそう。性別と利き手にはなんらかの関係性があるのかもしれませんね。
おもしろいのが、カンガルーの利き手調査をおこなった2015年の研究。カンガルーの「ほとんどが左利き」ということが判明しました。食事をしたり、物を掴んだりするなど、ほぼ何をする場合でも左の前脚を使うそうです。
またオレゴン州立大学などの研究チームは、世界最大の哺乳類であるシロナガスクジラが「ほとんど右利き」であることも突き止めています。シロナガスクジラはエサを取るときなどに、右側に体を回転させます。同じようにザトウクジラも右側を好む傾向という観察結果もあるそうです。
人間だけではなく動物にも存在した「利き手」。なぜ「利き手」の違いが出るのか、謎は深まるばかりです。動物を観察する機会があれば、どちらの手をよく使うのか注目してみてはいかがでしょうか。
■執筆/マツヤマ剛
ありとあらゆる面白情報を収集する雑食ライター。営業職で「トークのタネ」として雑学を集めていたことをきっかけにトリビアに目覚め、一念発起して編集プロダクションに転職。その後独立し、今に至る。特に、生活に関連するような知識には目がなく、日々情報収集に励んでいる。
編集/サンキュ!編集部