ことだま3y+0yさん(@eeto_un_)が投稿したのは、当時2歳の息子さんが絵本の裏表紙に点字を見つけたときのエピソードです。“ぷちぷち”の凹凸をあるものに見立てた息子さん。「がんばったのかなあ」と労う姿に多くの人が癒やされました。
ぷちぷちの理由
子どもの発想には、ときどき大人がハッとさせられることがありますよね。
ことだま3y+0yさんが投稿したのは、当時2歳の息子さんが見つけた「絵本の点字」にまつわるエピソードです。
本の裏表紙にあった無数の“ぷちぷち”とした凹凸を見て、息子さんはあるものを思い出したよう。やさしさに満ちた愛くるしい言葉を発しました。
「このほんも あかちゃんのころに ぷちぷちのちゅうしゃ(ハンコ注射)がんばったのかなぁ」
なんと、点字をBCGワクチンのハンコ注射に見立てた息子さん。
ことだまさんによると、まだ赤ちゃんである弟くんが、このできごとの少し前にハンコ注射をおこなっていたのだとか。
弟くんの腫れてきた注射あとを心配していた息子さんに、ことだまさんは「息子くんもママも同じぷちぷち残っているよ、赤ちゃんのころにお注射がんばったんだよ」と話したのだそう。
ママとの会話を思い出して発した言葉でもあったんですね。
コメント欄には「かわいい……尊い……感性が豊かですこと……」「知っていることで例え話をするとか、天才ですね!」といった、素敵な発想に癒やされた人たちからの声が寄せられていました。
ことだまさんにお話をうかがいます。
レジャー施設の休憩所で
息子さんが、本の「ぷちぷちのちゅうしゃ」のあとを見つけるまでの状況を教えてください。
「レジャー施設の休憩所に絵本コーナーがあり、たくさん本がある中で息子がたまたまこの本を手に取りました」
こちらはどのような本だったのでしょうか。
「自宅に持っている本でもあり、赤ちゃんのころからよく読んでいたのですが、家にあるのは点字付きではないものです。息子からしたら、知っている本があると思って手に取ったら見慣れない点字が付いていて、不思議に思ったのかなと思います。点字を指差しながら例の発言をしました」
知っている本なのに「見知らぬぷちぷち」が付いていたからこそ、この絵本がハンコ注射をがんばった、という発想につながったのかもしれませんね。
さまざまな偶然と息子さんのやわらかい発想力が結びついた結果のひと言だったんですね。
息子さんの言葉を聞いて
息子さんの言葉を聞いて、ことだまさんはどう思われましたか。
「なんてかわいい発想……!と感動しちゃいました。点字を“注射あと”としてとらえる視点も、本にも『赤ちゃんのころがあった』と、まるで生きているかのように考えているのも、幼児ならではの感性で面白いなと思いました。
またハンコ注射のあとについて息子と以前会話をしたことがあったので、それをちゃんと覚えてくれていたことにもうれしくなりました」
息子さんの言葉に、投稿を見た多くの人たちも癒やされていましたね。
息子さんの言葉に何と返した?
息子さんの発言のあと、ことだまさんはどのように返しましたか。その際の息子さんの反応も、ぜひお聞かせください。
「『よく見つけたねー!』と笑い、 『きっとそうだね、息子くんと一緒だね!』のように答えたと思います。息子も納得した様子でした」
2歳の息子さんには「まだ点字の概念を理解するのは難しいと思ったので」あえて同意するにとどめたという、ことだまさん。
“ぷちぷち”は、みんなおそろいの“がんばった印”ですね。
反響を受けて
6.4万件以上のいいねが集まるなど大きな反響がありました。反響を受けていかがでしたか。
「今回のエピソードに限らず、息子は普段から日常にあるいろいろなものに対して、ときどき大人もびっくりするような視点でとらえたり疑問を持ったりして楽しませてくれます。そのたびに備忘録としてよく投稿しており、今回もいつものように軽い感覚だったので、こんなにも多くの反響をいただけるとは思っておらず驚きました!」
反響について、家族の方とお話はされましたか。
「夫とも共有し『やはりうちの子は天才か……』と夫婦で親バカしています(笑)」
点字をハンコ注射に見立て、本が「がんばった」と考えた息子さんの発言。やさしい言葉の中には、過去の弟くんの注射やママとの会話など、息子さんの中にある日々のやさしいできごとも一緒に詰まっていました。
取材協力:ことだま3y+0yさん(@eeto_un_)