カフェ業界でも注目が高い!コーヒーに関連する資格と種類を解説

2018/10/29

今や街に出ればおしゃれなカフェや喫茶店が。カフェめぐりやコーヒー好きが高じて、カフェ業界に飛び込み仕事にしている女性も増えています。そこで、コーヒーの知識を学びたい人、プロのバリスタとして働きたい人が取るべき資格について調べてみました!

コーヒーの資格にはどんなものがある?

今のところ、コーヒーに関する公的な資格はありません。その一方で、さまざまな団体がコーヒーの知識を深める講座や、バリスタを養成する講座を開いていて、独自に資格を認定するシステムが存在します。

「自宅でもっとコーヒーを楽しみたい」という初心者向けの資格から、プロのバリスタやカフェオーナーをめざす人におすすめの資格まで、コーヒーに関する資格と種類を一挙にご紹介しましょう。

コーヒーコーディネーター

日本通信教育振興協会による認定資格。協会主催の「コーヒーコーディネーター講座」を受講して、コーヒー豆の知識から焙煎・抽出方法、エスプレッソやラテアートの作り方、開業ノウハウなどを学び、講座をすべて修了すると資格を取得することができます。

基本的に通信講座なので、家事の合間などを使ってマイペースに学習できる点がメリット。自宅でコーヒーを楽しみたい人や、カフェ業界への一歩を踏み出したい人におすすめです。

UCCドリップマスター

通信講座でおなじみの「生涯学習のユーキャン」では、上島珈琲(UCC)監修の「UCC匠の珈琲講座」が開講されています。ペーパードリップの技術を中心に、コーヒーの知識や楽しみ方を広く学べる内容。添削課題をこなし、決められた基準点をクリアーして講座を修了すると、UCCドリップマスターとして認定証がもらえます。趣味レベルでコーヒーを学びたい人にぴったり!

コーヒーインストラクター

コーヒーの正しい知識の普及と技術の向上を目的として立ち上げられたのが、全日本コーヒー商工組合連合会によるコーヒーインストラクター検定。基本的なコーヒーの知識やコーヒー豆の鑑定技術の習得をめざす2級、プロとして必要な専門知識と鑑定技術の習得をめざす1級があります。

講習会で学科・実技を学んだあと、検定試験に合格すると認定が受けられるシステム。カフェ業界で働く人や開業を考える人も多く受験しているようです。

JBA バリスタライセンス

日本バリスタ協会(JBA)が認定する資格。全国に複数あるJBA認定スクールでカリキュラムを受講したあと、認定試験に合格するとJBA基準のバリスタとしてライセンスを取得できます。ライセンスはレベル1からレベル3まであり、レベル1に合格するとレベル2の受講・受験へとステップアップできる仕組み。

エスプレッソコーヒーの知識と技術を重点的に学べるので、その名のとおりプロのバリスタをめざす人に向いています。

コーヒーマイスター

日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が主催する認定資格。お客さまへおいしいコーヒーを提供することはもちろん、豊かなコーヒーライフを提案できるプロをめざします。カリキュラムの内容は、コーヒー豆の知識から、焙煎・抽出技術などがメインで、どちらかというとドリップコーヒーを極めたい人におすすめ。SCAJ主催の「コーヒーマイスター養成講座」を受講したあと、認定試験に合格すると、コーヒーマイスターとして認定されます。

取得方法の一例を紹介

コーヒーの資格には「栄養士」や「調理師」のような国家資格はなく、民間の資格も必ず持っていないとカフェ業界で働けないというわけではありません。ですが、コーヒーの専門知識や技術を身につけておくことで、お客さまにより質の高いサービスを提供することができ、また同じ職場で働くスタッフや上司から信頼を寄せられることも。

今後コーヒーのプロとして働くなら、次の2つの資格を検討してみるといいでしょう。

「JBAバリスタライセンス」の場合

エスプレッソマシンを使ってコーヒーを提供したり、美しいラテアートを描くなど、いわゆる“バリスタ”として活躍するなら、JBAバリスタライセンスを取得するといいでしょう。エスプレッソ系コーヒーの知識・技術がひととおり身につくので、カフェやレストランでプロのバリスタとして活躍が期待できるほか、コーヒー関連会社への就職やカフェオーナーをめざすうえでも役立ちます。

【JBAバリスタライセンス資格試験】
・JBA認定のスクール受講費用
レベル1: 3万7000円 
レベル2:5万円
レベル3:6万円

・受講日数
レベル1:2日間(座学、実技)
レベル2:2日間(座学、実技、テイスティング)
レベル3:2日間(座学、実技、テイスティング)

・受験資格
各レベルに応じたJBA認定校の修了証が必要。さらに、受験日時点でバリスタ(アルバイト可)として働いている、もしくはコーヒー関連企業に就業している必要がある。

・受験料
レベル1:1万5000円
レベル2:2万円 
レベル3:2万5000円
※ どのレベルも別途ライセンス登録料が必要となります。

JBA認定校で受講するためには、受講日の時点でバリスタ(アルバイトでも可)として実際に働いているか、コーヒー関連企業に就業していて、エスプレッソの抽出経験がなくてはなりません。未経験の人は、パートやアルバイトでもいいので、まずはカフェの現場を経験しておきましょう。

「コーヒーマイスター」の場合

主にドリップコーヒーに関する知識・技術を習得できるので、取得後は本格的なコーヒーを提供する喫茶店や、レストラン、ホテルなど、さまざまな場で活躍することができます。資格を取るためには、コーヒーマイスター養成講座を受講し、認定試験に合格しなければなりません。

【コーヒーマイスター資格】
・受講資格
日本スペシャルティコーヒー協会会員(法人会員または個人会員)
※ 指定期日までの事前入会が必要となります。
・受講料
3万9000円(テキスト・カッピングスプーン代、実技講習料、認定試験受験料、送料などが含まれます)
・勉強期間
約3カ月
※オリジナルテキストでの自宅学習に加え、実技講習会1回(約3時間)を受講する必要があります。

コーヒーマイスター養成講座は1999年に開講され、すでに認定者は4800人を超えています(2018年8月現在)。コーヒーにおけるハイレベルな認定資格として、カフェ業界でも注目されています。本気でコーヒーを仕事にしたいと考えている人は、ぜひチャレンジしてみてください!

まとめ

今回ご紹介したもののほかにも、「コーヒーソムリエ」や「コーヒー鑑定士」、「Qグレーダー」など、コーヒーにはさまざまな認定資格や検定があります。自分に必要な知識やスキルが身につく講座を探して、資格取得に挑戦してみてくださいね。


※記事の内容は2018年9月時点のものです
※記事内でご紹介しているリンク先は、削除される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

文/有馬未央(KIRA KIRA)
構成:サンキュ!編集部

参考文献・参考サイト

■『カフェオーナー・カフェスタッフ・バリスタになるには』安田理著 ぺりかん社

■『資格取り方選び方全ガイド2019』高橋書店

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