「バター」の冷凍方法は?上手な保存のコツやおいしい活用レシピを紹介
2022/12/17
バターを上手に冷凍しておけば、長い期間保存しておけることをご存知でしょうか。バターは冷凍方法によって保存期間が大きく異なるため、冷凍方法と保存期間の関係を理解しておく必要があります。本記事で解説している冷凍方法と保存期間を理解しておきましょう。
バターを短期間で使い切れないときは冷凍がおすすめ
バターは油脂分が多く、本来長期保存が効く食材です。しかし、一度開封してしまうと酸化が始まってしまうため、保存可能期間は2週間程度になります。特に、冷蔵保存では冷蔵庫内のにおいがバターに移ってしまうことも多く、風味が落ちてしまいます。
開封したバターを2週間以内に使い切れないときや、におい移りが気になるときは、冷蔵ではなく冷凍保存しておくことをおすすめします。冷凍保存なら、保存可能期間も長くなり、におい移りも避けられます。
バターの冷凍保存方法は大きく別けて2つ
バターを冷凍保存するときは、バターの塊のまま冷凍する方法と使いやすく小分けにして冷凍する方法があります。冷凍方法の違いにより、冷凍可能な保存期間が異なるため、用途に応じた保存方法を選択するだけでなく、保存期間を考慮したうえで保存方法を選ぶようにしましょう。
ここでは、バターを塊で冷凍する方法と小分けにして冷凍する方法、それぞれの手順とコツを見ていきましょう。
塊のまま冷凍保存する
開封前のバターは、冷蔵庫保存でも数カ月保存可能です。開封してしまったバターも、塊のまま冷凍保存しておけば数カ月保存しておけます。未開封のバターをそのまま冷凍保存にすれば、さらに長期間保存しておけます。
ただし、冷凍状況や環境によって保存期間が短くなることもあるため、できるだけ早めに使い切るよう心がけておくことが大切です。ここでは、バターを塊のまま冷凍保存する手順とコツを見ていきましょう。
1:銀紙の上から食品用ラップをする
塊のままバターを冷凍保存する場合は、購入したときにバターが包まれている銀紙を剥がさず活用します。
塊が包まれている銀紙を剥がしてしまうと酸化が進んでしまうため、購入したときのまま銀紙の上から食品用ラップで包みます。空気を遮断できるように、ぴったりと包んでください。
購入時の銀紙を捨ててしまった場合や初めから銀紙で包まれていなかったという場合は、アルミホイルを使ってぴったりと包み、その上からさらにラップで包むようにしましょう。
2:冷凍用保存袋に入れる
バターの塊を食品用ラップに包んだあとは、密閉できる冷凍用の保存袋に入れて、温度変化が少ない冷凍庫の奥の方で保存しましょう。冷凍庫の開け閉めの影響を受けにくくなります。
保存袋を密閉する前に、袋内の空気を極力抜いてください。袋内に空気が残っているとバターが酸化する原因になります。
使いやすいように小分けにする
バターを使う用途に合わせた分量で小分けにして冷凍保存しておけば、使うときに必要な分量だけ取り出せるため便利です。トーストにのせるサイズ、お菓子作りに必要なサイズなど、用途別に切り分けておけば、用途にあわせて取り出せます。
小分けにして冷凍しておけばすぐに使えて便利ですが、小分け冷凍したバターは塊のまま冷凍したバターよりも日持ちしません。数カ月保存できる場合もありますが、1カ月程度を目安に使い切った方がよいといわれています。
ここでは、バターを小分けにして冷凍保存する手順とコツを見ていきましょう。
1:使いやすい大きさに切る
バターの用途が決まっていれば必要な分量にカットしましょう。パンに塗る場合は5g程度、ケーキに使う場合は50g程度など、それぞれ目安があります。
用途が決まっていない場合は、どの用途でも使いやすい10gや15gなどの単位で切り分けておきましょう。切り分ける量は1種類である必要はないため、複数の分量のカットを作っておいて分かるようにしておいても便利に使えます。
ペーパータオルを半分に折り包丁の刃先を挟んでから、バターを切るとスムーズに切れるので試してみてください。
2:食品用ラップに包む
小分けしたバターは、1つずつ食品用ラップに包みます。ラップとバターの間に空気が入り込まないようにぴったりと包んでください。
バターが5g程度の小さなサイズの場合は、個別でなく、1枚の食品用ラップ内に複数包んで保存しても構いません。個々のバターがくっつかないように、間隔を空けて並べてください。バターとバターの間にも空気が残らないよう、隙間の空気も丁寧に抜いてください。
3:アルミホイルに包む
食品用ラップに包んだバターをさらにアルミホイルで包みます。アルミホイルで包むことで、光による劣化を防ぐことができます。
アルミホイルで包んだバターは、冷凍用のジッパー付き保存袋に入れて保存しましょう。保存袋を閉じる前に空気を抜くことを忘れないでください。
バターの解凍方法
冷凍保存していたバターをいったん解凍したら再冷凍することはできないため、必要な分だけ解凍しなければなりません。
バターは冷蔵庫で自然解凍します。煮炊き・炒め料理に使うときは冷凍状態のまま使用して構いません。解凍したバターは2週間を目安に使い切ってください。
塊で冷凍したバターは使いたい分だけ切り分けて解凍しましょう。熱湯を使って温めた包丁でカットすれば、凍ったままのバターをカットできます。使わない分はすぐに銀紙や食品用ラップで包み直して冷凍庫に戻してください。
冷凍バターの保存期間は?
塊で保存したバターの保存期間の目安は約1年です。小分けにして保存したバターはおおよそ1カ月から半年程度です。小分けにしたバターは塊のまま冷凍した場合よりも酸化の影響も受けやすく、保存期間も短くなります。
いずれも保存期間は目安であり、保存している環境によって短くなることもあるため、目安である期間よりも早めに使い切ることを心がけてください。
冷凍したバターの活用レシピ
冷凍したバターは、冷蔵保存しているバター同様にいろいろな料理に使えます。冷凍バターだからと特別な手間をかける必要はありません。ここでは、冷凍バターを活用しやすいレシピを紹介していきます。冷凍バターを活用して時短料理を実現しましょう。
バターコーン
「バターコーン」はコーン缶と冷凍しておいたバターを使って、たった5分で作れるレシピです。
冷凍バターとコーンを炒めて味付けをすれば完成です。簡単に1品できるので試してみましょう。盛り付け時にさらにバターをのせてもおいしく食べられます。
フレンチトースト
「フレンチトースト」のレシピではバターをフライパンで熱して焼くため、冷凍バターのまま活用できます。
熱したフライパンに冷凍バターを入れ、卵液にからめたバケットを焼くだけで完成します。焦がさないように両面に焼き色をつけましょう。
じゃがいものバターのせ
「ホクホクポテト」は、オーブンで焼いたじゃがいもにバターをのせるだけでおいしく食べられる簡単レシピです。冷凍のままバターをのせると、オーブンで焼いたじゃがいもの温度が下がってしまうため、常温に戻して使いましょう。
バターの栄養素とカロリー
バターのカロリーは10gあたり74.5kcalです。同じように使われるマーガリンが10gあたり75.8kcalであるため、バターの方が若干カロリーは低いといえます。
バターの主な栄養素は脂質です。三大栄養素の炭水化物とたんぱく質は含まれていますが、食物繊維は含まれていません。
バターの保存は冷凍を活用しよう
バターは上手に冷凍しておけば、風味を落とさず長い期間保存しておくことができます。ただし、小分けにして冷凍するか塊のまま冷凍するかによって、保存可能な期間が異なります。用途だけで保存方法を決めるのではなく、必要な保存期間も考慮して選択するようにしましょう。
上手な冷凍保存の方法と保存方法の違いによる保存可能期間を理解し、最適な方法を用いて冷凍したバターを活用していきましょう。