運命のスイーツ「熱々のベルギーワッフル」が私のお菓子人生の始まり

2019/07/03

ホッとひと息つきたいとき、自分を甘やかしてあげたいときに、甘いもの。やっぱりこの魔力には勝てません。この連載では、甘いものの魅力を知り尽くした人たちが、それでも自分にとって「運命」と呼ぶなら……という視点で選んだスイーツを紹介します。

熱々のベルギーワッフルが、私のお菓子人生のはじまり。

紹介していただいたのは、お菓子の著書も多い桑原奈津子さん。料理家となる原点は、子ども時代のベルギー滞在中にありました。香ばしいワッフルに、パン好きの愛犬キップルも夢中です。

 
私が8歳から12歳のころ、父の仕事の都合でベルギーのブリュッセルに暮らしていました。休みの日の楽しみは、家族で大きなスーパーに出かけること。帰りは必ずスーパー前のワッフルスタンドに立ち寄って、おじさんが「熱いのがいいかい?」と紙に包んで渡してくれた、焼きたてのワッフルを頬張っていました。

ベルギーワッフルには、タイプが2つあります。私が買い物帰りによく食べていたのは、角が丸くてカリッと香ばしく、シャリシャリと砂糖の粒が入っているもの。これは、「リエージュタイプ」と呼ばれています。もうひとつは、大きめの長方形でふわっと柔らかいもの。それは「ブリュッセルタイプ」と呼ばれ、パン屋さんなどで買い、おやつに食べていました。どちらも懐かしい思い出の味。

このころは、母が家でよくお菓子を作ってくれて、私もお菓子作りに興味を持ち始めたとき。日本から持ち込んだお菓子のレシピ本を、何度も繰り返して眺めていたのを覚えています。そんなベルギーでの生活とワッフルは、料理家としてお菓子を作る今の仕事につながる、きっかけだったのかもかもしれませんね。

大学生のときに、日本で買ったワッフルメーカー。かなり使い込んだ愛着のある道具 
ベルギー時代からよく読まれていた大切なレシピ本。歴史を感じさせる一冊!
ベルギー時代に、お母さまが紙片に書き留めた料理やお菓子のレシピたち。今でも大切に保管されて、桑原さんに引き継がれている 

Have a try!

□好きなことについて考える
□好きなことに夢中になれる時間を作る
□ゆっくりとお茶を飲む

スイーツのお話をしてくれたのは……

桑原奈津子さん
料理家。カフェや製粉会社の勤務等を経て独立。ナチュラルなお菓子作りやスタイリングが人気です。雑誌、書籍等を中心に活躍中

料理・スタイリスト/桑原奈津子 撮影/下村しのぶ 取材・文/白江あかね 

 
 

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