「ふじ」「つがる」「王林」などの品種で知られるりんご。見た目の色だけでなく、品種によって味わいや香りに違いのあるりんごは、生のまま食べることはもちろん、加熱して食べられることもあります。
そんな取り入れやすいりんごですが、実は相性がよくない食材が存在するのだとか⁉
この記事では、管理栄養士の資格を持つライターのゆかりさんに、りんごとの食べ合わせに気をつけたい食材と食べるときのポイントについて教えてもらいます。
どんな食材に気をつけたらいい?
結論から言うと、健康な消化機能を持つ人にとって、りんごと特定の食材の組み合わせが健康被害を引き起こすことはほとんどありません。
りんごは消化に優しく、低脂質、酸は強すぎず、食物繊維も適量なことから、胃腸に負担をかけにくい果物となっています。そのため、ほかの食材と組み合わせても大きな問題が起こりにくいのです。
「りんごと牛乳をいっしょに食べるとお腹を壊す」という説はよく聞かれますが、これはタイミングや食べる量によって左右されます。りんごに含まれるリンゴ酸やクエン酸などによって牛乳が凝固するのは事実ですが、牛乳は胃の中で胃酸と混ざり合ったときにも同じように凝固します。
このことから、必ずしもりんごと牛乳の相性が悪いとは言い切れないのです。
また、「りんごときゅうりやにんじんをいっしょに食べるとビタミンCが壊れる」と言われることも。
実際に、きゅうりやにんじんにはビタミンCを酸化させる酵素が含まれますが、りんごの中の酸やドレッシングの酢などが加わると酵素の働きを抑えることができます。
さらに、ビタミンCが酸化されてもすぐに栄養価がゼロになるわけではありません。そのため、日常的な食事では、あまり気にする必要はないと言えるでしょう。
避けてほしい食べ方
りんごを食べるときは、「食材の相性」ではなく食べ方によって負担が生じる場合があります。
具体的には、次の食べ方に気をつけましょう。
・空腹時
空腹時は胃酸が強く、胃の中に食べ物がほとんどないため、酸を含むりんごを大量にとると負担を感じることがあります。
・大量摂取
りんごを一度に2個以上食べると、りんごに含まれる果糖やソルビトールといった成分が腸へ一気に流れ込みやすくなります。すると、お腹がゆるくなったり膨満感を引き起こしたりすることがあります。
・早食い
りんごはほどよい食感で甘みがあるので、パクパクと食べ進めてしまいがちです。早食いは消化に負担をかけ、腸内のガスの発生や膨満感の原因になることもあります。
このように、とくに空腹時に大量のりんごを早食いすることは避けるようにしましょう。
なお、消化機能が未熟な子どもや消化能力が低下している高齢者の場合は、一度に1個食べるだけで消化に負担がかかる可能性があります。そのため、多くても1/2個に留めておくと安心です。
こんな人は要注意!
ここまでの話は「健康な人」に限ったものです。
一方で、腸が敏感な人の場合は、りんごとの食べ合わせで注意したほうがよい食材が存在します。
りんごには果糖やソルビトールなどの糖が含まれますが、これらは腸の中で発酵しやすいという性質があります。これらは、ほかの糖質に比べて腸で吸収されにくく、腹痛、ガス、膨満感、下痢、便秘などの腸の不調を引き起こしやすいのです。
りんご以外に、玉ねぎ、にんにく、豆類、牛乳、はちみつなどに同じような性質を持つ糖が多く含まれています。
そのため、りんごだけを食べても問題がなくても、こういった食材といっしょに食べることで腸への負担を増大させてしまうのです。
腸の状態に不安がある人は、りんごと相性がよくない食材として覚えておくことをおすすめします。
(ただし、不快な症状の現れ方には個人差があるため、食べる量を調整するなどして完全に避ける必要はありません)
まとめ
りんごと食べることで影響を与える食材はありますが、健康な人に限れば基本的に相性のよくない食材はありません。
ただし、食べ方によって体調をくずす可能性があるため、なるべく空腹時を避けてゆっくりと適量を食べるようにしましょう。
また、腸の状態が不安定な人の場合、玉ねぎ、にんにく、豆類、牛乳、はちみつなどと組み合わせることで腹痛や下痢などの腸の不調を引き起こしやすくなります。
そのため、りんごを食べるときは、自分の体質に合わせて、適量を、無理のない食べ方で楽しむようにしましょう。