【管理栄養士監修】賞味期限切れの「ベーコン」はいつまで食べられる?保存方法も解説
2020/05/26
多くの料理に大活躍のベーコンですが、賞味期限はご存知ですか?肉を長期保存するために保存食としてつくられたものなので賞味期限は長いと思われがちですが、実際のところどうなのでしょう。この記事ではベーコンの賞味期限と保存方法についてまとめました。
ベーコンの賞味期限は?賞味期限切れはいつまで大丈夫?
ベーコンは、カリカリに焼いたり、卵やホウレン草とソテーしたり、パスタに入れたりといろいろな料理に大活躍です。ベーコンを入れるだけで、適度な脂身と塩気が加わって、料理が一層おいしくなります。
しかし少しお値段が張ってしまうので、大容量で売られているのをまとめ買いして冷蔵庫に入れておいて、うっかり食べ忘れてしまったり、使いきれなかったりなんてことありませんか?
賞味期限が切れてしまって、もったいないと思いながらも捨ててしまった経験がある人も多いかもしれません。
ところで、そもそもベーコンはお肉を長期保存するためにつくられた保存食であることをご存知でしょうか?
この記事では、ベーコンの賞味期限や賞味期限切れはいつまで食べて大丈夫なのかについてまとめています。
賞味期限と消費期限の違い
ここで消費期限と賞味期限の違いを解説します。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。※1
消費期限とは、賞味期限と同じように保存してた食べ物などが、記載されている「年月日」まで「安全に食べることのできる」期限になります。※1
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。※2
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期間に関わらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
ベーコンの保存方法による賞味期限の違い
塩水につけたあとにスモークするのが、ベーコンの本来の作り方です。この方法でつくられたベーコンは保有水分量が減り、保存に適しています。
ところが、私たちがスーパーで買うようなベーコンは、まったく別の方法でつくられていたりするため、ベーコンの賞味期限を一括りに判断することはできません。
塊のもの、厚切り、薄切りのもの、真空パックのもの、またはそうでないものなど、どのような状態で売られているかによっても異なります。
ではさっそく、状態別、保存方法別にベーコンの賞味期限をみていきましょう。
未開封のベーコンの賞味期限は?
パッケージに記載されている賞味期限は、基本的には未開封の状態での期日です。一般的な市販のベーコンは約10日~3週間というものが多いです。※1
未開封の真空パックされたものならば、賞味期限をすぎてもある程度の期間は余裕をもって食べられるようです。また、本来の製法で保有水分量が減らされているうえ、真空パックされたベーコンにいたっては2カ月程度の賞味期限もあります。※2
冷蔵保存の場合
ベーコンの保存方法として適しているのは冷蔵保存です。
ベーコンの塩分やスライス方法にもよりますが、要冷蔵のベーコンを丸一日常温放置してしまった場合は危ないです。スライスされてパックに入れられているものや、ブロックで包装されているものは、そのまま冷蔵庫に入れて保存します。
開封済みのものは、なるべく空気に触れさせないように、ラップで包んだあと、ジッパー付きポリ袋などに入れて冷蔵庫に入れて保存します。空気に触れると、乾燥したり菌が付着し傷みやすいです。封を開けてから、なるべく早く食べきるようにしましょう。
なお、スライスされたベーコンよりも、塊のベーコンのほうが賞味期限は長くなります。※1
冷凍保存の場合
ベーコンは冷凍保存も可能です。冷凍保存する場合は、スライスされたものは1~2枚ずつラップしてから、フリーザーバッグに入れ、しっかりと空気を抜いてから冷凍庫に入れましょう。パックに入っているものも、そのまま冷凍庫に入れるのではなく、パックから出して上記のように保存するのが望ましいです。
なお、真空パックされているものは、開けずにそのまま保存したほうが鮮度が保たれます。塊の場合は、1回ごとの使用量に分けてから、ラップに包み、フリーザーバッグに入れて保存します。
どの状態のものも賞味期限は1カ月くらいが目安です。ですが、冷凍庫での保存は、風味や食感が損なわれやすいので、早めに食べることをおすすめします。
賞味期限が過ぎて傷んだベーコンの特徴
まずはにおいを嗅いでみましょう。お皿に載せても、パックに入っているベーコンでも、同じにおいがします。とくに変なにおいがしなければ傷んでいない可能性がありますが、酸っぱいような異臭がする場合は、かなりの確率で腐敗しているとみていいでしょう。少しでも疑わしいにおいがしたら、食べてはいけません。
ベーコンの観察も注意深く行いましょう。明るい場所で観察するのがベストです。
傷んでいないベーコンは、ピンクがかったきれいで明るい色をしています。ベーコンの色は、肉の部分がピンク色、脂肪部分が白や黄色っぽい色になっています。緑色の斑点があったり、肉の部分が灰色や茶色に変色しているものは、新鮮なベーコンとはいえません。
実際にベーコンに触れてみて判断することもできます。通常、ベーコンはネバネバしていません。触ってみてベーコンがネバネバしていたら、すでにそのベーコンは傷んでいますので、処分しましょう。
賞味期限切れのベーコン、いつまで食べられる?
「つい油断して、ベーコンの賞味期限が切れてしまった」という状況はだれにでも起こりえます。
ここでは賞味期限が切れた期間ごとにベーコンが食べられるかどうかについて解説していきます。
賞味期限が1~3日過ぎたベーコン
そもそも賞味期限とは、「おいしく食べることができる期間」をメーカーが保証した期限です。そして、未開封の状態で製品に表示されている保存方法で保存していることが前提条件となります。基本的に、長期保存しやすい加工食品に対して設定されていることが多いです。ベーコン以外には、ハムやソーセージ、乳製品などに設定されています。
そのため賞味期限を過ぎたからといって、すぐ食べられなくなるわけではありません。とくに加工食品であるベーコンの場合、正しく保存されているベーコンであれば、賞味期限切れ1~3日くらいなら食べられることがあります。※1
賞味期限が1週間過ぎたベーコン
賞味期限が1週間過ぎてしまっても、冷蔵庫できちんと保存された未開封のベーコンであれば食べられる場合がありますが、ベーコンが腐っていないかどうかをチェックポイントに沿って確認してから、少しでも違和感があったら食べるのをやめておきましょう。
開封してしまったベーコンは、空気に触れて傷みやすいことから食べないことをおすすめします。また万が一食べる場合は、必ず火を通してから食べるようにしてください。
賞味期限が1カ月過ぎたベーコン
賞味期限を1カ月もすぎてしまうと、ベーコンに目には見えない雑菌が発生し始めている可能性があります。少なくとも1カ月がすぎてしまったベーコンは、食べるのを避けましょう。
賞味期限切れのベーコンには要注意!無理して食べないようにしよう!
今回は賞味期限が切れたベーコンと、その保存方法をご紹介しましたが、忘れてはいけないのは、賞味期限が切れる前に食べるのが適切で、おいしく食べられるのだということです。ですが、そこは人間ですから、うっかり忘れてしまうこともあります。
ベーコンのように長期保存が可能な食品は、賞味期限が切れたあとにどのくらいの期間食べることができるのか?
それは、保存状態や個人の感覚にゆだねられてくるものになりますので、なるべく長く食べられるように正しく保存することが重要です。ベーコンは子どもから大人まで、みんなが大好きな食材で、使い勝手も抜群です。
生肉にはない旨味があったり、独特の塩気や風味があったり、弱火でじっくり焼いて油を出し、カリカリに仕上げると本当においしいです。正しく保存して、いろいろな料理に活用してみてください。