【管理栄養士が解説】米の賞味・消費期限ってあるの?食べられるかどうかの判断基準、古い米をおいしく食べるポイントもご紹介

【管理栄養士が解説】米の賞味・消費期限ってあるの?食べられるかどうかの判断基準、古い米をおいしく食べるポイントもご紹介

2025/08/09

日常生活になくてはならない米。その年に収穫されたものを「新米」、翌年の元日を過ぎたら「古米」、それ以降一年経つごとに「古古米」「古古古米」…と呼び名が変わっていきます。

では一体、いつまで食べることができるのでしょうか?

この記事では、管理栄養士のゆかりさんに米の賞味期限や消費期限があるのかとその理由、食べられるかどうかの目安やおいしく食べるポイントについて詳しく紹介してもらいます。

サンキュ!STYLEライター。フリーの監理栄養士として、栄養指導、料理教室講師、セミナー講師などでの活動から...

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米の一般的な賞味期限

市販されている米のパッケージには、賞味期限や消費期限の表示がありません。

だからといって、いつまでも食べられるというわけではないため、注意しましょう。これは食品表示法に基づき、生鮮食品(一部を除く)にあたる米は表示義務がないとされているからなのです。

その代わりに、白米であれば必ずパッケージに精米年月日が表示されることになっていますよ。
精米年月日を見ることで、玄米から白米になった時期を把握することができ、鮮度の目安になるのです。

ちなみに、精米されると酸化が進みやすくなり、おいしさが急激に落ちやすくなってしまうことに……時期や保存状態にもよりますが、一般的には春夏は精米後2週間~1ヵ月、秋冬は1~2ヵ月くらいがおいしく食べられる目安(いわゆる賞味期限)と言われています。

米の消費期限は?

消費期限とは、傷みやすい食品に表示され、正しく保存すれば安全に食べることができる期限を指します。

米については、短期間で傷む食品ではないため、消費期限は存在しません。ただし、つぎのような場合は、体調を崩す可能性があるため食べるのをやめておきましょう。

・カビが生えている(黒ずみや白い綿のようなものがある)
・においがおかしい(カビ臭、酸味のあるにおいなど)
・大量に虫が発生している(人によってはアレルギー反応を起こす可能性も)

先述した賞味期限の目安を超えた場合は、必ずこういった点を確認し、食べるかどうか判断することをおすすめします。

どこまで古い米が食べられる?

5年前に収穫された「古古古古古米」の場合であっても、保存状態が良ければ食べられることもあるのです。

ちなみに、米の保存方法としては、15度以下の温度で60%未満の湿度となる、光の当たらない場所が最適です。また、清潔な容器に入れて密封したり、なるべく空気に触れさせないようにすることも大切。真空状態を保つことが出来れば、より鮮度を長く保ちやすくすることができますよ。

しかし、そうであっても時間が経つにつれて古い米は新米よりも水分が少なくなったり、周囲のにおいを吸着したりして、おいしさに影響を与える可能性が高くなっていきます。

とくに、新米のごはんで感じるもっちりとした食感やツヤは、古い米になるほど失われやすい傾向に……。

古い米をおいしく食べるポイント

【管理栄養士が解説】米の賞味・消費期限ってあるの?食べられるかどうかの判断基準、古い米をおいしく食べるポイントもご紹介
出典:Adobe Stock ※画像はイメージです

そんな古い米でも、工夫次第で食べやすくすることができるのです。

一つ目は、洗米するときに両手のひらで米をはさみながら、「もむようにして洗う」こと。この時、米が割れない程度の力で行うようにしましょう。こうすることで、サッと水を加えて研ぐよりも、においを取り除きやすくなることが期待できますよ。

二つ目は、炊飯の「水加減を多めにする」こと。古い米1合につき大さじ1杯くらいを目安とし、目盛りの水にさらに水を追加してみてください。また、水を追加する代わりに、酒を加えるのも炊き上がりにツヤが出ておすすめ。アルコールが揮発するときに、気になるにおいの成分も一緒に取り去ってくれる効果がありますよ。

三つ目は、「もち米を加えて炊く」こと。米に対してもち米を1割ほど加えて炊くことで、新米のようなもっちりとした食感が得やすくなりますよ。この際、もち米と一緒に追加する水は、米で加えるときよりも少なめにするとべたつきが抑えられると言われています。もち米0.1合(大さじ1杯)に対し、水は小さじ2杯くらいを目安にしてみましょう。
お使いの炊飯器やお好みによって、水加減は調整してくださいね。

まとめ

米には賞味期限や消費期限の表示義務はありませんが、一般的なおいしく食べる目安の期限や食べられない状態の判断基準があります。

「何年も前の米だからおいしくない」と判断せずに、洗米方法、水加減、もち米を混ぜるなどして、少しでも食べやすくする工夫を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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