朝晩冷えるようになってくると、なんとなく毎年食べたくなるみかん。「コタツにみかん」という定番イメージがあるくらい、身近なフルーツですよね。
みかんの食べ方にいいも悪いもないのでは!?と思いきや、意外と「もったいない」食べ方をしてしまっている人もいるかも?今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、みかんの「もったいない」食べ方とおすすめの解決策を教えてもらいます。
酸っぱいみかんを捨てたら「もったいない」!
みかんをむいて1粒食べてみたら、意外と酸っぱかった…そんな経験のある人もいるのでは。みかんは、むく前にもむいた後にも、甘くする方法があります。
【1】サイダーに漬ける
すでに皮をむいてしまった状態のみかんについては、サイダーに漬けるという方法があります。みかんの房をバラバラにして、ビンなどの保存容器に入れ、市販のサイダーを注ぎます。
このとき、しっかり密閉できる容器であればサイダーはギリギリいっぱい入れておくほうが炭酸が抜けにくいです。また、できればフォークでみかんにプスプスと穴を空けておくと、中までしみ込みやすくなります。
容器にフタをして半日ほど置けば、ほんのり甘くなってシュワシュワした不思議な食べ応えのみかんが完成。ちなみに日持ちするものではないので、できるだけ早く食べましょう。
【2】トースターで焼く
丸ごとのみかんを甘くするなら、焼くのが最速。トースターや魚焼きグリルなどで、皮にこげ目がつくくらいまで焼くだけです。
【3】お湯に浸ける
これも皮をむく前に甘くする方法で、40℃ほどのお湯に10~20分ほど浸けます。これだけでも少し甘くなりますが、お湯に浸けたあと半日~1日置いておくと、さらに効果がわかりやすいです。箱や袋で買ったみかんを1個食べてみて酸っぱかったら、翌日食べる予定のみかんをこの方法で甘くしておくのがおすすめです。
【4】しばらく置く
じつは、そのまま常温で置いておくだけでもみかんは甘くなります。箱入りみかんを1個食べて酸っぱかったら、残りは数日以上置いてみてください。
なお、りんごといっしょに袋に入れて置いておくと、りんごから出るエチレンガスにより早く甘くなることが知られていますが、同時にカビも生えやすくなってしまうので、こまめに様子を確認しましょう。
皮を捨てたら「もったいない」!
みかんを食べるとき、なにげなく皮を捨てている人が多いのでは。しかし、皮はさまざまな用途に再利用できます。たとえば、掃除。みかんの皮に含まれる成分には、汚れを浮かしてくれる働きがあるのです。
皮の内側の白っぽいほうを使って、水あかを落としたいシンクの蛇口まわりなどをこすってみると、洗剤を使わなくても意外と水あかが取れます。また、湯飲みやコップの茶しぶを落とすときには、皮に塩を少しかけてこすります。最後は洗剤でサッと洗い流してください。
そのほか、電子レンジのニオイ消しや、庭の肥料にも。意外と万能なので、それぞれの家庭で活用しやすい方法で使ってみてくださいね。
みかんの「もったいない」を減らそう
みかんはどこのスーパーでも売っていて、フルーツのなかでもハズレが少ないタイプだと思いますが、それでも実際に食べてみたら酸っぱくておいしくなかった…ということもありますよね。今回の記事では、酸っぱいみかんをムダなく食べるための方法を複数紹介していますので、ぜひやりやすい方法で試してみてください!
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部