ほうれん草

じつは避けたほうがいいかも!?野菜のプロが教える「ほうれん草」のもったいない食べかた

2025/12/12

寒くなるにつれて、甘みが増し栄養価も高くなるほうれん草。人気の高い野菜のひとつで、主菜にも副菜にも、そして和洋どちらの料理にも使える、便利な野菜でもありますよね。

私たちになじみ深いほうれん草ですが、意外と「もったいない」食べかたをしてしまっている人もいるかも!?今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、ほうれん草の「もったいない」ポイントとおすすめの解決策を教えてもらいます。

サンキュ!STYLEライター。本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。サンキュ!STYLEで...

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流水でサッと洗うだけじゃ「もったいない」!

ほうれん草
出典:写真AC

ほうれん草の料理を食べたとき、「ジャリッ」とした…という残念な経験をしたことのある人は多いのでは。せっかく甘くておいしいほうれん草を手に入れたのに、この「ジャリッ」があるとおいしさも半減してしまう気がして、「もったいない」ですよね。

ほうれん草は根元から放射状に茎がのびていて、そこに細かい土が溜まりやすい構造になっています。そのため、流水でサッと流しただけではなかなか土が落ちないことがほとんど。

ほうれん草の「ジャリッ」を避けるためには、さきに根を切り落とした状態でボールなどに溜めた水のなかにしばらく放置しましょう。細かい土が浮いてきて、手間なくきれいにすることができますよ。

根元を切りすぎると「もったいない」!

じつはほうれん草の根元は、ほとんど食べることができます。しかも根元のほうに行けば行くほど甘みが強く栄養価も高いので、根元をたくさん切りすぎてしまうと「もったいない」!

根元で茎どうしがつながっている部分ギリギリのところで切ればよく、それ以上多く切ってしまう必要はありません。品種によっては根元に行くほど赤っぽい色になっているほうれん草もありますが、赤い部分はふつうに食べられるだけでなく、甘みが強くておいしいです。

ただ、根のギリギリのところは少し固いので、上の部分より長めに加熱するのがおすすめ。茹でるときは根元側から先に湯に入れて時間差をつけ、炒めるときは根元ほど細かく切っておくか、さきにフライパンに投入するなどしましょう。

シワシワほうれん草を捨てたら「もったいない」!

ほうれん草
出典:写真AC

ほうれん草を冷蔵庫でしばらく保管していると、いつの間にか葉がシワシワになってしまうことがありますよね。このまま食べるとおいしくないのですが、捨ててしまっては「もったいない」!まだ復活させることができるのです。

耐熱容器に50℃くらいのお湯を入れて、シワシワになってしまったほうれん草をしばらく浸けておきましょう。ちなみに50℃というのは正確に測る必要はなく、沸騰したお湯と水を半々くらい混ぜればOK。だいたい1~2分置くだけで復活することが多いです。

ちなみに水でもできますが、水の場合は30分~1時間ほど浸ける必要があります。また、お湯の場合も水の場合も、復活したほうれん草は長くは持たないので、すぐに使うようにしましょう。

【これはNG!】生で食べないで

ほうれん草
出典:写真AC

ちなみにほうれん草に関しては、「もったいない」をとおりこして「NG」な食べかたもあります。というのも、生で食べることができないのです。

ほうれん草には、強いえぐみの原因でもあるシュウ酸と呼ばれる成分が多く含まれていて、生食により健康を害してしまうことも。そのため、必ず加熱してから食べましょう。

もし生のほうれん草を味わってみたい場合は、最近では通常のスーパーでも「サラダほうれん草」などの商品名で売られている生食用の品種が売っていますので、探してみてくださいね。

旬のほうれん草を存分に味わおう

これから寒さが厳しくなる季節、グラタンやシチューに入れたり、新年にはお雑煮に入れる地域もあったりして、活躍する場面が増えるほうれん草。ぜひ今回ご紹介した「もったいない」ポイントを避けて、旬のほうれん草をめいっぱい楽しんでくださいね。

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部

 
 

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