ビルディングブロックで遊ぶ子供

イヤイヤ期にやりたい!気持ちを引き出す「もしもし遊び」

2022/03/07

自分の意思がはっきりしてくる一方で、その意思表示がうまくできないこともある1・2歳。「イヤイヤ(かんしゃく)」「たたく」「かむ」などの行動で意思表示をするときは、困りますね。
「イヤイヤ」はお子さんの成長にとって必要なことだとわかってはいても、少しずつ自分の気持ちを言葉や身ぶりで伝えられるようになってほしいもの。
お子さんの伝えたい意欲を伸ばし、うまく気持ちを引き出せるよう、おうちのかたができることを専門の先生にうかがいました。

<お話をうかがった先生>
塩﨑尚美(しおざきなおみ)先生
日本女子大学人間社会学部心理学科教授。浜松医科大学臨床心理研修生を経て病院やクリニックでの臨床に携わる。相模女子大学学芸学部人間社会学科講師、准教授を経て、2007年より現職。『探険!二歳児のココロ』(赤ちゃんとママ社)など著書多数。

子どもが自分の欲求に気づけるようにやりとりをする

簡単な単語や指差しで答えられる質問を。

少女
ayaka_photo/gettyimages

1・2歳は、欲求を自分からうまく伝えられないので、おうちのかたから働きかけた方がよいでしょう。そのとき、「なあに?」「どうして?」といった質問をすると、単語などで答えられないお子さんは、さらに混乱することがあります。
「何か食べたいの?」「どっちにする?」「これがいいの?」と具体的な質問をすれば、お子さんは自分の気持ちを整理しやすくなるでしょう。また、「これかな?」と聞いて首を振ったら、「じゃあこれかな?」など、楽しくやりとりすることを心がけましょう。
「イヤイヤ」があまり出ないお子さんでも、表情などで何かを訴えている場合があります。同じように質問をして、お子さんの気持ちを引き出しましょう。
お子さんの気持ちを引き出すコツは、お子さんが簡単な単語や指差しで答えたり、YES/NOの2択で答えたりできる質問をすることです。

欲求を伝える手本を見せて子どもの表現を受け止める

ふだんのやりとりにひと工夫を。

スマイリー親子
yamasan/gettyimages

お子さんの気持ちを引き出すやりとりに、遊びの要素を入れてみましょう。遊びながら気持ちを表現するうちに、少しずつ日常でも「イヤイヤ」ではなく自分の気持ちを伝えられるようになります。
お子さんは自分の欲求に気づいても、どう伝えたらいいのかわからないことがあります。そんなときは、おうちのかたが手本を見せるといいでしょう。
「イヤイヤ」に正面から向き合うのではなく、お子さんの気持ちを代弁したり、共感したりすることで、まずはお子さんの気持ちを落ち着けることが大切です。

遊びで気持ちを伝える練習を

スマートフォンの画面を見て子供とママ
maruco/gettyimages

電話を使ってもしもし遊びをしたり、ぬいぐるみを介して話しかけたりするうちに、どう表現すれば自分の気持ちを伝えられるのか、少しずつわかってきます。イヤイヤモードのときにも、お子さんの気持ちが切り替わりやすくなるでしょう。

伝え方の手本を見せる

例えばお友だちのおもちゃがほしくなったとき、どうすれば手に入れられるのか、子どもはわかりません。おうちのかたが手本を見せて伝えるといいでしょう。

ブロックで遊ぶ親子
yamasan/gettyimages

(お母さん)「このおもちゃ貸してくれる?」

共感や代弁をする

横になっているかわいいアジアの子
anurakpong/gettyimages

お子さんが「まだ寝たくない!」などと言うときに、「何で?」と聞くとかえって混乱することも。「そうだよね、まだ遊びたいんだよね」などと共感したり、気持ちを代弁したりすることで、気持ちが落ち着くことがあります。

とはいえ、うまくいかないときもあります!

体調が悪かったり、甘えたかったりするときは、これらのサポートがうまくいかないこともあります。お子さんのエネルギーに振り回されるのは大変ですが、そういったおうちのかたとのやりとりも、親子の絆きずなを深めてくれます。3歳を過ぎて言葉で表現する力がつけば、ぐんとラクになりますよ!

※取材時の情報です。

参照:〈こどもちゃれんじ〉

 
 

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