床に横たわる子供

【必見】0歳代とは違う!1歳半からの事故予防と心構え

2022/03/21

0歳代の頃と比べると、1歳代は、立って歩き始めているなど活動範囲が広がり、ひとりでできることも格段に増えているのではないでしょうか。成長に伴って子どもの行動が変われば、起こりやすい事故も変わります。家の中の事故予防も、見直しのタイミングです。お出かけも増えているので、屋外での事故予防もあわせてご紹介します。

<お話をうかがった先生>
山中龍宏(やまなかたつひろ)先生
緑園こどもクリニック(横浜市泉区)院長。こどもの城小児保健部部長を経て現職。NPO法人Safe Kids Japan理事長。産業技術総合研究所人工知能研究センター客員研究員。『Injury Prevention』(小児事故防止の国際誌)編集委員、第10回日本外来小児科学会会長などを歴任。

0歳代の頃とはココが違う!

子供の写真
GF days/gettyimages

大人の会話の内容を理解していることも

子どもにわからないだろうと思って、「あそこにしまっておこう」などと言ったことが、実は理解できるようになっていて、あとで取り出してしまうということが起こってきます。

好奇心がいっぱい

「これは何だろう?」「あれは何だろう?」と、目に入ったものに興味をもち、自分の手に取って確かめようとします。

子供の手の届く範囲を想定し、安全な環境づくりを

(C)産業技術総合研究所

ひとりで立ち上がり、腕を伸ばしてものを取れるので、上の図を参考に、お子さんの手の届く範囲を想定しながら、環境を整えていきましょう。

1歳半からの事故予防の心構え

母と子の熱い夏イメージ
monzenmachi/gettyimages

基本的な心構えは、0歳代と変わりません。ただ、0歳代のときよりも活動が活発になっているので、安全を考えながらもお子さんの行動を制限しすぎないように気をつけましょう。

1 子どもの活動を制限するのではなく安全な環境をつくる

0歳代に比べると、体も心も大きく成長しています。「今まで大丈夫だったから」という先入観を捨てて、環境を見直してください。そして、子どもができるだけのびのびと活動できるように、大人側が安全な環境をつくりましょう。

2 子どもはケガをしながら大きくなっていく

1歳代は子ども時代の中でも、特にケガの多いときです。体のバランスを上手にとれずに転びますし、いろいろなことに興味を抱きますが、危険なものとそうでないものの判断ができず、ケガもします。
まずは、「子どもは、小さなケガをしながら、自分の体を守る方法を学んでいく」ということを忘れずに、事故予防を考えましょう。

3 病院に行くことになるような事故を防ぐ

小さなケガは、ある意味、発達の過程上、しかたのないことです。事故を100%防ごうとするのではなく、病院に行かないといけないような大きなケガにつながる事故や、起こる頻度の高い事故を予防しましょう。

年齢とともに事故が起こりやすい場所は変化する

0歳代と1歳代も違いますが、1歳4カ月前後のお子さんと、2歳前後のお子さんでも事故が起こった・または起こりそうになった場所に、若干の違いが表れました。

Q ケガや誤飲などの事故に遭った、もしくは遭いそうになった場所はどこですか?

◆1歳4カ月前後

1位 リビング・ダイニング 38.9%
2位 階段・玄関 25.3%
3位 浴室・洗面所 22.8%
4位 台所 22.2%
5位 公園・道路などの屋外(ベランダ・駐車場以外) 18.5%
6位 ベランダ・駐車場 7.4%

公園内の古いスイングの写真
shirosuna-m/gettyimages

◆2歳前後

1位 リビング・ダイニング 21.6%
2位 公園・道路などの屋外(ベランダ・駐車場以外) 16.7%
3位 台所 16.0%
4位 階段・玄関 15.4%
5位 浴室・洗面所 10.5%
6位 ベランダ・駐車場 10.5%

1歳4カ月前後と2歳前後を比べてみると、事故が起こりやすい場所が変化することがわかります。例えば、1歳4カ月前後では5位だった「公園・道路などの屋外」が、2歳前後では2位に上がっています。2歳前後になると、今よりもさらに外遊びや外出する機会が増えるため、ケガをする頻度も高くなるからだと推測できます。事故予防はお子さんの発達に応じて見直していきましょう。

※取材時の情報です。

参照:〈こどもちゃれんじ〉

 
 

PICK UP ピックアップ

TOPICS 人気トピックス

RECOMMEND