お出かけが増える1歳半。外出時のヒヤリ体験&事故予防!
2022/03/24
0歳代の頃と比べると、1歳代は、立って歩き始めているなど活動範囲が広がり、ひとりでできることも格段に増えているのではないでしょうか。成長に伴って子どもの行動が変われば、起こりやすい事故も変わります。お出かけも増えるので、屋外での事故予防をご紹介します。
<お話をうかがった先生>
山中龍宏(やまなかたつひろ)先生
緑園こどもクリニック(横浜市泉区)院長。こどもの城小児保健部部長を経て現職。NPO法人Safe Kids Japan理事長。産業技術総合研究所人工知能研究センター客員研究員。『Injury Prevention』(小児事故防止の国際誌)編集委員、第10回日本外来小児科学会会長などを歴任。
今すぐチェック!安全対策ポイント【屋外】
0歳代に比べてお出かけの回数が増えていきます。外での事故予防をご紹介。
どんなにいやがってもチャイルドシートの使用を
チャイルドシートを使用していない場合の死亡重傷率は、使用していた場合の約2.5倍*。致死率は、使用していた場合の約25.7倍*。命に関わることなので、必ず使用しましょう。
*2015年中警察庁交通局調べ
ベビーカーに乗せるときはベルトでしっかり固定
ベビーカーのベルトを締めていないと、子どもが急に立ち上がろうとしてバランスを崩し、ベビーカーから落ちてしまうことがあります。面倒でも毎回ベルトを締めましょう。
わが家の対策
先輩・同輩ファミリーが行っている安全対策です。
●親が先に玄関を出る
玄関を開けるとすぐに階段がある団地住まいです。外出のとき玄関を開けて先に子どもを出してしまったら、階段を踏み外して踊り場まで転がり落ちました。幸いにしてケガはありませんでしたが、そのあとは親が必ず先に出るようにしています。(奈良県 kazumama)
知っトクヒヤリ体験
先輩・同輩ファミリーの過去の体験から気をつけておきたい内容をご紹介。
◆下り坂でコロリン
大人にとってはたいしたことのない下り坂だったのですが、ヨチヨチ歩いていた子どもは、勢い余って転んでしまいました。少しの傾斜でも、子どもにとっては歩くのが難しいんだなと気づいた出来事でした。(岡山県 しんちゃん)
◆雨の日や荷物の多いときの駐車場は要注意
雨の日に傘をさしたり、荷物が多く両手がふさがったりしていると、すぐには、子どもと手をつなげないことも。すぐ横で車の出入りがあるとヒヤッとすることがあります。(熊本県 うえ)
◆駅のホームでベビーカーが線路の方に動いてしまった
ホームで電車を待っているとき、ベビーカーのストッパーをかけずにいたら、人に押されてベビーカーが線路の方に動いたことがあります。あとで、ホームは水はけをよくするために、少しだけ傾斜がつけられていると聞き、それ以来、必ずストッパーをかけています。(香川県 ビー)
子どもを乗せたまま自転車から離れない
子どもを乗せたまま、荷物を運んだり立ち話をしたりするのはやめましょう。自転車が倒れた場合、頭を強く打つことがあります。
自転車に乗せるときは子ども用のヘルメットを
おうちのかたが安全運転していても、自転車ごと転んでしまうこともあります。転倒したときの衝撃を少しでも和らげるために、ヘルメットを必ず着用しましょう。
知っトクヒヤリ体験
◆落ちていたタバコの吸い殻を口に入れていた
公園で遊んでいるとき、砂場に埋もれていたタバコの吸い殻を見つけて、口の中に入れてしまっていたことがあり、慌てました。(東京都 花音)
◆夢中になると急に歩き出してヒヤッ
子どもをベビーカーから降ろしたら、急に道路に向かってトコトコと歩き出したことがあります。何か気になるものを見つけたのだと思いますが、気をつけないといけないと思いました。(高知県 キョーコ)
よその家でも事故予防を!
●誰かが見ているだろうと思わないこと
親戚や友人などたくさんの人がいると、子どもがすぐそばにいなくても、「誰かが見ているだろう」と思ってしまい、結果的に誰も子どもに注意を払っていなかったということがあるので注意しましょう。
●少し年上の子どもと遊ぶときも注意
2・3歳年上の子どもは、何が1歳頃の子どもにとって危険なのかわかりません。誤飲しそうなものがないか、まねして高い場所に上っていないかなど注意しましょう。
●ペットがいたら子どもから目を離さない
1歳頃になると、しっぽや耳を引っ張ることがあります。ペットが驚いてかみつくこともあるので気をつけましょう。もし、「ケージに入れて」と頼める相手なら、お願いした方が安心できます。
※取材時の情報です。
参照:〈こどもちゃれんじ〉