『恋するアプリ Love Alarm』イケメン俳優「Netflixの息子」ソン・ガン出演ドラマを韓ドラマニアが徹底解説！

世界中で2億2千万人が加入するストリーミングサービスNetflix。コロナ禍において日本でも加入者が急増し、韓国ドラマの再ブームを巻き起こしました。

そんなNetflix作品にたくさん出演し「Netflixの息子」と呼ばれているのが俳優ソン・ガンです。身長186センチで大きな目がチャームポイントの爬虫類系イケメン！今年28歳になり、年内に入隊してしまうのではないかとも言われています。

本日はそんなソン・ガンの「Netflixの息子」の歴史が始まった作品であり、その存在感を世界に見せつけたドラマ『恋するアプリ Love Alarm』について、韓ドラマニアで韓国ドラマライターのJUMIJUMIさんに徹底解説してもらいましょう！

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あらすじ：自分に好意のある人が近づくとアラームが鳴るアプリが開発され…

自分に好意を持っている人が半径10メートル以内に近付くと、アラームが鳴り教えてくれる「ラブアラーム」というアプリが開発された世界が舞台。

高校生のキム・ジョジョ(キム・ソヒョン)は幼い頃に両親を亡くし、伯母と従姉妹の家に身を寄せていますが、ジョジョの母親が借金を残していたことで伯母からは厳しく当たられ、肩身の狭い思いをしています。

そんな恵まれない環境でも明るく健気に生きるジョジョはある日、転校してきた元モデルのファン・ソノ(ソン・ガン)と恋に落ちます…。

ソノの家の家政婦の息子であるイ・へヨン(チョン・ガラム)は、ソノとは兄弟のように一緒に育ってきた幼馴染。
そんなへヨンもジョジョに思いを寄せていましたが、ソノがジョジョを好きだと知り、自分の想いを隠そうとします…。

カップルはアラームを鳴らし合い互いの愛を確認し、自分の想いを伝えるためにアラームを鳴らす人もいれば、本当の気持ちを隠したいのにアラームによってバレてしまう人も。恋愛の仕方が変わってしまった世界に翻弄される若者たちの青春ラブストーリーです。

シーズン1(全8話)とシーズン2(全6話)で構成されていて、高校時代からその4年後が描かれています。

見どころ：アプリに振り回される人々、変わってしまった社会。そこに本当の幸せはあるのか？

見どころ1：この三角関係は韓ドラ史上最も複雑かもしれない…

ラブアラームはお互いのアプリがオンになっている状態で作動します。好きな人のアラームを鳴らさないようにあえてアプリをオフにしていたり、そもそもアプリを入れていないという人もいます。

半径10メートル以内で2人しかいない時に自分のアラームが鳴れば、相手が自分に好意を寄せていることが明確になります。しかし人混みの中で鳴った時には、誰が自分のアラームを鳴らしたのかわかりません。相手のラブアラームが鳴らないこと、逆に鳴ってしまったことで自分の本当の気持ちに気付くということもあり得ます。

このようにアプリの機能やその人の使い方によってさまざまな誤解が生まれていきます。

想い合うジョジョとソノ、ソノよりも先にジョジョを好きだったけれど想いを隠すへヨン、幼い頃からの親友であるソノとへヨン。ただでさえ密接で複雑な三角関係がラブアラームによってさらにもつれていくのです。

韓国ドラマに三角関係はつきものですが、本作は最高難易度の複雑さ！

ポイントは「ジョジョの本当の気持ちを読み取ること」です。ぜひ恋の結末を予想しながらご覧ください！

見どころ2：両極端な魅力を持つ2人のイケメン！あなたはどっち派？

転校初日からラブアラームが鳴りっぱなしのソノ。すれ違う女子達が次々と恋に落ちてしまうほどの美少年で、圧倒的なオーラを放ち、愛想も掴みどころもない大人びた雰囲気が余計に興味を抱かせます。

ジョジョを好きになるなり、強引とも言える積極的なアプローチを開始！愛情表現も愛情を求めるのも直球ストレート！ジョジョもその勢いに飲まれていきます。引く手数多なのに周囲には一切興味を示さず、子犬のように大きな瞳を潤ませてジョジョだけを見つめる姿にはもうお手上げです。

恋は盲目！好きになったら自分の100%を相手に注ぐ全力恋愛男子！それがファン・ソノです。

身分の違いという引け目を感じながらもソノを見守り、ずっとそばで支えてきたへヨン。一生懸命アルバイトをしたり、困っている友人がいたら臆することなく助けたり、唯一の家族である母親をとても大事にするなど、とにかく真面目で誠実です。

ジョジョに想いを寄せていましたが、遠くから見つめるばかりで行動に移せず。そうしている間に留学から帰国したソノがジョジョにアプローチを始めてしまいます。想いを隠すへヨンですが、その想いはそう簡単には消えません…。
いつも相手の気持ちを優先！静かに一途に想いを通す、一点の曇りもない誠実男子！それがイ・へヨンです。

真逆の魅力を持つ2人から好意を寄せられるジョジョ。これは難しい選択ですね。あなたはどちら派でしょうか？ジョジョの立場になって楽しんでみてはいかがでしょうか？

見どころ3：斬新な設定から生み出されるリアルな社会現象！

ラブアラームが当たり前になった世界では、相手の「好き」という言葉や行動よりもアラームを信じるようになり、アラームを鳴らすことでしか愛を確認できなくなってしまうのです。

恋愛の仕方が大きく変わったこと以外にも、ラブアラームによって新たな社会現象が生まれていきます。

ラブアラームで3,000個以上のハートを得た人だけが入会できるバッジクラブが設立されると、それがステータスの一つとなり、「ハートの数がその人の価値」のような思考が生まれます。

バッジクラブに入るためにがむしゃらにハートを集める人もいれば、反対にバッジクラブやラブアラームそのものの存在に反対する団体も現れます。また、ハートを得られないことで自分を悲観してしまう事にもつながったり、ラブアラームを利用した事件まで起きるように…。

「実際にラブアラームがあったら本当にこんなことが起こりそうだな」と妙にリアリティーを感じる出来事ばかり。そんな社会や人々の思考の変化にもぜひご注目ください。

筆者の感想：原作の着眼点と若手俳優たちの繊細な演技力に脱帽！

本作は韓国のWEB漫画が原作です。日本でも漫画配信アプリのピッコマで総LIKE数3,200万以上という記録的なヒットとなりました。

原作者のKYE YOUNG CHONは本作以外にも映画化・ドラマ化された作品を手掛けているヒットメーカーで、独特なタッチの絵にも引き込まれる魅力があります。

筆者が高校生の頃はちょうどガラケーが一般的になった頃でした。それがどんどん進化してスマートフォンが当たり前になり、SNSやさまざまなアプリが生まれ、世の中はあっという間に様変わりし本当に便利になりました。そしてこの先ラブアラームのようなアプリが普及するのも、決してあり得ない話ではないと思います。

実際に遠くない未来で起こりそうな舞台設定と、そこから生まれる社会や人々の変化を描くという着眼点がとても興味深く、恋愛要素以外の部分でも考えさせられることの多い作品です。


ジョジョを演じたキム・ソヒョンは子役から活躍し、現在23歳ですがすでに30本近いドラマに出演。多くのヒット作でヒロインの少女時代を演じています。

自分の意思をしっかりと持ち曲がらずに生きてきたジョジョが、2人の男性から想いを寄せられ大きく揺れ動いていく心情を、キム・ソヒョンは表情や眼差しで繊細に表現しています。ベテランの貫禄すら感じる高い演技力を誇る彼女だから演じ切れたのではないでしょうか。

そして、どこかあどけなく危険な雰囲気だけどついて行きたくなってしまうソノを演じたソン・ガン。優しく温かく果てしない海のような包容力すら感じるへヨンを演じたチョン・ガラム。

それぞれが元々持っている魅力をキャラクターにしっかりと反映しながら、リアルな人物像を人間味豊かに表現しています。若手俳優たちの見事な演技力に魅了されました。

■執筆／JUMIJUMIさん…韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間30作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極的に行う。ただ作品の内容を説明するだけでなく、食や生活様式など文化面から掘り下げた解説を得意としている。インスタグラムは@jumistyle99。