2024年に主演した『私の夫と結婚して』が世界的大ヒットを記録し、日本版リメイクが2025年6月に配信決定!さらに7月放送スタートの日本ドラマ『初恋DOGs』にも出演するナ・イヌ。
いま注目度No.1の人気俳優です!
そんなナ・イヌの出世作となったのが、キム・ソヒョンと共演した『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』。
国を守るために戦う王女ピョンガンと、彼女を守ると決意した田舎育ちの素朴な青年ダルの、愛と運命の物語!韓ドラマニアで韓ドラライターのJUMIJUMIさんに解説してもらいましょう!
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- あらすじ:記憶を失い刺客として育てられた高句麗の王女ピョンガンが、オン・ダルと運命的に出会い…
- 本作のモチーフは、昔話『ピョンガン王女とバカのオン・ダル』
- 『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』見どころは?
- 筆者の感想:昔話として語り継がれるよさがわかる、壮大で美しい歴史超大作!
あらすじ:記憶を失い刺客として育てられた高句麗の王女ピョンガンが、オン・ダルと運命的に出会い…
舞台は三国時代の高句麗。平原王とヨン王妃の間に生まれたピョンガン王女(キム・ソヒョン)は、いつか立派な王になるという夢を持ち、武術にも励んでいました。
王の重臣でその実権を狙うコ・ウォンピョ(イ・へヨン)は、若く聡明なヨン王妃を疎ましく思っていました。嘘で平原王の嫉妬心を煽ったウォンピョはヨン王妃を陥れ、ついに彼女の命を奪います。
ピョンガン王女はその争いの渦中からどうにか逃れたものの、行方不明に…。
それから8年。記憶を失ったピョンガンは、王族を狙う刺客集団の首領に拾われ、刺客ヨム・ガジンとして成長していました。
あるときガジンは人里離れた山奥で暮らす素朴な青年オン・ダル(ナ・イヌ)に出会い、幾度となく助けられます。
刺客から足を洗い、ダルや村の人々と平穏に暮らそうとするガジン。しかし徐々に記憶が蘇り、自分が王女だったことや、ヨン王妃が亡くなった争いにダルや村の人々が巻き込まれていたことを思い出し…。
本作のモチーフは、昔話『ピョンガン王女とバカのオン・ダル』
新羅・高句麗・百済の三国時代から統一新羅までを記した「三国史記」。そのなかの「温達(オンダル)伝」をもとに生まれた昔話「ピョンガン王女とバカのオン・ダル」が本作のモチーフになっています。韓国ではとても有名な昔話です。
昔話<ピョンガン王女とバカのオン・ダル>
高句麗の時代。貧しく暮らすオン・ダルは人々にバカにされていますが、とても心の優しい少年です。
一方、泣き虫な王女ピョンガンは、「泣き止まないとオン・ダルに嫁がせるぞ」と、いつも王に叱られていました。
成長し年ごろになったピョンガンは本当に「オン・ダルと結婚する」と言い出し、激怒した王はピョンガンを王宮から追放してしまいます。
オン・ダルを探し出し結婚したピョンガン。オン・ダルはピョンガンからさまざまなことを学び、武力にも長けた素晴らしい青年へと成長します。
数年後、王の狩りに参加したオン・ダルは誰よりもたくさんの獲物を取り、王に認められます。その後、将軍になったオン・ダルは戦でも活躍。民衆に讃えられる立派な将軍になりました…とさ。
『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』見どころは?
見どころ1:強く気高く美しい!王女ピョンガンに惚れちゃいます!
国を守るという強い使命感と、自ら先頭に立ち戦う勇ましさを持つピョンガン。戦乱の時代を強く気高く美しく生き抜くピョンガンには、老若男女を問わず魅了するカリスマがあります。
髪を下ろし、美しい衣服と装飾品を身にまとった「王女様」な姿も。髪をまとめ上げ、鎧を着て大きな剣を握って戦う勇敢な姿も。どこを切り取っても本当に美しいです。
記憶を失くし刺客として育てられたことで、笑うこともなく口数も少なく、感情を見せなかったピョンガンが、底抜けにお人好しで純朴なダルと出会い変わっていく姿にもキュンキュン!
愛する人、守るべき家族や仲間を得て、彼らに支えられながら自身の運命に立ち向かうピョンガンを、応援せずにはいられません!
ピョンガン王女とヨン王妃を一人二役で演じたのは子役から活躍するキム・ソヒョン。2025年6月現在まだ25歳ながら、すでに約40本のドラマに出演しています。
代表作には『恋するジェネレーション』『恋するアプリ Love Alarm』『無駄なウソ』などがあります。
王妃・王女役という貫禄を見事に見せているのはもちろんのこと、刺客として仕事をするシーンや大規模な戦のシーンまで、さまざまな種類のアクションもこなしています。「さすが」の一言です!
見どころ2:「ガジンを守ることがすべて」ダルの海のような深い愛に癒される!
目の見えない養母と2人で、身を隠すように暮らしていたダル。
ダルが人里離れた山奥で「バカ」になって暮らしているのには、ダルの父親で高句麗一の将軍だったオン・ヒョプ(カン・ハヌル)の遺言が関係していました。
ヒョプの言葉を胸にダルを育ててきた養母と、父親と養母の想いを受けて優しい青年に成長したダル、そして彼らを見守ってきた村の人々との強い絆にも胸を打たれます。
ガジンと出会い、ダルは「ガジンしか見えないバカ」になってしまいます。ガジンがピョンガン王女として王宮に戻ることになれば、山を捨てて自らも都に行き、ガジンに危険が迫れば命をかけて必ず助けに現れます。
本作においてダルは「愛を歴史にした将軍」と称されていますが、そのキャッチフレーズのとおりのダルの生きざまに心を揺さぶられることでしょう。
大きく深い海のような、そして少しの汚れもないダルの愛に癒されてください!
見どころ3:運命に、宿命に、翻弄される若者たちの行く末は…⁉︎
幼いピョンガンの武道の師匠だったコ・ゴン(イ・ジフン)は、ピョンガンに一途に想いを寄せていました。しかしゴンの父コ・ウォンピョは王の実権を狙いヨン王妃を手にかけた、ピョンガンにとっては最大の敵です。
父親からの圧力とピョンガンへの想いの狭間で苦しむゴン。さらにダルが現れたことでゴンの心は大きく揺さぶられることになり…。ゴンは実権を握るためにピョンガンを裏切るのでしょうか。
薬草店の店主へ・モヨン(チェ・ユファ)は医術に長けているだけではなく、情報通として知られる存在。ピョンガンやゴンとも取引をするようになります。
敵か味方かわからないミステリアスなモヨンが彼らの運命に大きく関わっていきますが…。
宿命を背負い運命に突き動かされ、強く生き抜こうとする若者たち。彼らの行き着く場所は一体どこなのでしょうか…。
筆者の感想:昔話として語り継がれるよさがわかる、壮大で美しい歴史超大作!
本作は昔話に大胆なアレンジが加えられ、壮大で本格的なアクション時代劇に仕上がっていますが、昔話のポイントが重要なエッセンスとして上手に活かされています。
古くから語り継がれてきた昔話のよさを壊さずに丁寧に描かれている点も、幅広い世代から高い評価を得た理由の一つだと思います。
ナ・イヌには純粋で素朴なイメージと、188cmの長身で骨太な体格というギャップがありますが、そのギャップが山暮らしの優しい青年ダルと、勇ましくカリスマにあふれる将軍ダルというギャップに見事にマッチングしていました。
自身の魅力を大いに発揮した結果、ナ・イヌはこの年のKBS演技大賞で男性新人賞に輝き、キム・ソヒョンとともにベストカップル賞も受賞!彼にとってはまさに「出世作」となりました!
壮大な歴史ドラマとして、迫力満点のアクション大作として、心ときめく純愛物語として。男女問わず幅広い世代に楽しんでいただける作品です!
『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は2025年6月現在、NetflixやU-NEXTで視聴可能です。
■執筆/JUMIJUMIさん…韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間50作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極的に行う。ただ作品の内容を説明をするだけでなく、食や生活様式など文化面から掘り下げた解説を得意としている。インスタグラムはjumistyle99。