ミス・ワールドは、より豊かな女性になるための教育の場~連載『はじめよう!フェムテック』

2024/06/05

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀さんと東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
ライフスタイル・プロデューサー、企業コンサルタント。大学卒業後、『レタスクラブ』編集部、ハースト婦人画報社を経て、1995年~2022年までは、ベネッセコーポレーション発行のメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち・ねこのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務め、2023年に独立。31歳の長女一人。

●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった33歳。

<ゲスト> 
●内野弘道 Hiromichi Uchino
神奈川県出身。高校卒業後、東宝現代劇養成所を経て俳優として活動。2001年に有限会社クーアンドカンパニー設立に参加、2006年株式会社クーインターナショナル設立に参加。2013年にミス・ワールドライセンスホルダーとなる。現在は、一般社団法人ミス・ワールド・ジャパン理事及び一般社団法人全日本ヨガ連盟理事として活動中。

認知が広がりつつある「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートしたこの番組。ゲストは、一般社団法人ミス・ワールド・ジャパン理事で、株式会社クーインターナショナルの内野弘道さんです。「ファイナリストには、年齢も職業も全く違う人が集まっているそう。ともに活動をしていくことで、互いによい刺激を受け、モチベーションが上がっていくのは間違いないと思います。さらに、プレゼンテーションのレベルも、年々高くなっているとか。ミス・ワールドは、まさに教育の場なのだと思いました。素晴らしい!」(伊久美)

これまでどんな人が、ミス・ワールドで優勝している!?

■東島アナ「ゲストは、3週目になります。一般社団法人ミス・ワールド・ジャパン理事で、株式会社クーインターナショナルの内野弘道さんです。今回は、これからのミス・ワールドについてお話を伺っていこうと思います。これまでどんなかたが受賞されたのか、教えていただけますか」

■内野「例えば黒人で初めてボンドガールになったハル・ベリーさん。世界を変えたという意味で素晴らしいかたです。他には、今、ハリウッドで人気俳優、インド出身のプリヤンカー・チョープラーさんもいます。彼女の年の差・遠距離結婚は話題になりましたね。世界情勢でも注目されているインド出身のかたの優勝回数は、一番多いのです。インドとベネズエラは、ミス・ワールドで6度も優勝しています」

■伊久美「ベネズエラ~! よく優勝されているイメージがありますね。内野さんの分析では、その理由はなんだと思われますか。押しが強いのかなぁ(笑)」

■内野「確かに、南米のかたは積極的な表現されます。あとは、ミスコンテストで優勝するための学校があることも要因だと思います」

■伊久美「国を挙げて、本気でミスコンテストに取り組んでいるのですね!」

■内野「その通りです。代表になることで一気にステータスが上がりますので」

■東島アナ「歴代の日本代表のかたも、社会貢献を積極的にされているのですよね」

■内野「はい。例えば、ある女性は企業に勤めていましたが、途中で仕事を辞め、アメリカへ留学されました。日本の若い女性のためにどういった活動ができるかについて学び直し、プランニングするためということでした」

■伊久美「日本代表になったことで、意識がガラッと変わられたのでしょうか」

■内野「もともとご自身がもっていた才能が、より開花されたのでしょうね」

■東島アナ「日本代表で、ミス・ワールドで優勝されたかたはいらっしゃるのですか」

■内野「残念ながら、まだ世界一はないのです。最上位でベスト10入りです」

ミス・ワールド世界大会で優勝するための条件とは?

■東島アナ「内野さんは、ミス・ワールドの世界大会で優勝するためには、なにが必要だと考えていらっしゃいますか」

■内野「一概にいうことはできないのですが、スローガンである “Beauty With a Purpose (ビューティー ウィズ ア パーパス)=目的のある美” 、この意識と実行力は必須だと思います。多くの人に発信し、具体的に実現できるかどうかというところですね」
■伊久美「ファイナリストのかたは、結構パーフェクトな人物ですよね。意識する、実行する、発信する、具体的な表現ができるのですから」

■内野「はい、本当にいろいろなスキルがないと難しいですね」

■東島アナ「その美とするものが、それぞれの目的によって体現していくものが違うこともおもしろいですね。そして世界大会で活動するので、語学力はもちろん必要ですね」

■内野「語学はもちろんですが、多くの人を魅了できるタレント性、スポーツ審査もあるので運動能力も必要です。そしてなにより、130国の代表が世界大会に集まり、約1カ月間、一人で世界大会を乗り切らなければいけないので、その体力とメンタルの強さも必要です」

■伊久美「一人で乗り切るというのは、マネジャーさんや内野さんも同行されないということですか」

■内野「はい、そうです。一人でどこかの国の代表と相部屋になり、1カ月間過ごさなくてはならないのです」

■伊久美「それは、結構キツそうですね」

■内野「そうですね。その状況下で、日々の活動、社会貢献のイベントについてSNSで発信をする。その中で、そのかたがもつエレガントさも審査となります」

■伊久美「本当に興味深いプロセスですね。私がこれまでミスコンテストに対して抱いていたイメージは一変しました」

■内野「認識が変わられたというのは、とてもうれしいです」

■東島アナ「今の日本社会の現状が、彼女たちに反映されるということもあるのでしょうか」

■内野「よく、日本は男性社会の名残があるといわれますが、少なくとも日本の審査の中で、男性社会的な見方で選考することはありません。例えば前回お話したように、社会貢献活動として、女性の権利、よりよい女性の社会をつくりたいというプレゼンテーションを行って発表しています」

■東島アナ「そのプレゼンテーションのテーマとして、フェムテックはどうでしょうか? 現状、そして今後の可能性も気になります」

■内野「日本大会で考えますと、まだフェムテックの催事があった際に、お手伝いに伺う程度ですが、徐々にミス・ワールドの中でも、フェムテックというワードは出てきています」

■伊久美「それはうれしいですね!」

■内野「今後プレゼンテーションの目標テーマとして、フェムテックを掲げる人も出ていくと思います」

■東島アナ「ありがとうございます。そのプレゼンテーション、ぜひ聞いてみたいです! 最後に、内野さんにとって “ミス・ワールドとは” 、どのように在り続けたいと思っていらっしゃいますか」

■内野「ミス・ワールドはミスコンテストというより、教育の場だと思っています。このファイナリストの期間中、さまざまな経験をして自分の思いを考え直し、気づくことがたくさんあると思いますので、より素敵な女性への成長の場として考えています。素敵な女性を育て、その女性が日本社会で活躍することが、日本をさらによい国にする。そして日本がよくなることが、世界もよくすると信じて活動しております」

■伊久美「本当に概念が変わりました。それぞれの目的のある美に向け、成長していく場があるというのは素晴らしいです。ミス・ワールドに感動しました!」

■東島アナ「今後のミス・ワールドですが、6月中に各地区代表が決まり、8月上旬にミス・ワールド2024日本代表選考ファイナリストの発表があります。10月上旬にミス・ワールド2024日本代表選考会グラウンドファイナルで2024の日本代表が決まります。その後世界大会ですね。まだ募集をしている地域もあるとのことです、詳しくはミス・ワールド・ジャパンで検索してみてください」

合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」

●次回は、株式会社ジョコネ、代表取締役、NPO法人女性医療ネットワーク理事の北奈央子さんをゲストにお迎えします。

【番組インフォメーション】 『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 

 
 

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