不登校、引きこもり、ニート……親が取るべき姿勢とは?

2018/05/13

不登校、引きこもり、ニートが不安……将来、自分でしっかり食べていける子を育てるためのヒントについて、編集部が探りました。

「大切なのは信頼感。少し考え方や言葉を変えてみるだけで、親と子どもの関係性は、グッとよくなるはずです」と、NPO法人育て上げネット理事長の工藤啓さん。そのためのヒントを、一時期、娘さんに心配な時期があったという上大岡トメさんとともに伺いました。うちの子、大丈夫? と思ったら何をすべき?

子ども自身が心から「好き」と思えることを見つけること

子どもが自分の力で食べていく生活力を身につけるのに大切なのは、“自分で生き方を選ぶ”ということ。その選択の要となるのは結局のところ、好きという気持ちだったりします。「このシンプルな“好き”が人生を長く支えてくれることも。子どもが今、心動かされていることは何か、ゆっくり見守ってあげて」と工藤さん。

どっしりと構えて、子どもをしっかりと見つめていれば大丈夫

「頑張り屋のママは子育ての壁にぶつかると『私のせいでこうなったのでは?』と自分を責めがち。でも大事なのは自分を責めることではなく、解決に向けて踏み出すことです」。とはいえ具体的にはなかなかむずかしいので、まずはプロに相談してみるのも手。今はネットによる相談など、窓口も広がってきているので、安心して。

不登校や引きこもりはどんな子にもあり得ること

「不登校や引きこもりに“なりやすい傾向”などなく、それはだれにでも起こり得ること。だから、なったらどうしようと不安に思うより、何があってもやり直せる、と思ってください」。現在、ネットによる通信制スクールやフリースクールなど、時代のニーズに応える学校も次々誕生。どんなことがあっても慌てなくて大丈夫です。

荒波に出ていく子どもを大きな心で見守ろう

上大岡さん自身、娘さんが大学4年のときに就職に不安を抱いている様子をみて、「昔に比べて子どもが弱くなったのだろうか」と思ったそう。しかし、育て上げネットの工藤さんは「ひとくくりに“弱くなっている”と考えるのではなく、その背景を見て」と言います。

インターネットやスマホに代表される時代の大変革によって、私たち大人が経験したことのない時代を生きている子どもたち。大人が知らないだけで、子どもには新たな世界が広がっているのかもしれません。だから大人が取るべき姿勢は、頭ごなしの否定や悲観ではなく、自分の子どもを信じること。「どうぞ、どっしりと構えて、子どもを温かく見守ってください」。

うちの子、大丈夫? と思っても、動じずに温かく見守ることの大切さ。子どもと向き合う際の参考にしてみてくださいね。

<教えてくれたのは…認定NPO法人育て上げネット理事長/工藤啓さん>
若者の「働く」と「働き続ける」を実現するため、若年無業者就労基礎訓練など多方面からの支援を行う。 https://sodateage.net/

<教えてくれたのは…イラストレーター/上大岡トメさん>
著書に『キッパリ!たった5分で自分を変える方法』(幻冬舎文庫)などがある人気イラストレーター。25歳長女と22歳長男あり。『子どもがひきこもりになりかけたらマンガでわかる今からでも遅くない親としてできること』(¥1,118/KADOKAWA)

参照:『サンキュ!』5月号「将来自分でしっかり食べていける子に育てるには?」より一部抜粋。掲載している情報は18年4月現在のものです。
イラスト/上大岡トメ 構成/竹下美穂子 取材・文/宇野津暢子

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