不登校児ママ4,000人以上をサポートするrikaさんに聞く「不登校」に関する悩みへどう向き合うべきか?

2024/10/18

夏休み明けは、新学期のスタートで不登校が増える時期。しばらくすれば学校に行くかもしれないと様子をうかがっていたものの、10月に入ってもその現状が続いているとどうしたらよいのかと不安な気持ちが増していくばかり…という保護者も多いかもしれません。

不登校のお子さんの悩みを抱える保護者のかたのサポートを行っているrikaさんにQ&A形式で教えてもらいました。

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<rikaさんプロフィール>
ハッピーママサロン「rika’s cafe」主宰。rikaさん(50歳)・夫(50歳)・長女(23歳)・長男(21歳)の4人家族。現在は不登校の子どもを持つママを主に、ママ向けのオンラインサロン運営・カウンセリング・WEBライター・セミナー講師など活躍の場は多岐にわたる。 Instagramアカウントは@happyrika1117。

Q. 夏休み明け、子どもの「不登校」の悩みにぶつかった人は何をすればいい?

A. 子どもから「学校に行きたくない」と言われたとき、まずは、子どもの最大のストレスとなっている学校を休ませてあげることが親としてできること。それ以上何かしてあげる必要はありません。休ませるだけで親として100点!

それよりも、親が自分自身に寄り添うことが大切。子どもを休ませていることに罪悪感を持っていたり、子どもの「不登校」を受け止め切れていない自分に向き合い、自分自身を寄り添い、ケアすることの方が見逃しがちです。

私自身も息子が中1で学校へ行かなくなった当時は、パジャマのまま無理やり車に乗せて、高速を使ってでも学校へ連れて行こうと必死でした。息子は嫌がって高速に乗っているときに車から降りようとするので、チャイルドロックをかけたり、その状態で無理やり着替えさせてたりもしましたね。今思うと連れて行こうとそれだけ必死だったのですが、いったんはそれで学校に行ってくれても、また行かなくなってしまう。その繰り返しになってしまいます。
こういった負のループに陥ってしまう人は少なくありません。

2学期から行くと言っていたのに行かなかったら、親は落ち込んでしまいますが、行ける日は突然くるものだから、学期の区切りは子どもにとって関係ない。子どもの「不登校」で悩んでいるしんどい状況だと、子どものタイミングが分からないから不安になってしまいますが、行けるときは自然とくるものです。

Q. 子どもが「不登校」になったとき、親が陥りがちな落とし穴は?

子どもの「不登校」を解決したいと思い、いきなり「生きているだけでうれしい」とか「抱きしめる」とかマニュアルにあるからと言って上辺だけの対応をしても、子どもは学校に行かせるためだと気づいてしまいます。ふだんから習慣的に行っている家庭は別ですが、逆効果になるので注意しましょう。

学校を休ませているというだけで十分子どもを守る対応をとっているのだから、部屋までごはんを運んであげたり、必要以上にお世話をしないこと。取りつくろう必要もないし、腫れ物扱いするのもNGです。子どもの機嫌を取る必要もありません。

Q. 子どもがまた学校に通うようになる家庭の特徴はある?

A. 子どもがまた学校に通うようになるのは取りつくろわず、喧嘩もするし仲直りもする「健全な家庭」。「不登校」の子どもは傷ついているから…と、腫れ物扱いしてしまい、子どもを裸の王様にしないこと。学校を休んでいるということ以外は今までと変わらず、子どもを必要以上にケアしすぎない家庭は、不思議と子ども自身が自分である日突然「学校に行く」と、言い出すことが多いです。

Q. 「不登校」の子どもに言ってはいけない言葉はある?

A. 落ち込んでいる子どもに自信をつけてほしくて、よかれと「みんなできることだからあなたもきっとできるよ。」と言ってしまうのは逆効果。「不登校」でみんなができていることが自分はできないと落ち込んでいるときはトドメをさす言葉になってしまう可能性も。

過去に、私も子どもの将来を心配するあまり、よかれと思って「今やらないと将来困るよ、がんばろう。」という言葉をかけてしまったことがあります。励ましているつもりだったのに、“将来も暗くなってしまったんだ”と落ち込んでしまったんです。しんどいときに何を考えてもいい発想は出てこないから、何もせず、まずは子どもではなく自分自身を大切にして、ちょっとでも状況がよくなるように待ちましょう。無理に自信をつけさせようと言葉をかける必要はありません。

Q. 子どもが「不登校」であることを周囲に知られたくない…と思ってしまう

A. 子どもが「不登校」だということをまわりに知られたくない、今は人に会いたくない。そう思ってしまう親は少なくありません。悪いことでもありません。だからと言って、子どもに解決を求めて「学校に行ってもらいたい!」と、子どもの「不登校」の解決を焦るのは話が違います。

知られたくない、人と会いたくないと思うなら顔をあわせやすい時間の買い物を避けるなど自分で解決しましょう。私自身も、ママ友に会いたくなくてわざわざ閉店間際の遅い時間にスーパーに行ったりして会わないように工夫していました。それは何も悪いことではないし、ママが自分の心を守る行動として自分を許してあげましょう。

親が「不登校」を人に知られたくないという悩みと、子どもが学校に行きたくないという悩みは別物です。

Q. 親として心がけることは?

A. 子どもが「不登校」になって親自身がしんどいときは、子どもにどう対応すればいいかを考えることをいったん辞めてみて。落ち込んでいるときやネガティブなときは、いい発想ができるわけではない。そんなときは、何も考えない。自分の心が落ち着く・楽になることを優先しましょう。落ち着けば思考もネガティブになりすぎないはずです。

子どものケアよりもまずは自分自身に寄り添って

「不登校」の子どもは傷ついているから親が優しく接してあげなきゃいけない。そう思うことは間違いではないし、愛情があるからこそ。だからと言って必要以上に腫れ物のように、ガラス細工のように接してしまうと子どもの復帰をますます遠のけてしまう可能性も。
学校を休むという要望に応えているだけで、親としては100点満点。あとはふだんどおり、変わりなく子どもに接するほうが、子どもも自分で解決してくれることが圧倒的に多いです。

「子どもの心のケアももちろん大切だけど、まずは自分自身に寄り添うことを最優先に。親が無理にがんばらず、リフレッシュしたいときは家族から離れて自分の時間を楽しんだりすることを忘れないで欲しい。」と、何度も伝えてくれたrikaさん。ママの心の安定が不登校の解決には重要だと言えるでしょう。

執筆者・・・サンキュ!STYLE 取材班 まるやま ひろこ
14歳の母。パートをやめてフリーランスを本職に。仕事に悩みながらも家事育児に奮闘中。サンキュ!STYLEにてライフスタイルやプチプラ雑貨に関する記事を執筆中。

 
 

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