来年困らない衣替えのコツを解説、タンスに入れる前にするべきことは?
2018/09/27
春夏秋冬という四季のある日本では、その時期に合わせた洋服を着るため、秋と春に衣替えをするというのが一般的です。でも、洋服をすっかり入れ替えるという作業は面倒なもの。
そこで暮らしスタイリストとして料理をはじめ家事全般の情報を日々発信している河野真希さんに、ラクで快適に暮らせるための衣替えのコツを聞きました。
そもそも衣替えって必要なの?
秋と春の季節の変わり目には衣替えをするというのが一般的でしたが、実は最近「衣替えをしない」という人が増えています。その理由は、季節を問わず一年中着られるファッションが多くなっていたり、そもそも収納が狭くて入れ替えるようなスペースがなかったりといったことが挙げられます。
衣替えをするメリットは、その時期に必要な洋服が選びやすく、出し入れしやすくなること。特に手持ちの洋服が多い人は、季節ごとに入れ替えることで、たんすの肥やしにすることなく着てあげることができます。また、着なくなった洋服がないか取捨選択したり、傷みや汚れなどのある洋服のお手入れをしたり、防虫剤を入れ替えたりする、いいタイミングにもなります。
お気に入りの洋服を長く清潔に着続けるためには、整理整頓やメンテナンスは欠かせません。衣替えをしなくとも、自分の洋服を見直すタイミングを秋や春の季節の変わり目に設定しておくといいでしょう。
秋と春に行いたい洋服のメンテナンス
取捨選択と整理整頓
「いつか着るかもしれない」「やせたら着られる」「高かったから捨てられない」など、長いこと着ていない洋服に収納のスペースが奪われていませんか。
まだ着られるものを捨てるのは心苦しいですが、冠婚葬祭用を除いては2シーズン着ていないものは、おそらくこの先も着ることはありません。すぐに捨てるのはむずかしくても、毎日着る洋服をしまう収納スペースからは出しましょう。
洋服が減ると、整理整頓しやすくなります。どんなものを持っているのかをあらためて把握し、収納し直しましょう。
洗濯と修繕
一見汚れていないように見えるものでも、洗濯後に1回でもそでを通せば、汗や皮脂などの目に見えない汚れがついています。そのまま長い時間放っておくと、しみやカビなどの原因になることがあります。特に自宅で洗えないおしゃれ着などは、クリーニング店に出すのを忘れてしまい、気がついたら、「頑固な汗じみが!」なんてことも。1回でも着た洋服は、季節の変わり目にきちんと洗濯をしましょう。
また、ボタンが取れていたり、ほつれていたりする洋服がないかも確認してみましょう。その時期には着ない洋服でも、修繕をしてからしまっておくと、翌年すぐに着ることができます。
防虫剤や乾燥剤の準備
衣替えをしなくても、防虫剤は必須です。季節の変わり目には、有効期限が切れていないか確認し、新しいものを用意しましょう。
また、収納内の湿気やカビが気になる場合は、乾燥剤や除湿シートなども併せて使用しましょう。
スムーズな衣替えのための収納術
衣類を収納するときには、夏服、冬服、そして年間服と分けておくと便利です。一年中季節を問わず着られたり、季節の変わり目の暑さ寒さが行ったり来たりする時期に欲しくなる洋服を年間服として、別に収納スペースを1つ用意しましょう。
そうすると、衣替えで完全に入れ替えをするのは夏服と冬服だけ。年間服はそのままでいいので、衣替えの手間が少し減るうえに、衣替えどきに気候が変動して、急に寒くなったり暑くなったりするのにも対応しやすくなります。
収納スペースが少なくて困っている人は、クリーニング店やトランクルームなどの洋服の保管サービスを利用するのも1つの手です。
クリーニング店だと洗濯をお願いしたついでに、そのまま翌シーズンまで預かってもらえて便利(店舗によって長期預かりの有無は異なります)。シーズンオフの洋服を預かってもらい、必要な時期には返送してもらえるので、自動的に衣替えができてしまうようなもの。
何を預けているのか写真で確認できたり、1着ずつ必要なときに必要な分だけ取り出せたりと便利なサービスがさまざまあります。自分に合ったサービスを扱うお店を探してみましょう。
◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。