春の衣替えの時期やタイミング、一緒にやっておきたいこととは?
2024/03/29
寒暖の差が激しい季節の変わり目は「何を着たらいいのだろう」と迷う時期です。暖かくなってきたからと衣替えをしたら、「着るものがなくなってしまった…」と困ることも。
そこで今回は暮らしスタイリストとして料理をはじめ家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、春の衣替えの時期やタイミング、また気をつけたいことについて教えてもらいました。
執筆/監修: 暮らしスタイリスト 河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...
そもそも衣替えとは?
そもそも衣替えとは、6月と10月に夏服と冬服を替える風習です。学校や官公庁ではこのタイミングで服装を変えますが、最近は衣替えといえば、季節に合った洋服に収納しなおすことを示すようになり、時期もこの限りではなくなってきました。洋服も季節を問わず着られるものが増え、衣替えをしないという選択をする人も少なくありません。
ただ、衣替えは季節に合った衣類に替えるだけでなく、衣服の取捨選択やクリーニング、修繕といったお手入れをする良いタイミングでもあります。衣替えをしない場合も、年に2回を目途にお手入れをするようにしましょう。
春の衣替えのタイミングは?
衣替えのタイミングは地域やその年の気候によって異なるため、時期よりも気温を基準にしましょう。冬服からの衣替えは、最高気温が15~20℃になる頃がおすすめです。15℃を超えると、厚手のコートやダウンジャケットは要らなくなります。また、20℃を超えると、アウターなしで快適に過ごせるようになります。
夏服・冬服にプラスして中間服を
気温を基準に衣替えをしても、季節の変わり目の気温は上下して、寒かったり暑かったりすることがあります。さらに気温が上がったときに春物から夏物へ再度衣替えするのが理想ですが、何度も繰り返すのは面倒なもの。春物や秋物を中間服として衣替えをせず、一年中一軍として出しっぱなしにしておくのもおすすめです。
春の衣替えでしまうのは、冬物のニットや厚手のコートなど春以降は絶対に着ないものだけ。カットソーやブラウス、カーディガンなどの羽織ものは半袖長袖にかかわらず、季節を問わずに着られるものとして、常に一軍の位置に置いておくと便利です。
取捨選択と修繕をする
洋服の収納の入れ替えと同時に、必ずやってほしいのが着るものと処分するものの取捨選択です。冠婚葬祭で着るものを除き、1年間1度も袖を通してないものはその先も着る可能性は低いです。まだ着られる状態であっても、サイズアウトしたもの、似合わないと感じるもの、デザインが古く感じるものなどは、衣替えのタイミングで処分するといいでしょう。取捨選択をして収納のスペースが広がると、洋服が押しつぶされることがなくなって傷みにくくなります。
また、今後も着ると決めた洋服も、収納する前にボタンがとれていたり、ほつれていたりしないか、シミ汚れや虫食いがないかなどを確認し、もし気になるところがあるなら、衣替え前に修繕をしてください。
一度でも着たら、必ず一度洗濯する
一度でも袖を通した洋服は、汚れがないように見えても、必ず洗濯やクリーニングを行ってから収納します。目立つ汚れがなくとも汗や皮脂、ほこりなどがつき、それが虫食いや黄ばみ、シミ、カビの原因になります。次の衣替えで出したときにガッカリしないよう、しっかり汚れを落としてからしまいましょう。
洋服は立てて収納する
シーズンオフの洋服を収納ケースにしまうときには、立てて収納するのがおすすめです。平らに重ねて収納すると、下の方になった洋服が重みで型崩れしたり傷んだりすることがありますが、立てて収納すると、洋服が探しやすい上に取り出しやすくなり、傷みも防げます。生地が柔らかい洋服は崩れてきてしまうことがありますが、その場合はケースやブックエンドなどを使って、仕切りを作り、立てられるようにしましょう。
防虫剤と除湿剤を活用する
冬物衣類に使われることが多いウールやカシミヤ、シルクといった動物性繊維は虫がつきやすいので、衣替えを済ませた収納ケースには、防虫剤を入れておくと安心です。防虫剤の薬剤は上から下に広がっていくので、洋服の上に置いて使います。洋服をぎゅうぎゅう詰めにすると、薬剤が行き渡らず効果が薄れるので、ゆとりを持って入れるようにしましょう。
また、動物性繊維に加え、綿や麻といった天然繊維は、湿気を吸いやすい傾向があります。湿気を含んだまま収納すると、カビや黄ばみの原因になります。除湿剤も併せて使うと、より安心です。防虫剤を配合した除湿剤もあります。
◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。