アウトドアのプロが教える!旅先で困らないパッキングのコツ

2019/10/15

計画や準備も、旅の楽しみのひとつ。どこに行こうか、何をしようか、何を持っていこうか、あれこれ悩むことが楽しいと感じる人もいる一方で、計画や準備を面倒に感じる人もいるはずです。なかでも荷物の準備――パッキングが苦手だという人は、多いのではないでしょうか。

今回は、旅行の際のパッキングのコツについて、アウトドアナビゲーターの渡部郁子さんに、アウトドアの視点も含めて解説してもらいます。

バッグやスーツケースは「少し大きめ」がベストサイズ

荷物はなるべく小さくコンパクトに、と考えることも重要ですが、荷物をコンパクトにするには、ふだんの持ち物から変えていく必要があります。しかも、季節や日数によって、衣服の量は大きく変わるもの。であれば、荷物を納めるバックパックやスーツケースの大きさを、荷物の量に合わせるほうがカンタンです。

いつも荷物が入りきらない、とお困りのかたは、もうひと回り大きなサイズの旅行バッグを検討してみましょう。荷物はたいてい、行きよりも帰りのほうが増えるもの。行きには多少余裕があり、帰りにおみやげを入れてちょうどいい、ぐらいの大きさがおすすめです。

「小さく収納できるもの」を多めに用意

旅行のときは、あまりかさばらないものを多めに用意するようにしましょう。衣類であれば季節を問わず着られるワンピースや、軽くて小さく収納できる防寒ウェアなど。タオルも、手ぬぐいサイズのスポーツタオルなら、3枚入れてもバスタオル1枚よりコンパクトです。一つひとつについては小さく収納できるものを選び、持っていくものは多め。必要だと思うものは迷わず持っていくようにしています。

袋に入れて分けるときは100均のアレが便利

衣服は、下着、靴下、シャツ、ボトムスなど、数種類に分けて袋に入れましょう。袋は何でもいいですが、筆者の場合は、洗濯もの用ランドリーバッグに入れて分けています。着終わったものは洗うものとして、まとめて別のランドリーバッグに移しておけば、帰ってからそのまま中身を洗濯機に入れるだけ。100円ショップに行くと、かわいい柄のランドリーバッグがたくさんあるので、必要な枚数をそろえておくと便利です。

下着は見えない袋へ

下着は小さめのランドリーバッグに入れていますが、風呂敷やタオルに包むなど、ひと手間かけて中身が見えないように気をつけましょう。よく、必要なモノを入れ忘れてスーツケースを外で開くことがあります。そのときにうっかり見えて恥ずかしいものがないように、という予防のためですが、アメリカ方面に飛行機で旅するときは、テロ対策を理由にスーツケースの中を確認されることがあり、勝手に開けられてしまうこともあります。

自分の知らないところで開けられても、恥ずかしくないようにパッキングしておけば、友だちとの旅行や相部屋のときも、スーツケースを開けるときに自信が持てます。

パソコン、カメラなどの精密機器は専用の収納バッグで安全&効率的

旅行にパソコンを持っていく人は少ないかもしれませんが、カメラを持っていく人は多いはず。精密機器を持っていくときは、旅行中に壊すという悲劇を起こさないために、専用の収納バッグを用意しましょう。

ちなみに、海外旅行の場合、パソコンやカメラなどは、機内に預ける荷物に入れることができない場合があります。手荷物にする際も、検査の際にすべて取り出す必要があるので、すぐにまとめて取りだせるようなパッキングが必要です。

防水対策はスーツケースにも行う

登山やキャンプなどのパッキングのときは、バックパックに入れるものをすべてビニール袋に入れて収納します。バックパックの場合、専用のレインカバーを用意していますが、中身もそれぞれビニールに入れることで、防水効果は格段に高まります。

スーツケースで出かけるときは、飛行機に預ける場合に防水対策を考えるようにしています。飛行機で高温多湿の場所に行くと、荷物が露でぬれることがあるからです。

いざというときのために入れておきたいもの

荷物を分けるランドリーバッグやビニール袋は、少し多めに用意しておきましょう。また、折りたたみのバッグを持ち歩くのもおすすめ。買い物のときのエコバッグとして使ったり、荷物が増えたときのサブバッグとして使ったり、いざというときに便利です。

加えて筆者は、被災時対策として、ふだんから持ち歩いているものがあります。ライトと笛、十徳ナイフを袋に入れたものです。ふだんはバッグやバックパックの中に、旅行のときは手荷物に入れたりスーツケースに入れたりします。飛行機に乗るときは、十徳ナイフを手荷物にすることができないので、スーツケースに入れるようにしましょう。

こまごまとしたものもひとつの袋に

スマホの電源コードやイヤホン、充電バッテリーなどこまごまとしたものを、一つのポーチに入れてまとめています。バラバラに収納すると忘れがちなものも、一つの袋にまとめておくことで忘れるのを防ぎます。


以上、旅行時のパッキングで私が取り組んでいることをまとめてみました。荷物をより分けて、袋に入れてまとめることが、美しいパッキングのコツといえます。パッキングを楽しむために、ランドリーバッグやポーチなど、収納用の袋を用意してみてください。お気に入りのかわいい袋が見つかれば、きっとパッキングが楽しくなるはず。楽しく準備して、旅を思いっきり満喫してくださいね。


◆監修・執筆/アウトドアナビゲーター・温泉ソムリエ 渡部郁子
JFNラジオ「JOYFUL LIFE」ほか、山と温泉と音楽をテーマに様々なメディアで情報を発信中。子どもにやさしい温泉や山、フェス情報など、子どもといっしょに楽しむアウトドアスタイルを提案している。

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