元大手学習塾教室長が教える!塾や習いごとが全部休校になった今、学校再開までにしておくべきことは?

2020/04/10

元大手学習塾教室長で、4歳の息子を持つ母、サンキュ!STYLEライターのけんママです。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて多くの地域が緊急事態宣言が発令され、お子さんの学習塾や習いごとのスクールがお休みになってしまったかたも多いと思います。

幼児、小学生、中学生、高校生がこの長いお休み期間にやるべきことは?学習塾での指導経験から、学校が再開したときに子どもたちが「家でやっておいてよかった!」とスムーズに新学年の学習に入れるための勉強アイディアをお伝えします。

休校中の勉強に関する考え方

通常、学習塾で行う春期講習の目的は、主に2つです。
1つ目は、前学年の総復習。
2つ目は、次学年の予習。

今回はお友だちも全員一律でスタートが遅れることになるので、自宅学習は、基本的には前学年の復習に時間を取ればOKかと思います。

【心構え】親が「教えられない」と焦らないでOK!

学習塾や習いごとのスクールへ通わせている理由として、多くの方が「何かをできるようにするため、プロである先生に習わせたい」という希望のもとに通わせているはずです。

学習塾なら、勉強の考え方のコツを。ピアノ教室なら、ピアノの弾き方のコツを。新しいことを教えてもらうには、やはりプロから習う方がコツを教えてもらえて、わかりやすいですよね。

ですから、1カ月以上、習うことができないとなると、「私は教えることができないわ…」と、焦りがちです。でも焦らなくて大丈夫。

「おうちで復習」習慣をつけるチャンスと前向きにとらえよう

親はプロではありませんから、勉強や習いごとを先生のように教えるのは難しいかもしれません。

ですが、復習についてはどうでしょうか?復習するなら、新しく教えてもらう必要はありませんよね。今までに、塾やスクールで習ったことを、自分でできるようにするために、繰り返し実践してみるのです。

今まで、新しいことを習うばかりで「おうちで復習」の習慣がなかったならば、なおさらこの期間は「復習をすることで、習ったことをより身につけることができるチャンス」と考えてみてはいかがでしょうか。

親は先生ではなくコーチになる

やみくもに「復習しなさい!」と言っても、お子さんは何をしたらよいのかわからない場合が多いです。

学習塾での勉強ならば、テキストがあるはずですから、今までに習って解いたことがある問題のページから、1日に2ページでもよいので、場所を指定して取り組ませてあげれば、それが復習になります。

お子さんが未就学児で勉強ではなく教室に通っている場合などでテキストがない、という場合は、教室でやっているような課題を親が出してあげましょう。

親は、先生じゃありません。教えられなくても、子どもが取り組むきっかけをつくるコーチになってあげればよいのです。

親が課題を与えることで、子どもが取り組むきっかけが生まれますよ。

【幼児】遊びのなかに課題を与える

幼児の場合、遊びのなかで課題を与えることで学びに変わります。

例えば私の息子はレゴブロックを使った教室に通っているのですが、ただブロックで遊ぶのではなく、教室でやるように、「今日はジェットコースターをつくってみよう」や「公園をつくってみよう」という課題を与えて、つくってもらっています。そうすることで「公園には何があったかな?滑り台はどうやってつくろうかな?」と子どもが自分で考えながら工夫してつくっていくことができます。

このように急に難しいことに取り組むのではなく、今までやってきていることの延長で考えてあげるとよいと思います。

【小学生】机に向かい勉強する習慣を絶やさないこと

今年新小学1年生になる子どもの場合、まずは机に向かう習慣を身につけることが目標です。学校が始まる前にひらがな・数字を読みやすい字で書けるように練習しておくとよいでしょう。

小学校低学年の子どもには、読書習慣と机に向かう習慣を身につけることを目標としましょう。読書は、1日本1冊読めるととてもよいと思いますが、図書館が閉まっている地域もあると思いますので、そんなときは国語の教科書に載っているお話を読んでみましょう。さらにそのお話について、親御さんに感想を話す時間を取るとなおよいでしょう。算数は100マス計算を練習することをオススメします。無料で公開されている100マス計算のプリントをダウンロードして印刷してもよいと思います。

小学校高学年で中学受験をしない場合は、読書習慣については低学年と同様です。算数は最低でも毎日30分は取り組ませましょう。理科、社会の教科書を毎日1単元ずつ読んでおくと、学校が再開されたときにスムーズに授業に入っていけますのでおすすめです。

小学校高学年で中学受験をする場合は通っている塾のアドバイスに従って課題に取り組んでいきましょう。

【中学生】学年+1時間、勉強することが必須

中学生は最低でも毎日、学年+1時間の勉強時間が必須です。新中3の受験生であれば、さらに+2時間は欲しいところです。

とくに英語・数学に多く時間を割くことが重要です。国語に関しては、新聞を毎日読んで、わからない語彙は辞書で調べておくと、今後の国語力に大きな差が出ます。

新中3生は、中2までの復習が完成していないと、3年生の内容の理解に苦しむ可能性があるので、休校の今はとても大事な時間です。英単語・漢字は積み重ねが重要なので、1日10個ずつ暗記していきましょう。親御さんが、小テストをつくっておいてあげるのもおすすめです。

【高校生】受験学年は休校期間に今までの総復習を

高校生も中学生と同様、最低でも毎日、学年+1時間の勉強時間が必須です。受験生であれば、さらに+数時間以上は勉強に取り組みましょう。

高校1〜2年生は、英・数・古典を中心に勉強していくとよいと思います。大学受験準備に入っている人は、受験科目のここまでの復習に注力して、英単語・漢字・古文単語は毎日暗記して着実に自分の力にしていきましょう。

今だからこそ、親ができること

先がどうなるかわからない状況で、お子さんたちもとてもストレスが溜まっていると思います。勉強というものは、目標がないと、がんばれません。ですが、逆に、明確な目標があれば、楽しくてワクワクするものにも変わります!

学校生活が中断し、時間がある今だからこそ、将来はどんなことを学びたいかな?どんな仕事がしたいかな?そのために、今勉強する時間を取ることはとても重要だということを、親御さんとお子さんでゆっくり話す時間を取っていただけたらと思います。

やる気が出ないときは環境を変えてあげる

子どもが集中できない、やる気が続かないという悩みもあると思います。

大人でも、毎日まったく同じ環境って、少し嫌になることもありますよね。例えば毎日の料理。「はあ、今日も、毎日毎日、同じキッチンで食事をつくり続けている…。」そんなことを思い始めると、料理も楽しめません。でも、新しいフライパンを買ったら、どんな気分ですか?「これでどんな料理をつくろうかしら」と、ちょっと楽しい気分になりますよね。

それと同様に、お子さんがやる気がない場合、少し変化のある環境を与えてあげてください。ずっと家の中にこもって同じ景色を見ていると、「勉強しよう」「楽器の練習しよう」などと言われても、やる気が出ません。陽気も暖かくなってきましたし、お庭やバルコニーで取り組んでみても、気分が変わって楽しめますよ。

例えば、私の家は2階がリビングの住居なので、バルコニーにレジャーシートとテーブルを置いてドリルを出したところ、ピクニック気分で楽しみながら取り組むことができました。

集中力が続かない小さな子にはこういった、少しの楽しみを演出してあげるのもおすすめですよ。

おうちですごそう

初めての「緊急事態宣言」、長引く休校に、子どもたちも不安。保護者も不安な日々です。
ですが、今は命を守るために、おうちで過ごしましょう!

「今まで、勉強が嫌いでしてこなかった」という子なら、今回の休校期間は逆にチャンスになりえます。この1カ月の間に毎日勉強する習慣をつけた子だけが、新学期からの学校や塾での授業内容をよく理解し、身につけることができる子になれます。ピンチはチャンス!習慣を変えて、輝かしい未来を手に入れましょう!

皆さまが、ストレスなくこの期間を過ごすためのひとつのヒントになりますように。

この記事を書いたのは。。。けんママ
子育てママを健康で幸せにするダイエットインストラクター。元大手学習塾教室長。
4歳の息子を育てるママ。ストレスフリーで健康的な暮らしを発信中♪

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