陶器製洗面台の水垢・黒ずみを掃除する6つの方法|汚れの原因や水垢の落とし方も解説

2022/10/28

身支度をしたり手を洗ったり、毎日何回も使う洗面台。使用回数が多いため、いつのまにか汚れていたり、気がつくと黒ずみが発生していたりすることがありますよね。でも陶器の洗面台は、ゴシゴシこすると傷がついてしまいそうだし、どんな洗剤を使えばいいのか悩んでしまいます。

この記事では、陶器製洗面台の黒ずみを掃除する6つの方法をご紹介しています。汚れの原因や水垢の落とし方も解説。掃除をする時に気をつけることや、洗面台に水垢がつかないようにする方法もありますよ。重曹やクエン酸を使う掃除方法もありますから、ナチュラルクリーニングをしたい人にもおすすめです。

効果的な方法で掃除をして、黒ずみのない洗面台を手に入れましょう。

サンキュ!STYLE 取材班メンバー。以前家政婦として活動していた知識と20年超えの主婦業で培った経験を生か...

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陶器の洗面台が汚れた場合どのように掃除したらいいの?

しょっちゅう水を流しているのですから、汚れも流れて洗面台には溜まらないような気がしますよね。それでも汚れてしまうのは、使用頻度が高いから。流している水そのものが水垢の原因となったり、石けんカスや皮脂などもつきやすかったりするところでもあります。

洗面台の汚れは、クエン酸や重曹などを使い、掃除用のスポンジでこすり洗いして落とすのが基本です。軽い汚れであれば、それで大丈夫。こびりついて落ちない汚れには、強い洗剤を使ったり、研磨剤の入った洗剤やスポンジなどを使って、こすり落としたりする必要がありますよ。

洗面台の汚れの種類とは?

洗面台の汚れは1つだけではありません。まずは水垢。これは、洗面ボウルや蛇口、蛇口まわりなど、水かかかるところに発生しやすい汚れ。見た目は白く、放っておくと固まって取りにくくなるやっかいな汚れです。

もうひとつは黒ずみ。こちらは原因がひとつだけではなく、いくつかの汚れが重なって黒ずみとなることも多く、洗面台ボウルや洗面台まわり、蛇口のつけ根など、様々なところに発生します。こちらも気になる汚れですね。

それぞれの汚れがどうして発生していくのかを、詳しく解説していきます。

水垢

汚れと水垢と汚い蛇口
spyarm/gettyimages

洗面台に付着する水垢は、白くウロコのような形や、もやっとした感じで付着するのが特徴です。洗面台以外でも、蛇口部分やお風呂場の鏡などでもよく見かけますよね。

水道水の中に含まれるカルシウムなどのミネラル分が固まり、蓄積したものが水垢の正体です。水を流した後、水分はそのうち蒸発してもミネラル分はそこに残り、水垢となっていきます。ざらざらとした手触りになり、石のように固くこびりついてしまうと、落とすのが大変になってきてしまいますよ。

黒ずみ

洗面台がいつのまにか黒ずんでしまう原因は、ひとつだけではありません。

まず1番の原因となるのは、手垢やほこりの蓄積によるものです。洗面台は手が触れる機会の多いところですから、知らず知らずに手垢がついてしまいます。また、ほこりは空気中の至るところにありますから、それが付着して黒ずみに。

忘れてはいけないのが、石けんカス。洗面台に残りやすい成分ですね。また、水道水に含まれているシリカなどの成分も、黒ずみとなっていきます。

陶器の洗面台についた水垢を掃除する6つの方法

陶器製洗面台の水垢を掃除する方法には、酸性の洗剤を使ってアルカリ性である水垢を中和させて落とす方法と、物理的に水垢を削ってこすり落とす方法があります。

比較的軽い水垢には、クエン酸や酸性洗剤を使い、それでも落ちないこびりついた水垢に、研磨剤入りスポンジやメラミンスポンジ、水垢落としスティックなどを使います。重曹とクエン酸を合わせて水を加え、発泡させて汚れを落とす方法もありますよ。

6つの方法のそれぞれを詳しく解説していきましょう。

1:研磨剤入りスポンジを使う

研磨剤入りのスポンジを使って掃除する方法は、重曹やクエン酸で落ちなかった汚れを落とすのに効果的です。

陶器製の洗面台は、固いものでこすると傷がつきやすい場所。陶器専用の研磨剤入りスポンジを使うのがおすすめですよ。専用品ですから、傷をつけずに汚れだけを落としてくれます。

研磨剤はスポンジに入っているため、用意するのは水とスポンジのみで大丈夫です。スポンジに水を含ませながら、汚れた部分を軽くこすり、汚れが取れたら水で流すか水拭きをしましょう。

2:メラミンスポンジを使う

メラミンスポンジは、メラミンフォームという素材でできたスポンジ。細かな網目状の構造になっていて、小さな穴が無数に開いています。この細かい穴が汚れをかき出してくれる仕組みです。

メラミンスポンジも、用意するのは水とスポンジのみ。まずはスポンジに水をたっぷり含ませてから、水が垂れてこない程度に絞ります。あまり絞りすぎると使いにくいので注意してくださいね。

メラミンスポンジで汚れの気になる部分をこすり、汚れが落ちたら水拭きをして終了です。

なお、コーティングがしてある場合や一部の素材は、メラミンスポンジでこすると傷つけてしまう懸念があります。必ずメラミンスポンジが利用可能な素材かどうかを確認するようにしてください。

3:クエン酸を使う

水垢や石けんカスはアルカリ性の性質を持っています。ですから、酸性の性質を持つクエン酸を使えば、中和されて汚れが落ちやすくなりますよ。用意するのは、スプレーボトル、クエン酸、水、ラップとゴム手袋です。

まずは手袋をして、スプレーボトルにクエン酸小さじ1杯と水200mlを入れてよく振り、クエン酸水スプレーを作ります。汚れた部分にスプレーを吹きかけたらラップでパックをして、1~2時間程度置いておきましょう。汚れが浮いてきたら水拭きをして終了です。汚れ度合いによってパックの時間を調節してくださいね。

4:重曹とクエン酸を使う

洗面台の汚れは水垢汚れだけでなく、皮脂汚れも多いもの。水垢はアルカリ性でしたが、皮脂汚れは酸性の汚れです。両方の汚れを同時に落とすために、酸性のクエン酸と、アルカリ性の重曹を同時に使うのもおすすめですよ。

使う道具は、クエン酸と重曹、水とスポンジです。まずは、排水口と洗面台に同量の重曹とクエン酸をかけます。その上に水を少しずつかけていくと、シュワシュワと泡が立ちます。この泡の力が汚れを浮かせますよ。5分から20分程度置いたら、スポンジで軽くこすり洗いをして水で流しましょう。

5:酸性洗剤を使う

アルカリ性の水垢には、酸性洗剤を使うのも効果的です。クエン酸と同じように、中和して汚れを落ちやすくしてくれますよ。用意するものは、手袋、酸性洗剤、スポンジの3つ。

洗剤をかけたら少し時間を置いておき、それからスポンジでこすり汚れを落とします。最後に水で洗い流しましょう。肌を傷めないように、手袋をするのを忘れずに。

また、同じ酸性だからとトイレ用の洗剤を使ったりすると、洗面台を傷める原因になります。キッチン用や洗面台用か、お風呂用の洗剤を使うようにしてくださいね。

6:水垢落としスティックを使う

出典:Amazon

ざらざらした水垢は、洗剤やスポンジだけでは落ちないことも。そんな時には、水垢落としスティックを使うと効果的。

水垢落としスティックは、濡れると陶器よりも柔らかくなります。しかし、水垢よりは固いため、洗面台を傷つけずに水垢をこすり落とすことができますよ。

使うのは、水垢落としスティックと水だけ。手を傷つけないように手袋を着けたら、スティックを水に濡らしながら、クルクルと水垢をこすり落としていきます。乾いた状態では傷をつけてしまうので、常に濡らすのを忘れずに。最後は水で洗い流して終了です。

陶器の洗面台についた黒ずみの汚れを掃除する6つの方法

1:塩素系漂白剤を使う

洗浄力が強く、漂白作用のある塩素系漂白剤は、洗面台の黒ずみを簡単に落とすことができます。

手袋をして、換気をしっかりしてから作業を開始します。洗面台を水やお湯で湿らせてから、塩素系漂白剤をかけ、30分~1時間ほど放置したら、水で洗い流しましょう。泡タイプの漂白剤が使いやすくておすすめですよ。

2:酸性洗剤を使う

アルカリ性である石けんカスなどによる黒ずみがこびりついている場合には、酸性洗剤が効果的です。

手袋をしてから、黒ずみ部分に酸性洗剤をかけ、20分ほど置いたらスポンジで汚れをこすり落とし、最後は水でよく流しましょう。アルカリ性の洗剤と一緒に使うと洗剤どうしが中和され効果が弱まりますから、混ぜて使わないように気をつけてくださいね。また、金属部分に使うと腐食のおそれがあります。

3:クレンザーを使う

研磨剤が入っているクレンザーは、こびりついた黒ずみを落としてくれます。洗面台を傷つけてしまいそうな気がしますが、洗面台より柔らかく、石けんカスよりは固い研磨剤ですから、傷をつけずに汚れを落とせます。

汚れがよく落ちるようにと業務用クレンザーを購入したくなるかもしれませんが、強力すぎて傷をつけてしまうことがあるため、家庭用のクレンザーを使いましょう。

濡らしたスポンジにクレンザーをつけ、黒ずみ部分をくるくるとこすって汚れを落としたら、最後は水で洗い流して終了です。

4:セスキ炭酸ソーダを使う

重曹と同じで、セスキ炭酸ソーダもアルカリの性質を持っている洗浄剤。重曹よりもアルカリ性が強いため、汚れを落とす力は重曹よりも強力です。水垢、手垢、皮脂汚れのすべてに有効ですよ。

スプレーボトルにセスキ炭酸ソーダを小さじ1杯入れ、そこに水を500ml入れよく振って溶かし、セスキ炭酸ソーダスプレーを作ります。それを、黒ずみ吹きつけ、スポンジで汚れを落としていきましょう。最後は水でよく洗い流してください。

5:重曹を使う

セスキ炭酸ソーダと同じように、重曹でも黒ずみを落とすことができます。スプレーボトルに重曹を小さじ2杯入れ、水を200ml入れて重曹スプレーを作り、黒ずみ部分にかけて使います。

こびりついた黒ずみには、重曹と水を3対1で混ぜた重曹ペーストもおすすめ。黒ずみ部分に重曹ペーストを塗り、クレンザーと同じようにスポンジでくるくると汚れをこすり落とします。汚れが落ちたら水でよく洗い流しましょう。

6:陶器研磨パッドを使う

クレンザーや重曹ペーストでも落ちないしつこい黒ずみには、陶器研磨パッドを使いましょう。

使い方は簡単で、研磨パッドをよく水で濡らし、気になる黒ずみ部分をこするだけです。力を入れすぎると傷をつけてしまうことがありますので、優しい力で少しずつこすっていきましょう。

耐水ペーパーなどを使う方法もありますが、陶器専用にできた研磨パッドは傷をつけにくく、おすすめです。

洗面台を掃除する時に気をつけること

陶器製洗面台の水垢を掃除する方法と、黒ずみを掃除する方法をお伝えしてきました。汚れの性質が違うため、それぞれ気をつけることも違いましたが、洗面台を掃除する時に気をつけることは共通しています。

まずは、手袋をしてから掃除をすることと、説明書の注意事項を読んでおくこと。次に、酸性洗剤と塩素系洗剤を一緒に使わないこと。そして、最後に水分を拭くことです。

これらは、洗面台以外の掃除でも共通して気をつけなければいけないことですよね。それぞれを詳しく説明していきます。

手袋を使用する

掃除をする際には、必ずゴム手袋を使いましょう。重曹、クエン酸はナチュラルなイメージがあるため、手袋をせずそのまま使っても大丈夫な気がします。しかし、アルカリ性や酸性の性質があるため、素手で触れると手肌が荒れる可能性がありますよ。酸性洗剤や塩素系漂白剤なら、なおさらです。

洗面台の説明書に記載されている注意事項を確認しておく

洗面台の掃除をする前に大切なのが、取扱説明書の注意事項を読んでおくことです。

素材によっては、使用禁止の洗剤や使ってはいけない掃除用具がある場合もありますよ。また、おすすめの掃除方法がきちんと書いてあることもあります。

説明書がない場合は、メーカーのHPで説明書が見られる場合もありますし、メールなどで問い合わせることもできます。うっかり使用禁止を破ってしまう前に、確認しておくのがおすすめです。

酸性洗剤を使う場合は塩素系洗剤といっしょに使わない

酸性洗剤を使う場合、塩素系洗剤と一緒に使うと有毒ガス発生の危険があります。必ず単体で使うようにして、同時に使うことは避けましょう。

酸性洗剤や塩素系洗剤には「混ぜるな危険」の注意書きがあるため気にしやすいですが、自分で作ったクエン酸スプレーの場合も同様です。クエン酸も酸性ですから、塩素系漂白剤などとは絶対に一緒に使わないようにしてください。

最後に水分を拭き取る

忘れがちですが大切なのが、掃除の最後に水分を拭き取ることです。洗面台の主な汚れは水垢。水垢の主成分は水道水に含まれるカルシウムなどのミネラルです。

水分は蒸発しますが、その後ミネラル分はそこへ残ります。せっかく掃除をしても水分が残っていると、それがまた水垢の原因となることに。水垢を防いで綺麗な状態を長続きさせるためには、掃除の最後に必ず水分を拭き取ることが大切ですよ。

洗面台に水垢がつかないようにする方法

洗面台は水垢がつきやすい場所だとはいっても、ウロコのように固くこびりついてしまってから掃除をするのは大変なものです。なるべくなら水垢がつかないように予防しておきたいですよね。水垢がつかないようにする方法は以下の2つです。

・油汚れを取っておく
・水分を拭き取っておく

それぞれを解説していきますよ。

油汚れを取っておく

化粧品などの油分や、皮脂などがついていると、そこへ水分も溜まりやすくなります。水分が溜まると水垢もつきやすくなりますし、油分と合わされば黒ずみ汚れも引き起こします。

油汚れを取っておくことが、水垢の発生予防へも繋がりますよ。油汚れは重曹などで定期的に掃除をしておきましょう。

水分を拭き取っておく

掃除の際の注意点と同じで、水垢予防も水分を拭き取ることが大切です。水の中に含まれるミネラルが水垢の原因になりますから、洗面台には水分を残さないように気をつけましょう。

吸水力があり、速乾性のあるマイクロファイバーのダスターなどを洗面台に置いておき、使用後にはすぐに拭くようにするのもいいかもしれません。使ったら拭くを習慣にできると、自然と水垢を予防できますね。

陶器の洗面台の汚れを掃除しよう

洗面台が汚れていたら、汚れの種類を確認してから掃除をすることが大切です。水垢にはクエン酸や酸性洗剤を、黒ずみには重曹やセスキ炭酸ソーダ、塩素系漂白剤を使い、それでも取れないこびりついた汚れには、研磨剤入りのものなどを使います。掃除の後には水分をしっかりと拭き取っておくのを忘れずに。油分や水分をよく拭き取っておくことが水垢防止になりますよ。

それぞれの汚れに合った洗剤と掃除方法で正しく掃除を行い、綺麗な洗面台をキープしていきましょう。



■執筆/マミさん…以前家政婦として活動していた知識と20年超えの主婦業で培った経験を生かした、簡単な掃除や料理アイデアが人気の家事クリエイター。インスタグラムは@m.a.m.i.a
編集/サンキュ!編集部

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