【1日で終える】大掃除はどこから始めて、どこで終えればいい?年間500件の家事代行をこなす家事のプロが解説
2024/12/21
何かといそがしい年末、1日でなんとか大掃除を終えたいかたも多いのではないでしょうか?そこで今回は、大掃除を少しでも効率化させるための手順を紹介。教えてくれたのは、アクティア株式会社が提供する家事代行サービス「カジタク」に所属し、年間約500件のお仕事依頼をこなしている家事のプロフェッショナル、西田美保さんです。
手当たりしだいに汚れを落とそうとするのはNG!
少しでもラクに大掃除をするコツは手当りしだい、汚れをこすって落とそうとしないことです。時短のためにも「つけ置き」で効率よくきれいにしましょう!
キッチンの効率的な掃除手順
まずはキッチンのつけ置きが必要な箇所からスタートです。油汚れが気になる五徳と換気扇については重曹を使って、これ以上にシンク内を汚さないためにもごみ袋を利用し、つけ置きしましょう。50℃くらいのお湯2リットルに対して重曹は大さじ8杯。酸性の油汚れにアルカリ性の重曹が作用して、汚れを落とすことができます。
つけ置きしているあいだに吊戸棚や壁を上から下へきれいにし、カウンターも角や細かい部分は歯ブラシなども使って汚れを落としましょう。最後に、汚れが柔らかくなった五徳と換気扇をきれいにして元の状態にセット。
次にシンクです。排水口ゴミ受けなど、外せるところは塩素系漂白剤でつけ置きします。ここでもごみ袋を使うといいでしょう。そのあいだにシンク下の収納扉を拭いておきます。
つけ置きしておいた物をきれいにして元の状態にセットし、シンク内を磨き水気をしっかりと拭き取ればキッチンは終わりです。
浴室の効率的な掃除手順
次に浴室の掃除です。ここでは塩素系洗剤を使うので、マスクやゴーグル、ゴム手袋などを用意したうえで掃除を行いましょう。また、塩素系洗剤はほかの洗剤と混ぜると有毒ガスが発生する可能性があります。取り扱いには十分注意してください。
カビが付着している箇所は塩素系洗剤でつけ置きです。つけ置きしているあいだに洗剤が乾かないように、洗剤をつけた箇所はラップなどで覆って洗剤をしっかり浸透させましょう。そしてしばらく放置します。
手が届かない高い場所はフロアモップにキッチンペーパーをセットし、浴室用洗剤をつけて拭きます。カビがあるようなら塩素系漂白剤を使いましょう。その後、しっかりと水拭きと乾拭きます。
椅子や桶、ボトル類の底のヌメリ、給湯口、シャワーヘッドも汚れが溜まっている部分なので、ブラシなどを使いきれいにしましょう。浴槽は皮脂汚れがついています。床とドア下も浴室用洗剤とスポンジでしっかりこすり洗いしましょう。
そして排水口です。外せる部分、手の届く範囲までお掃除しましょう。全体がきれいになったら水気はしっかり拭き取り換気をしておくと、きれいが長続きします。
リビングの効率的な掃除手順
リビングはカーテンを洗い、ラグなどが敷いてある場合は外に干しておきましょう。カーテンレールや照明器具など高いところから埃を落とします。長めのハンディモップを使うと便利です。
テレビ周りやドアの隙間、壁と床の境目に配置されている板状のパーツである巾木(はばき)には埃が溜まりやすく、見落としがちなので要注意です。ドアノブやスイッチ周りは手垢がついています。食器用洗剤を水で薄めて拭くときれいになります。次に掃除機をふだんよりゆっくり丁寧にかけていきます。
ソファや家具の隙間はアタッチメントを替えて隅々までかけたら、床拭きです。フロアワイパーでは拭きづらい狭い箇所は手拭きします。
余裕があれば窓拭きもしておきたいところ。内側は水拭きの後に乾拭きするだけできれいになります。拭きムラがないように一定方向に拭きましょう。外側は新聞紙を使ってきれいにします。新聞紙に含まれるインクの成分が汚れを落とし、曇り止めの効果もあります。握れる大きさの新聞紙をぬるま湯でぬらして上から拭いていきます。水拭きしたあと乾いた新聞紙で乾拭きします。ポイントは拭きあとが残らないように、水気が蒸発してしまう前に乾拭きすることです。紙なので細い繊維が残ることもありません。最後にカーテン、ラグを元の状態にセットしましょう。
トイレの効率的な掃除手順
トイレは汚れが溜まりやすいフチ裏に洗剤でつけ置きしましょう。水垢や尿石は酸性洗剤を使い念入りにブラシで汚れを落とします。便座から床にかけては、トイレ用シートを使い、汚れを拭き取っていきます。
タンク下は埃が溜まりやすい場所です。奥まで届かないときはフロアモップにトイレシートをつけて拭きます。便器と床の境目は汚れが溜まりやすい部分なので、ブラシを使うときれいになります。ドアノブやトイレットペーパーホルダーも忘れずに。
スリッパやマットにも汚れはついていますので、洗濯してから元に戻しましょう。
今回の記事では1日で大掃除を終わらせるために最低限きれいにしておきたいところにしぼりました。また、いずれの場所でも掃除は上から下、奥から手前にすすめていくことが基本です。いそがしい年末の大掃除、ぜひ参考にしてみてください。